2018/05/27 のログ
セイン=ディバン > 冒険者なんてやってるから結構大食漢の男だが。
さすがに山盛りのソーセージパーティは厳しかった。
それでも食べ切れたのは、やはりその旨さのおかげであろう。
むぅぅぅ、と苦しそうに息吐きつつ、男は相手を見る。

「……迷惑かな?」

どうにも、言葉のキレ味が落ちている相手に、男は頬杖をつきつつ笑いながら言う。
当然だが、人間、相手によっては褒められても嬉しくないという相手もいる。
目の前の女性にとって自分がそういう相手でないとも言い切れないので。
男はそう尋ねたのだが。

「ははは、悪い悪い。変な事しちまったな?
 というか、こういう仕草はそれこそ女がするべきだったな、うん。
 男がやっても気色悪いだけだ」

相手の言葉に、ゲタゲタと体を曲げつつ笑う男。
当然、男としては誘いに乗ってくれば儲け物、という考えだったのだが。
あまり押し過ぎても逆効果か、と判断し、一度引くと、転送呪文で金貨の入った袋を召喚し、カウンターへと置く。

「さて。腹一杯だし、会計お願いしようかな。
 ……ふふっ。リタちゃん。もし溜まってるんなら……いつでもお相手させてもらうよ?」

その言葉は、それまでの行いがただの冗談ではなく。
いや、むしろ。本気でそういったことをしたいと思っているんだ、と。相手に伝えてしまうか。
相手を見つめる瞳は、遊びなどなくて。

リタ > 「…迷惑だけど…わかんない…けど嬉しい…」

もはや本当に歯切れが悪く、思考も上手く定まっていない様子だ。
頭の中の店員が臨時サミットを開いており、各々が言いたい事を言いまくっている、そんな感じ。
そのサミットは彼の笑い声で中断された。

「…気色悪くなんかないですよ、結構ドキッってするものですね…
そんな事された事無かったから、びっくり…。」

ほんの少しだけ自分を取り戻した店員。
会計、の彼の言葉に反応した店員は、一皿のソーセージとロックの代金を請求した。
大量に出してしまったソーセージはすっかり忘れている辺り、まだまだ動転中らしい。

「ん、ありがとうございます、またのお越し…
――た、た、溜まってなんか無いです、溜まってなんか…
んもう、ほら、さっさと帰って寝る!」

再度紅に染まる顔。小さな声で二度、念を押すように押し出される言葉。
彼の瞳を見る事が出来ないまま、店員はお客様を丁重に追い出すだろう。
彼が帰った後、頭の中でサミットが再開されるのは言うまでもない。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からセイン=ディバンさんが去りました。
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