2018/04/21 のログ
ヴィルヘルミーナ > 「おお。 はっきり言って酷い格好だぞ。
それなら仕事にもありつけんだろ。」

喰うに困っている少年。
自分の恰好が良い物ではないと分かっているようだ。

「お、お前肉食ったことあるのか。
いつぶりだ?」

端の席に通されたのは幸いだ。
蛮族は気楽に伸びをしたりしている。

少年が目の前でフードを外した。
見目形は整っているようだ。
蛮族は抱きたいと思うが、今は飯だ。

「俺はポチが喰いたい奴で良いぞ。
ちゃんと二人分頼んでやるから安心しろ。」

店員を呼ぶと、ポチが食べたいと言うステーキと子供らしくミカンのジュースでも頼もうか。
後はサラダに果物を適当に持ってきてもらう。
酒は今はやめた。

「所でよ、お前これからどうするんだ?
毎日あんな所うろついていても誰も助けてくれんだろ。」

ポチ > そこで少年は平民地区を歩いた時の事を思い出す。
確かに自分のような格好をしている者はいなかった。
「仕事? 何するの?」
仕事や働くという言葉に少年は小首をかしげる。

「3、4日前に。 ひとかけら。 美味しかったー。」
と、少年はその時の事を思い出しながら幸せそうな笑顔。

「ありがとうミーナ。」
目の前に並ぶ見た事も無い大きなステーキと、ミカンのジュース。

「お水…じゃない?」
グラスを持つとじーっと見つめ、匂いを嗅いでみてから一口。
酸味と甘みにカルチャーショックを受けているようで…

「ふぁ…美味しい…。
ん。 あそこに隠れてれば怖い人たちに見つかっても逃げやすいし…。
時々ご飯くれる良い人とか変態さんとかいる。」

さらりととんでもないことをつぶやきながらサラダに果物、ステーキに目を輝かせて、早く食べようとばかりにミーナと皿を何度も見ていた。

ヴィルヘルミーナ > 「何でもいいが、まずは服をなんとかしようか。
お前、この後も時間空いてるだろ?
服屋で服を買おう。」

首を傾げる少年をじっと見つめる蛮族。
やましい気持ちも当然あるがまずは身なりだ。

「なら今日は山ほど食えるぞ。
やったな。
おう、それは蜜柑を絞った飲み物だ。」

お礼を言う少年の頭を撫でる。
ジュースに驚く少年を楽しそうに眺める蛮族。

「悪い悪い、遠慮せず食え。」

ポチの視線の意図に気が付き、食事を始める。
蛮族は一応ナイフとフォークを使うが少年はどうだろう。

「行くとこがないならしばらく俺の所に来るか?
今は野宿をしているが、お前が来るなら安い宿でも確保してやる。」

ポチ > 「時間はいっぱいあるよ。
洋服も買ってくれるの?
そんなにいっぺんに返せない…」

と、少年は少年で眉根を寄せ困った表情を相手に向けるも、や程食べられるという言葉に感動してしまう。
何度もこくこくと頷き。
一口飲んだジュース。
口の中に広がったジュースの味に目を輝かせ。

「頂きます。」

ぺこりと頭を下げ。記憶はなくとも、ナイフとフォークを手に取り、ちまちま切りながら…。

「ミーナ…いいの?
僕は嬉しいけど…。」
自分を養えばお金もかかるし、本当にいいのだろうかと手が止まり、大きな瞳でじっと相手を見詰めた。

ヴィルヘルミーナ > 「そりゃお前、そんな恰好で街をうろつくわけにはいかんだろ。
店によっては近寄った段階で怒られるぞ。」

なんとなく、経験あるだろうなと思う蛮族。

「なんだ、行儀は出来てるんだな。」

食膳のいただきますや、食器の使い方をしっているようで感心する。
肉も飲み物も少年を喜ばせることが出来たようで蛮族は上機嫌。

「その代わり、ポチは俺の世話をしてくれるか。
家の掃除とかその辺だな。
後は俺とセックスもしてくれるなら一番なんだけどな。
まあ、金は俺がどうにかしてやる。
家も安い宿ならすぐにどうにかなるだろ。
それより、まずは服だな。
俺みたいな恰好じゃなくてもう少し街の人らしい服を買うか。
…で、どうだ? 俺と暫く暮らしてみるか?」

ポチ > 「んーそうなの? だから…」
相手の言葉に何となく納得。

行儀ができていると褒められれば、嬉しそうにニコニコと照れくさそうに微笑み。

肉を一口。口の中に広がる塩のシンプルな味に目を輝かせる。 そしてオレンジ―ジュースにも上機嫌。

食べ進め、ミカンジュースに幸せな気持ちになる。
そして相手の提案。

椅子の下にもぐると、少年はテーブルの下をごそごそとくぐり相手の隣に少年は相手に身を寄せていこうとする。

「お掃除と…エッチ頑張る。
ミーナが良ければ…一緒にいたい…」
一人で眠る夜は寂しく心も体も寒く、誰かと過ごす事を夢見ていた。

ヴィルヘルミーナ > 「その恰好だとまもとな奴とは誰も思わんしな。
毎度毎度俺みたいに奇特な奴とも限らんだろ。」

「それなら、今から新しい部屋を探しにいくか?
流石に俺たちを入れてくれた店でおっぱじめるわけにもいかねえだろ。」

隣に座る彼の肩に手を伸ばし抱き寄せる。
彼が望むのならその間は蛮族も共に暮らすだろう。
元来根無し草を繰り返してきたが、たまには誰かと一緒の生活も悪くない。
相手が可愛い少年となったら尚の事だ。

ポチ > 「ん。 まともじゃない。
ミーナみたいないい人は奇特?」

言葉を覚えた。抱き寄せられ、向けられた言葉に、
少年も、横合いからキュッと腰を抱き。

「このお店に、これ無くなっちゃうのは嫌…」
僅かに悪戯っぽく笑みを浮かべ、小さな体を摺り寄せ相手のぬくもりを味わっていく。
気づけば二人の食事も終わっていた。

ヴィルヘルミーナ > 「俺はこの街の人間じゃないからな。
よそ者はどうしても考え方が違う物だ。」

腰を掴まれてしまう。
蛮族は嬉しさ半分、照れ半分で少年の頭に手を載せる。

「だろ? なら取り急ぎ宿を取るか。」

食事も終えた所でふたりして店を後に。
蛮族が金を払い、二人で宿へと向かう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からヴィルヘルミーナさんが去りました。
ポチ > 相手の言葉を聞きながらじーっと見つめ。
掴んだ腰、頭に手を乗せられれば、擽ったそうに微笑み。
その手に頭を摺り寄せ、抱き付いたまま二人寄り添い、店を後にしていった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からポチさんが去りました。