2018/04/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > 此処は自分の庭のような物である。
王都マグメールの貧民地区と平民地区の境界に近い貧民地区寄りの路地の一つをノロノロと歩き回っている小さな人影。

不思議な事に足音もなくするするするっと歩くその姿、ボロボロの彼方此方に穴の開いたローブをキッチリと着込み、周囲の目から逃れようとしているようで、でもフードの奥底から覗く瞳は誰かを探しているようでもある。

探しているのは今宵のご飯。
比喩表現である実際に捕って喰いはしない。
出来ればその懐からお財布をスルりと頂いて、少しばかりぬくもりを分けていただこうと思うだけ……。

全部は取らない、たぶん盗らない……無論何も判らずコッチに迷い込んできた世間知らずなら根こそぎ頂く心算だが、それは正直悪手だとわかっているから、我慢する心算。

す、すすす、す………と退廃的な空気すら漂う庭を足音も無く歩き、貧民地区では然程珍しくない濁った光の薄い眼で周囲に視線をめぐらせ、同業者、自分より強いもの、コンナ場所でも治安を求める厄介者以外の獲物を探す……誰かいないかなっと……。

「――…是でお小遣い何とかならないと断食2日目なんだよなーっと……。」

栄養が行き届かない為に成長が遅いなんて言われたが、お陰で声変わりを迎えない少し高い声色でぼやく、最悪の手段は娼婦に声をかけて、あの人の所に駆け込むか、それは本当に嫌なんだが、流石に何も喰わずは色々とまずいと考える。

この年であんな格好で順番待ちの客の酒の相手なんてとんでもない……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアラミルさんが現れました。
アラミル > 少年が、様々な思いを巡らせながら路地の一つを歩き回っていれば
その濁った眼にきらり、と銀の光が入ってくるでしょうか
それを目で追いかけるなら、留まるのは、交差した路地を歩いていく令嬢のような姿をした女性
姿だけでいうなら、少年が探している、同業者でも、自分より…体格は大きいが華奢であり、治安を維持するようにも特に見えないといった風体

驚くべきことに、貧民地区よりのこの辺りでは見ない服装ながら、貧民地区の奥へと向かっている様子
少年がよくよくその姿を観察することができるなら、その女性が持っている袋からじゃら、という何か大量の金属がこすれる音が響くのがわかるだろうか

「………」

明らかにこんなところに来る姿ではなく、けれど何かを探しているように辺りを見ながら進んでいく
その少年に気づきはするものの、こて、と首を傾げた後また路地の奥へ向かっていく
女性の姿は迷っているようにも、誰かを探しているようにも見えてしまうでしょう

ネコアシ > 聞きなれた音、羨望の対象、心地良くも聞える硬化同士がぶつかり合う魅惑の音色に気がつかない者など貧民地区にいるだろうか?

貧民地区なりに賑やかな時間帯である。
喧騒の中に聞えるその微かな音色を聞き分け、音の主を探す為に視線を硬貨の擦れ合う音のほうを向けば、あまりこの路地で見かけない、整った身形の女性を見かける。

――…これは天の神様が常日頃から祈りを上げている自分へのご褒美だろう、ご褒美であり、きっとご褒美だ。

誰かを探しているようで、どこかを探しているような様子まで見て取れれば、声をかけない理由を教えて欲しいほど。

すすす、っと音も無く、気配を消すにはまだまだ未熟であるが、周囲の喧騒と気配に溶け込むように息を潜みながら、その女性の方に近づくと、まずはその音色が女性の何処から聞えるか、それを探る為にあえて友好的な声をかける事にする。

「……お姉さん、迷子かい?それとも探し人かな?」

背後からわざと不意をつく様に行き成り声をかけ、ローブを脱がすフードも脱がぬまま、相手が何かと払いがよければ踏み込む心算だし、もし隙だらけで硬貨の有りかをちらつかせるなら、仕事をするのに顔を見られないままでいようと……。

困った人を助けます!と言わんばかりの声、フードの奥底で笑みの形に歪める濁ったまなざし、この地区でよく見かけるストリートチルドレンの域はでないが、それでも精一杯の友好的な仕草の心算だった。

アラミル > 話しかけるまで、その女性は相手から意識を外していたのか、反応はなく
声をかけられると思っていなかった様子で振り向くでしょうか

「お姉、さん?わたしのこと…?」

どこか抑揚のないぼそぼそとした返答
周りがざわついていればもしかすると聞き逃すかもしれず
ただ、硬貨のこすれる音は…そのまま、彼女が両手を皿にして持っている袋の中から聞こえる様子
相手の精一杯の友好的な声には僅かに微笑んで

「…探し人、のほうかな?…ふふ…」

相手の容姿には嫌悪感なども見せず、問いに対して答える
それどころか、どこか嬉しそうな表情も見せる始末
にっこりと笑う姿はもしかすると相手の思惑と外れたものかもしれず

ネコアシ > (――…実はお兄さん?なわけないか………。)

こんな喧騒の中、それもお世辞にも上品な人間が住んでいるとも思えない場所であれば聞き間違えの一つも有るだろうと、思い相手の華奢な女の反応に失礼な事を考えてしまって、少し反省を。

思った以上に不意打ちが聞いたのかもしれない、油断してるのかも知れない、が……それ以上に驚いたのは相手の無防備さにである。

――…硬貨の音を重そうに鳴らすその音源、たんまりと詰まった硬貨は何処にあるかと思えば、視線の先の女が両手を更にして持っている袋の中から……全くもって正気の沙汰ではない。

奪うとか奪わないとかそれ以前である。
騙すとか騙さないとかそのレベルにも到達していない。

溜息をつく、大げさなくらい溜息を吐き出して、両肩をくいっと竦めて、顔を左右に揺らしてヤレヤレといった素振りを見せると、友好的などころか少し呆れた声色で口元をへの字の形に変えて、言葉を紡ぎだす。

「アレだよ姉さん、此処は治安良くないよ?そんな風にお金持ってたら色々色々な意味合いで襲われて喰われちまうよー?探し人は誰だか知らないけど、せめてお金を隠すとかさー……探し人が大事な人なら酒場に張り紙はるとかさー。」

にっこりと笑む姿はきっとこの地区では見られない温かいものだろうか、だから余計にこう、気を使うというかしなくても良いアドバイスをしつつ、右手をすーっと差し出して、そのアドバイス料を請求するような仕草を。

アラミル > 姿と共に考えても、あまりにも無防備すぎるその姿
ともすれば、彼女の方が何かを隠しているのではないかと疑わしいほど

少し彼女が身じろぎする度、じゃら、と魅惑の音が鳴っていて
ため息をつく相手に対して不思議そうな顔をして
そして、アドバイス料金を求める相手に対しては

「うん。知ってる。…前は、ここにいたから…
これ、ほしいの?」

前はここにいた、と返答する
この貧民地区からどうすればそんな姿になるのか、というところだが
右手を差し出す相手に袋から無造作に何枚か、金と銀の混ざった何枚かの硬貨を乗せて
アドバイス料としてはあまりにも高く、ともすれば飛び上がってしまうかもしれない

「…襲われるのを、待ってるのかも…しれない、よ?、例えば、あなた、みたいなひと、に」

くすくす、と笑いながら
その姿はこの地区にいた、という言葉通り緊張などなく
むしろ望んでいるような雰囲気で

「特定の、誰かを、探してるわけじゃ、ないの。私が、探してるのは…私に、飼われてくれる、ひと
…バフートにも行った、んだけど、うまく会えなくて」

悪名高い奴隷都市の名前をあげながら
探しているのは特定の人物ではない、とあけすけに語るだろうか

ネコアシ > 魅惑の音色、魅力的過ぎる硬化同士が踊る歌。
その踊り舞う金と銀が掌に幾つか乗せられて、貧民地区特有の光のない濁った瞳は年上の色々な意味合いを含めて危い女から、視線が落ちる先は自らの右手、その踊り子さんの方に。

金、銀、銀、是だけでも法外な値段である。
怖い、正直怖くなるほどの金額で想定外どころではなく、素直に懐に仕舞い込める額でもない。

貧困地区、最初はその場に相応しくない人だと思っていたが、金、銀、硬貨から濁った瞳を女へと向けなおした時……

ゾクッ!

と背筋が震え、踏み込んではいけない場所に踏み込んだ時と近しい何かを感じて、ズッと1歩だけ後ずさった。
それが本能的な警戒で、それが無駄な事ではなかったと女の唇から紡がれた言葉でよく理解が出来た。

耳にした事がある悪名高き奴隷都市。
其処に足を踏み込んだと言う事はそれなりに何かあるんだろう、少しだけ頬をヒクと引き攣りあげると、なるべく言葉を選んで紡ぎだす。

「――…なーんだ姉さんはその手の人なのか……。でもあの場所で見つからなきゃ此処では見つからないよ?それなりの伝手を使わないと……あーボクは勘弁して欲しいな、お金は魅力的だけど流石に危ない橋を渡る心算はないよ。姉さんも魅力的だけどねー綺麗な花には毒があるだっけ……。」

やんわりと、悪名高い年の名をだす女の機嫌を損ねぬように、なるべくなるべく、声色も微かに震えてしまうだろうか、恐怖を感じればそれも仕方ないものだと、理解して欲しいものだ。

アラミル > 正直なところ、食物などを必要とせず、今は衣服も用意されている彼女にとって
金銭の相場などわかるはずもなく
怖がる相手が理解できない、という風に不思議そうにしており

「どうして、逃げるの?」

心底わからない、という雰囲気で尋ねる
特に距離を詰めなおすことはせず、そのままの位置取りで

「…ツテ、ない…」

相手の言葉にしゅん、とする姿は先ほどの余裕の姿とはまた違い

「…危ない…?どうして…?
…きもちいいこと、好きなだけ、私にしてくれて、いい、し。またこれ、あげる、よ?」

理解できないという風に
自分が少年にするのではなく、少年に自分が好きにされながらもお金をあげる、と
声色が震える相手に、相変わらず抑揚の無い声で
ただ、少年の恐怖を見せられて、戸惑っているのは彼女の方の様子