2018/03/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にリタさんが現れました。
リタ > ここは貧民区に存在するとあるバー。カウンター席は6、テーブル席は1という、大層こじんまりとした店だ。
料理の味はそこそこ、酒の質もそこそこ、お勧めはソーセージとザワークラウトと一般大衆向け。
そんな店には只今店員が一人、客が一人。
たった今、カウンター席に座っていた最後の客が立ち上がり、会計を済ませた所。

――有難う御座いました。

静かな店内にかすれた声でのその挨拶を響かせると、店員は客が残した皿を手際よく片付け、水桶の中へと沈める。
エールで塗れたカウンターをクロスで拭きながら扉から外を見ると、人もまばらになってきていた。

「ふぅ…今日はもう終わりかな?」

両肩を回して大きな背伸びを一つ。

リタ > 柔軟をしながら店の扉を開き、外に出ると大きく深呼吸。
と、そこにこの近くの酒場、商売敵の店が目に入る。どうやらその店は、何かの催しをしている様子。
先ほどこの店に居た客も、そちらの酒場に向かっている。

「あ、これはダメだね…ウチにも来てくれないかな、ああいうの…」

店の広さからして何もできないだろう事を解った上での悔し紛れ。
何が行われているかを察した店員は、肩を竦めながらすごすごと店に戻り、カウンター奥にある棚へと歩く。
そして取りだしましたるは沢山のジャガイモ。腕まくりをして一心不乱にそれを剥く、剥く、剥く。
ジャガイモの皮を綺麗な一本の帯にしていくのだった。

リタ > 数分後…
店員の目の前には大量のジャガイモ、脇にはその皮。

「――こんなに剥いてどうするんだろ私…はあ…」

やってしまった、等と後悔してももう遅い。

『ジャーマンポテト 付け合せにマッシュポテト、ポテトサラダのセット
サービスでフライドポテトかハッシュドポテト付き』

明日のお勧めメニューが決まった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」からリタさんが去りました。