2018/02/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・路地」にウォーターホースさんが現れました。
ウォーターホース > バタバタと元気な足音が、石造りの廊下を越えて響き渡り、一般道に差し掛かり。
薄い布を巻いた体は、夜の明かりがきらり差し込むといくらか透けてしまうくらいのもの。
花を抱えて夜の街。ちょっとした用事を済ませてきた風で、懐には小銭が入った袋が一つ。
人がごろごろたむろう町の片隅で、角を曲がった際にそこに少年がいるとは予想せず体当たりの如く突き進んでこちらは思い切ってぶつかって。
それでも、走ってきた勢いは絶えずに前のめりの姿勢で転倒をしてしまうか。少年が一緒に倒れてくれるかどうかは不明である。

「―――っわ!ごめんなさい」

ブレイド > 「ん、おぅっ!?」

ちょうど路地につながる道。
少し目をそらしていたし、別のところに注意を向けていたため
軽い足音を聴き逃してしまった。
ぶつかった衝撃、勢いと身長差のせいか、思わす尻餅をつく。

「っ…つつ……んだぁ?くっそ……」

結構な勢いで倒れてしまい、したたかに尻を打った。
尻尾の付け根に衝撃が響く。そして目に写ったのはあからさまに変わった姿をした少女。

ウォーターホース > 倒れた少年の上に打ちかかる髪は少し湿って冷えている。
一瞬手前までは顔を隠していたフードから垣間見えるであろうその顔立ちに手を寄せて。

「怪我はない?あら。かわいい。」

その姿は隠されて見えないこそすれ、動物的な愛嬌のある容姿が気にかかり、ぺたぺたとその頬や鼻に掌をつるつる滑らせて。
パチパチと瞬きをして、ちょっと微笑んで、少年の膝の上で自分の膝を折り曲げた格好をしかしすぐには立ち上がろうとしない。

ブレイド > 「ひえっ!?何だ、あんた…濡れて…いや、そういうわけでも…んぇ?」

触れた髪の冷たさ。大したものではないが不意打ち気味だったので声が出てしまった。
なんで濡れているのか…雨とか降っただろうか?
などと考える暇もなく、少女の手が頬に触れる。

「え、あ…ちょっとケツうったくらいだし大丈夫…だけど…」

なんで顔を撫でられているのだろうか?
鼻や頬を伝う掌の感触に少し首を傾げ。
少女を乗せたまま少し不思議そうにキョトンとしてしまった。

ウォーターホース > 花は周囲にばら撒いてしまった。元々、萎れかけているので気にしない。甘い花の薫りが二人に降り注ぎ。
雨は降らないが、どこかから湿度を吸って髪は濡れているのであり。
顔を這う掌で、少年の胸の輪郭の上をぺたぺたとタッチする動作。くんと首筋に鼻を近づけて、匂いを嗅いでみて。

「それはよかった。あなたこの辺りの子?夜は出歩くと危ないよ。」

自分の年齢のことを棚に上げて。にっこりと口を笑ませて。

ブレイド > 「あー…えと、これあんたの花か?
わりぃな、なんか…えーと、いや…そうじゃねぇか。
あんたも怪我とかねぇのか…って…お、おい」

ペタペタ触れられたうえに顔を近づけてくる少女。
見た目も変わっているが、警戒心とかあまりないタイプなのだろうか?
嗅がれる匂いは少年らしい少し汗の混じった匂い。

「いや、このあたりにすんじゃいるけど…あぶねーのはあんただろ。
オレは男だし、あんたは女…だしよ」

そういえばずっと乗られているような。だが、怪我をしてたりしたらどけというわけにも行かず
少し戸惑う。

ウォーターホース > 「花は、人にあげた残りもの。あなたが気にすることはないわ。」

若い汗の匂いがあたたかい季節を思わせて心は弾み。何かしら、周囲に娼館とかあるせいで知らずうきうきとしてしまうようで。
首筋に近づけた鼻先を移動させて耳の下をぺろっと舐めてみて、そこに小さな汗の残り香があることに気づいてもう一度舐めてみて。
せっかく捕まえた気分になって、すぐに退いてしまうのが勿体ない気がして、しかし夜も結構な時間なので躊躇いが生じてしまう。

「危ないなんて。案じてくれるのは嬉しいよ。ありがとう。」

言葉は下手で、もどかしいものになってしまうけれど。
少年の頭をぐりぐり掌で撫でて、にっこり笑って見せた。

ブレイド > 「ん、そうか?なら良かったぜ。
売りもんとか誰かからもらったもんだったら流石にそのままってわけにもいかねぇからな」

少女の言葉を受けて少し安心。
しかし、安心もつかの間。少女が更に顔を寄せてくる。
変わった肌の色ではあるが、整った顔だ。思わずドキリとしてしまうが…

「お、おい…うわっ!?」

肌に触れる濡れた柔らかい感触に思わず肩を震わせる。
しかもそれが二度も。くすぐったいやら恥ずかしいやら。

「な、なんだよ!ったく…んなことしてっと、襲われちまうぞ?」

むーっとよろしくない目つきで少女をにらみつつも撫でられる。
その手には、少し違和感が感じられるだろうか。

ウォーターホース > 「かわいいね。あなたはそのままでいて。」

フードの上から撫でた手に、丸い頭以外の柔らかなものの感触があると、思わずそれを優しい力でキュ。掴んでみて。
掴んだ手を離して。いつまでも膝の上にいると重たいだろうから、そろそろと後ろに下がってお暇する。

「ごめんなさい。居心地がよかったせいかな、居座ってしまって。今日はごめんなさい?ではね。」

踏まれずにいた花だけを拾い上げて小脇に抱え、ペコンと頭を下げてお辞儀をすると、横をすり抜けて走ってゆき。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・路地」からウォーターホースさんが去りました。
ブレイド > 「かわいいって…なにがだよ…」

耳を掴まれるとかためを閉じてくすぐったそう。
過剰反応しないように耐えてはいるものの、ゾクゾクっとしてしまう。

「いや、そりゃいいけど……えっと、お、おう…」

そして、下がって去っていく少女の姿。
このままどこへ行くのか。
少し目で追ってしまう。
まるで流水に流されているかのような彼女の勢いに流されてしまったようで。

「なん、だったんだ?」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区・路地」からブレイドさんが去りました。