2017/12/18 のログ
■イグナス > どうも、本気で金銭の価値に意識の差があるらしい。
――モノの見立ては正確な癖に、頓着はない。これはまさしくどこかの金持ちとか、そういう輩だろうか。
なんだか心底疲れたような心地で、はあ、吐息を吐き出した。
「お嬢ちゃんがイイってンならいいんだけどよう。
ったく、やれやれ。
物好きだなあ、おい。そんなもん、二束三文でいくらでも転がってように。」
それでも満足げな様子を見るならば、それはそれでいいのだろうか。
世の中には価値観の異なる、それどころか行動倫理が一切異なる人間などごまんといるし、見てきた。
たぶんきっと、その類。で、それはそれとして。
「不用心なお嬢ちゃん、じゃあ呼びにくいな。
名前、なンてんだ。
俺はイグナスっていう、冒険者なんだが。」
■フェゴール > 『そうでもない……存外、よくできているようだぞ?動きのスムーズさが違う。
意外にヴィンテージ物やもしれん。大方、どこかの質屋から流れてきた品ではないか?』
(色んな角度から見定めつつ批評。レア度は中々だが、流石にイグナスの渡した札束分とまではいかないだろうけれど、割と良い物だったらしい。)
『フェゴール=フォン=ヴァイツゼッカーだ。好きに呼んでくれ。』
(目線はイグナスの方を向かずに、珈琲プレスを掲げて下から見つつ歩きだすから、フラフラと)
■イグナス > 「ほん?
……なんだお嬢ちゃん、意外と目鼻が効くほうか。
確か、案外、こういうところに転がってるコトもあるっちゃあ、あるが。」
それでもちょっと胡散臭げ。じ、っと視線を店主に向ければ、さっさとあっちいけとばかりだ。
あるいはこの店主も価値をわからず仕入れたのかもしれない。
先ほどのエメラルドのやり取りからも、彼女が価値そのものの把握はしっかりしてるのもわかっている。
「フェゴール、フォン?なんだ、ミドルネームまでついて、やっぱいいとこのお嬢ちゃん…っておい、おい。
それ見てっと危ないって、…あぁ、もう。」
慌てた様子で、ふらふらと歩く彼女の傍らに。
前を見ないもんだからこっちから場所を軽く誘導して、あっちへ、こっちへ。
半分保護者面にて後ろからついてく。
「あのなあ、お嬢…フェゴール。お前、顔つきも整ってンだから。
こーゆーとこ歩くときゃ、気を付けねえと危ないぞ、こら、おい、聞いてるか。」
■フェゴール > 『まぁ、物品の価値というものは手にする者、そして時代などで流動的なものだ。
食べ物が無ければ一切れのパンより豪奢な宝石が容易に手に入ることもある……ということだな。』
(大きい人に誘導されてフラフラと歩いている。そのあたりでヒュンっと珈琲プレスが消える。一通り眺め終わったようだ。後は帰って珈琲をいれるだけだと。)
『良いとこかどうかは知らないが、今は一介の冒険者の妻だ。
大したものではない……ま、うちの亭主も君と同じようなものだよ。
こんなに大きくはないがな。』
(うむ、と頷き見上げる相手は手を伸ばしても肩にも届かない。背伸びをしつつ向かい合って高さを確かめるように。)
■イグナス > 「ふむ、言い得てる。フェゴールにとっちゃあそういうもんだったってこと――
………消えた。魔法か?」
ぱちくりと瞬き。ちっこいナリだけど、そういえばさっきも札束が消えたように見えた。
そういう異能の持ち主なのだろうか。ちょっと驚いたように。
――いやさ、もっと驚いたのはその先の言葉。
「亭主……!?
その年で、あ、いや、そういえば年齢なんて知らなかったな…!?
………なんだ、ちっこいお嬢ちゃんと思ってたが。」
どうも誤解か。はー、と改めて驚いて。背伸びをしてくる彼女につい、屈みこむ。
目線を合わせても…やっぱり結婚とかにはギリギリ早いような年齢に見えた。
体つきはしっかりしているのだけど。
■フェゴール > 『魔法とは厳密には違う、魔術式だ。術式コードは……(以下、ランダムな謎の単語と数字が50文字ほど続く)……だな。』
(目線が合うと別ににこやかではないが相手の紅い眼をじっと覗き込みつつ顔を近づけ)
『そうだな、君がでっかい坊やかもしれないということもある。
年齢か?……レディに対する質問にしてはやや不躾だが。
500年と298日というところか。』
(先ほどの珈琲プレスを品定めしていたときのように。イグナスの瞳や、可能なら髪の毛を撫でてみたりしつつ)
『わりに綺麗な目と髪をしている。』
(とか呟いて)
■イグナス > 「よしわかったもういい。」
あいにくと魔法やら魔術やらはからっきしだ。
基礎知識がないではないが、少し手も専門的・学術的領域に入れば追いつけない。
よってきっぱりと言い切ってその話題を打ち切り。
「500……ッ。 ――……いや、なんというか。悪かった。
お嬢ちゃん呼ばわりは謝るし、…いや、得心はいったンだが、いやあ。」
まさかそんな年齢だとは。驚きでぱちくりと瞬き。
半ば感嘆するように息を吐くが、その間に触れてくる指先。
厭うではなく、不思議そうにすと紅色の瞳を細めて笑って。
「ん、おう?なんだ、なんだ。正面から褒められると、照れるもんだな。
…お前の翡翠もいい色をしてる。きれいだ。」
■フェゴール > 『ふむ……』
(もういいの意味が解らなかったようで少し首を傾げるけどそこで終わって)
『構わんよ。見かけがそうなのは自覚している。
そういわれると私も照れるのだが……
それに、ずいぶんと大きいな。君は……』
(触れた時に骨格やら体重やら体感やらをチェックしたようで、デカいだけではないという意味もある)
■イグナス > なんとか年齢話題については許してもらえたならば、内心安堵。
ほうと息を吐いて。次ぐ言葉はちょっとばかし冗談めいて
「っくっく、そうだろ。でもまあ、ほんとはほんとだ。亭主がいなけりゃ俺が狙っても良かったンだがな。
――ウン?そりゃあ、まあ、でかいだろうよ。
………組成も普通の人間とは違ってンじゃねえかな。半分巨人だし。」
だからこそのこれ。
親の巨人族はサイズだけでなくそもそもの肉体的頑強さがある。
受け継いでいるがゆえに、硬さも重量も、通常の人間よりかなりあるのだ。
■フェゴール > 『狙っていただいてもいいとは。そりゃ光栄だね。』
(最後に頭をポンポンと撫でてから一歩下がる。)
『ぁあ、それで合点が言った。ハーフジャイアント。
それはまた中々上等な組み合わせでもある。
巨人はデカいのは良いが、いかんせんデカすぎるからな。
君くらいのサイズが戦略的に観ても何かと使いやすいというもの。』
(軍の王としての観点から語るけれど。今はその活動は無期限不定期更新中だ。たまにはそういうこともするけれど、基本的には人と魔のバランスを保つ程度の行動しかとらない)
■イグナス > 「イイ女しか狙わないんだから、光栄に思ってくれたら上等だ。」
最後まで冗談めいて言うならば、彼女が離れるに合わせて立ち上がって。
「戦略的?―――ふうん。
戦争で言うなら確かに、おれのサイズは使いやすいンだろうよ。
我ながら戦争向きの造りをしてッしなあ、
――…いやまあでも、本当は戦争よっか冒険とかのが性にはあってンだけど。…なんだ、軍の関係者?」
変なところに目を付ける奴だ、と首を傾げて笑う。
あるいは軍関係だろうか。服装が伊達とか酔狂でなければその可能性もある。
見た目通りの年齢でないことも分かったことだし。首を傾けつつ問いかけて。
■フェゴール > 『ん~……重ねて言うが。そう直球なのは本音で照れる。』
(見上げながら、少し紅潮した頬をポリとかいて)
『それ以上は、余り往来でいう事でもないからなぁ。
いや、失言だったかもしれん。今は関係者でもないさ。
この服装でそう思っているなら、これはただの趣味だ。』
(軍に詳しければわかるかもしれないが、付けている勲章なども軍服のデザインも、人間側の者ではない。そもそも類似品は微妙に無いものだとわかるかもしれない)
■イグナス > 「…っく、っく。おう、なんだ。いいじゃあないか。うん、
奇麗だけじゃあなくて、照れてンのは、可愛い、かわいい。」
こう、ついついと虐めてしまいたくなる。
別段嘘を言ってるわけじゃないけれど、わかっての言葉なのも間違いない。
すうと目を細めて、口元はにやりと、笑み。
「おっと、そりゃあ、そうだ。
――ンむ。なるほど?
ま、身元の詮索するつもりでもねンだし、いいんだが。
……それにしても趣味か、良い趣味してンなあ。」
確かに傭兵時分、眺める制服とは違うようでもある。
尤も、あまり関わりのないことだし、さほどに大きな興味もない。
違うのなら、そんなものかと素直に納得し。
■フェゴール > 『……・だからあまり言ってくれるな。』
(両手を頬に当てて。赤みをます頬を押さえて少し困ったように。今の旦那とも、こうしてかわいいだのきれいだのと褒め殺されての結果なのだから、基本的にはチョロイ性質である。)
『うむ、機能性に優れた服というのは良い物だな。
出歩くときはだいたいこれだ。』
(両手を広げて自慢げにクルリと回って。要は機能性重視なのだ。)
■イグナス > 「っく、く、く。いや、悪い、悪い。反応がいいもんで、つい。」
チョロいなあ、実にちょろい。
そういう性格だから仕方ないんだろうけども。肩を揺らして笑うけれども、揶揄するのもほどほどに。
「――なるほど。とかくまあ、お気に入り、と。
…面白いやつだなあ。……なあ、フェゴール?もう昼飯は喰ったか。
せっかくだし、まだならこれからどうだ。」
もう昼時刻は過ぎているから遅いかもしれないが。
折角の出会いならばと、食事の誘いをば。
■フェゴール > 『いや、そりゃ……可愛い物はいいよな、うん。イイ。
だが私がそれというのもな……うん。』
(視線を泳がせて何かつぶやいている。完全に、まんざらでもない)
『昼食か?まだではあるが……
そうだな、イグナス君のお薦めをエスコートしてもらうとしよう。』
(いうが早いかふわりと浮き上がり。そのままイグナスの肩に腰掛けようとするはず。周囲の重力を弄っているので重さは殆ど感じないはずで。片手を伊具イグナスの髪に乗せようとするあたりは、感触が気に入ったらしい。モフモフと。)
■イグナス > 「……うん。だけどおれは、フェゴールは可愛いと思うけどな?」
どうも、まだからかう余地はありそうだ。
それにだいぶ本人もまんざらでないらしいし、もう少し褒め殺してしまおう、なんて欲求が。
「よし。そうと決まれば――って、おおう。」
やはり魔法…魔術式?だかを自在に操るらしい。
肩にのっかってくれば、なんだか彼女が己を操る主人のようだ。
くくく、と笑って、髪に触れられる感触も良しとしよう。こくりとうな頷いて。
「ようしそれじゃ、行くかフェゴール。」
そのまま足を踏み出して、食事処へ。
さて、この女性が満足できるところはどこだろうかと思考しつつ、街の奥へと消えていく――。
■フェゴール > 『…………』
(これ以上の褒め殺しは、イグナスの頭を抱きしめて顔をうずめてしまうので返事がない。けど、轟沈しているようである。)
『イグナス君。店は任せるが……あれだ……クールダウンに白ワインが飲みたいな……』
(などと言いつつ肩の上からあれやこれやと注文を付ける上に。食べる量も呑む量も中々凄いのだった。そして酔い始めたら。旦那が浮気性だとか、なにやら他所で結婚式を挙げるというわ、男に成ったり女に成ったりして遊び歩いているわと、延々とグダを巻きだすのである。)
■イグナス > 「仰せのままに。」
けらけら笑いつつ、芝居がかった口調で言えば、食事処へ。
…結局色々と愚痴を聞くことにはなるんだが、なかなかに楽しい時間を過ごしていく――。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からフェゴールさんが去りました。