2017/11/29 のログ
ご案内:「貧民地区 路地裏」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 昨日の今日で浅ましいとは思うが、馴染みの店を作るためであって決して期待があるわけではない。
心のなかで言い訳しつつ、ドアをくぐる。
よく見れば、先日囃し立ててたおっさんどもがニヤニヤとこちらを見てくる。
まぁ、予想通り。

「エールとあげじゃが」

先日と同じものを注文しつつ、カウンター席へ。
好奇の目はあれど、先日よりは馴染めてる感はある。
これはいい傾向ではあるが。

ブレイド > しばらくしてでてきたエールに口をつける。
正直に言えば、もう少し甘いやつのほうが好みではあるが
安さと手軽さという点で、とりあえず頼んでしまう。
揚げジャガはもう少し時間がかかるようだが。
今回は塩以外の味付けも試してみたいのだが…なにかあるだろうか?

ブレイド > 店のおすすめとかも聞いてみたいところではあるが
それはもうちょっと店に馴染んでからでいいだろう。
揚げじゃが以外の軽食をとってもいいが…それなりに空腹ではあるのだし。
などと考えているうちに、でてきた揚げたじゃがいも。
ホクホクと湯気を立て、おいしそうだ。

ブレイド > さく、とでてきたものをかじる。
出来たてというだけあって、うまい。
やや脂っこいが、それをエールで洗い流し、また頬張る。
なかなか癖になるループ。
一人で飲んで一人で食うのは味気なくはあるものの。

ブレイド > 落ち着くにはいい場所ではあるものの、やや静かか。
情報収集や顔なじみを作るなら、もっと賑やかな場所がいいのかもしれない。
あの『天使』曰く、チンケな酒場ではある。
むしろ、この酒場においてあの華やかさが異質なのかもしれないが…

ブレイド > 活動範囲を広げるべきかもしれない。
さすがに富裕層の住まう地区は勘弁ではあるが
平民地区などの店にも足を伸ばすべきか。
できれば、フードを被っていても問題なさそうな店がいいが。
それに、この辺にも冒険者やらが集う店があるかもしれない。
そういう情報に関しては割と疎い。
酒場の店主に別の店の話を聞くのも気が引けるのはあるが。
あげじゃがをもうひとくち。

ブレイド > 黙って食事を続けるのもどうかとは思う。
が、一人で喋る癖もない。
店主も寡黙そうな人間ではある。

「(まぁ、それはそれで気楽だけどな)」

そう思いつつも、揚げじゃがだけでは少し物足りなくなってきた。
なにかもっとこう…肉肉しい物が食べたくある。

ブレイド > 「塩漬け肉もくれ」

まぁ、このような時間帯、このような酒場なら妥当な注文だろう。
凝った食事を頼めるようにも見えない。
それほどまたされることなく、薄く切られた数枚の肉ののった皿がカウンターに置かれる。
一枚食べてみれば、やや塩味が濃い。
自分からすればちょうどいい。割りと好みの味だ。

ブレイド > 「ん…」

少し店内を見回せば、常連と思われる数人の親父を残して
殆ど客がいなくなっている。
立地も立地、時間も時間。
仕方ないことではあるか。
肉を一切れ口に運びつつ視線をカウンターに戻す。

ブレイド > 「しずか、だな…」

誰に言うわけでもなく呟く。
冷めないうちに揚げジャガも平らげなければ。
周囲からは話し声が少し、店主が食器を磨く音がする程度。
まぁ、賑やかとはお世辞にも言えない。
先日のような華のある客がいなければこういうものなのだろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にギャミーさんが現れました。
ギャミー > 銀色の髪を酒場の照明に煌めかせ、一人の客が入ってくる。
燕尾服を着た、一見して男とも女とも付かない人物だ。
客入りはまばら、座れる席は選び放題だというのに、
銀髪の客はどうしてかフードの少年の隣のカウンター席に座り、
酒などを注文し始める。

やがて、フードの少年をじっと観察し始める。
もし目が合うなら、人懐っこそうににっこりと微笑みを向けるだろう。

ブレイド > 「ん…?」

新しい客か?
席はけっこう空いているというのに隣に来るとは…。
顔を見れば、整ってはいるものの性別は読み取れない。
こちらを見ている?

「ん、ああ。なんかようか?」

微笑みかけられた。やや困惑しつつも声をかける。
男?女?の服装は燕尾服。店の中でも異質といえるかもしれない。

ギャミー > 仕立てのいい服も、小綺麗な顔立ちも、
貧民地区の酒場という場所では浮いてしまうだろう。
当人はそれを気にする様子もない。

「いや、店の中でまでフードで覆ってるなんて、不思議だなと思って。
 何か見せたくないものでもしまってるのかな?」

目を細めてそう答える。
長く細い指先が伸びて、フードをちょん、と摘んですぐに離した。

ブレイド > 「べつにいーだろ…っ!?さわんじゃねぇ」

その人物の指摘にやや目が鋭くなる。
それだけならばよかったが、フードに触れられれば少し声を荒げ。
普段なら周囲に注視されない程度の声ではあったものの、静かな店内では目立つだろう。

燕尾服の人物が指を離せば、目深にフードをかぶり直す。

ギャミー > 「おや、失敬失敬」

薄い笑みのまま肩をすくめる。
あまり悪びれている様子はない。

「でも、そんな態度だと、余計気になってしまうのが人の情というものだよ。
 気になるなぁ。とっても気になるなぁ。
 ……たとえばお酒奢ったりしたら、こっそり見せてくれたりしない?」

にぃ、と笑う口元に尖った歯が覗く。

ブレイド > 「あ?てめーはその上等な服の尻尾いきなり引っ張ったら小遣いでもくれんのか?」

直接体に触れない服の一部であろうと、いきなり引っ張られたらいい気はしない。
すこし機嫌を損ねた様子で、揚げじゃがを一本かじる。

「見せる気はねーよ。みせてどーなるってんだ。人の頭なんざ見たって面白かねーだろ」

薄く、底知れぬ笑み。
何か嫌な予感がする。

ギャミー > 「なんだよぉ~。そっちこそ燕尾服に恨みでもあるのかよぉ~。拗ねるぞ」

急に子供っぽいふてくされた表情になって、カウンターに頬杖を突く。
引っ張ってもいいよ? とばかりに裾を摘んでピラピラと振った。
真に受けたのかおちょくっているのか。

「面白くないなら見せてくれたっていいじゃない。
 ケチ。ケチケチー!」

コップを二本の指だけで持って、自身が注文した酒を呷り始める。
さっきまでのどことなく妖しげな雰囲気が半減してしまった。

ブレイド > 「拗ねんな。服に恨みはねーよ」

ピラピラされれば、シッシッと払うように手を振って。
男だか女だかわからないやつだが、体つきは女性風には見えるか。
銀の髪、紫の瞳…見れば見るほどこの酒場には不釣り合い。
先日の『天使』の華やかさとは違う怪しさはあるが。

「ケチで構わねーよ。オレに特があるわけでもねー」

変なやつ。
怪しげでありながら子供のような言動。
少々調子が狂う。塩漬け肉をはみつつ、横目でその人物を見ている

ギャミー > 「得ねえ。キミにとっての得って例えば?
 やっぱお金? 名誉? 女?
 お金か女なら用意できますけど一応~」

まだフードの中身を見ることを諦めていないらしい。

「例えばこんな風に」

ぱちん、と指を鳴らす。
すると指の間から金貨がジャラジャラと生まれてはカウンターに落ちる。
あまりに無造作で唐突で軽率な魔法の行使だった。
周囲の酔客が見ていても何が起こっているのか正しく理解できるものはいないだろう。

「ほらねー。あっ落ちた。あっあっ」

ボロボロと床に転がり落ちていくコインを拾う。

ブレイド > 「金も女も別に……」

いいかけたところで、その人物が指を鳴らした。
すると、金貨が数枚ジャラジャラと音を立ててこぼれていた。
さすがにあっけにとられる。なんだ、こいつ。

「てめーなんだ。怪しいやつだな…
素性も知らねーやつの言うことなんざそうそう聞けねーな」

まぁ、しれたとしてもフードの中身を見せる訳にはいかない。
この手合には特に。
フードの下の猫耳を寝かせて、できるだけ目立たないようにしておく。

ギャミー > 落ちてしまったものも含め、コインを全部手の中に回収する。
そうすると、コインは全て白昼夢か何かだったかのように消えてしまう。

「私はギャミー。俗に悪魔とか魔族って呼ばれている者です。
 君にちょっかいかけてるのはヒマしてるからで、特に深い意味はありません。
 いや~、いかつい男やおっさんよりは、君みたいな若い子のほうが
 話してて楽しいからねー」

あっけらかんと自分について語る。

「ほらほら。私は自分について語ったよ。
 今度は君の番じゃないかな?」

微笑んでコップを傾ける。

ブレイド > 「悪魔。なるほどな」

そう言われれば、それっぽくも見える。
見た目はともかく、振る舞いと言うか…そういうものが。

「オレはブレイドだ。ただの田舎もんだ。
最近王都にうつってきて、冒険者始めたってところか。
駆け出しなんで稼ぎもすくねぇ。からかってたかっても二束三文もでねぇよ」

当たり障りない程度に自己紹介。
何が目的かと言えば…まぁ、この女(体つきから考察)の言ってる通り、からかってひまつぶしてるだけなのだろう。

ギャミー > 「二束三文だなんて。自分を低く見積もってもいいことはないよ。
 それに魔族という生き物はひねくれてるのが多いんだ。
 価値が無いって言ってるヤツからは価値を引き出したくなるし
 見るなって言われたものは見たくなっちゃうんだよ」

座ったまま身体を寄せる。曲線で作られた輪郭が伝わる。顔が近づく。

「君はきっと魅力的だろうと、私は期待しているんだけどなぁ」

そっと囁く。

ブレイド > 「駆け出し冒険者なんざそんなもんだろ
オレ自身に価値がねぇとは思わねぇが、おもしろいなんてこたぁねぇよ
からかいたいならほかを……」

などといいかけたところで、燕尾服が近づく。
顔も体も近い。体の曲線は女性を思わせる。
不覚にもどきりとしてしまった。

「っ…ひっ…!?みりょ…!?ばかぬかすなっ」

近づいた顔、その唇から言葉が紡がれる。
囁き声に体を震わせ少し体をひく。
少し赤くなった頬を手の甲で拭いつつ。

ギャミー > 「今聞かせてくれた声は、二束三文とは言い難いかなぁ!」

嬉しそうにしなだれかかりながら、空いた手をカウンターの下の死角に伸ばし
さわさわと少年の太腿を撫ぜた。

「魂だの銭だのをもらうつもりなんてない。
 でも、もっと見せてほしいのさ。フードの中だけじゃなくて。
 キミが色んな顔をするところをね。二人っきりでさ……」

衆目など気にしない様子で、耳元で甘い声を発する。
力などは入れておらず、突き放そうと思えば、さほど難しくはない。

ブレイド > 「うるせっ!触っ…んなって…」

女性らしい曲線が体に触れると、体がこわばる。
経験は得たものの、どうもなれないというか…言ってしまえば女性に弱いのかもしれない。
ただ話すだけならまだしも、ボディタッチに驚くほど弱い。
触られた太腿がくすぐったい。

「む、むりだ…この中身は…」

少しむずがるように体をよじる。
求められてもさすがに…奴隷種族の証を見せるわけにもいかない。
そんなのが知れ渡れば…無事には済むまい。

ギャミー > 太腿をなぞるようだった指の動きが、つん、つんと突くものに変わる。

「そう。じゃあ、その中身以外ならいいの?」

相変わらず身体を密着させたままだが、それ以上彼に強く刺激を与えようとはしない。
この場所でより激しく動けば、さすがに見咎められてしまうだろうから。
力づくで強引に何かを求めることはしない。

「それでも気が進まない?
 こっちの恥ずかしいところだって、見せてあげるんだけどなぁ。
 残念だなぁ……」

眉を下げる。

ブレイド > 「…フードの中身が見たいんじゃねぇのかよ」

突かれる、もどかしい。
密着してることで思考力がそがれる。
怪しげな香りのような、気配のような。
悪魔だというならその魔力か。

「というか、そもそも魔族だとか…こんなところでおおっぴらに言っていいのかよ
それに、恥ずかしいとこって……そんな取引に…」

自分もそうだが、相手も好まれるような種族ではなかった。
なんとか強がるが、この状態。
一部が固くなるのもやむなし。

ギャミー > 「ときには妥協も大事ということさ。わはは。」

指の動きが、ぴたり、と止まる。脚に添えられたまま。

「だってさー、自分の種族も堂々と口にできないなんてイヤだもの。
 なんならどこかに通報してくれたっていいですけど?」

ゆらり、と空気に滲むように。曲がりくねった角が
ギャミーの頭に生えているのが見えてしまうかもしれない。
一応魔法で隠しているようだが、あまりにもずさんだ。

「そんな取引に、何かな? ハッキリ言ってくれないとわからないなあ。
 ここじゃ話しづらいなら、河岸を変える? 宿のお部屋とかに」

ブレイド > 「ん、ぐ……」

確かにそうかもしれない。
種族を偽らなければ生きづらいのも事実ではあるが
ずっと黙っているのも窮屈だ。
少し深呼吸をする。

「しねーよ、んなこと…んなことしたら…」

ミレー族を奴隷扱いする奴らと一緒だ。
角のようなものが見えるのは、わざとか?
あちらが種族を偽ることなく話してるのに、自分が隠し続けているのは少し、嫌だ。

「……見せてやってもいいぜ?」

ギャミー > 「本当~!?」

見せてやってもいい、という言葉にぱっと表情が華やぐ。
心から嬉しそうだ。

「じゃあ見せて今すぐ見せていや今すぐはだめだよね人の目があるし。
 行こう行こう、二人っきりになれるところに」

密着するのをやめて座り直し、はしゃいだ様子で手を引く。
このままどこかに連れ込んでしまいそうな勢いだ。

ブレイド > 「わーった!わーったから!おちつけってんだ」

手をひかれ、体勢を少し崩しつつも
店主にカネを払いつつ立ち上がり。
銀髪の魔族に連れていかれる。先日は天使、今日は悪魔…。

「(この酒場、何なんだ…)」

いや、店が悪いというわけではないだろうが。

ギャミー > 「ふふふ。楽しみだねえ。見せあい、見せあい」

ブレイドの胸中など露知らず。
にこにこと機嫌よく笑い、こちらもちゃんと支払いを済ませ。
彼を伴って、近場の宿を目指すだろう……

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」からギャミーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」からブレイドさんが去りました。