2017/09/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 貧民街の路地裏――。

「まだちぃと、重いなァ。」

男が路地裏に佇んで、ぼやいた。
男の後ろっかわには、たっぷりと積みあがったチンピラたちの山。
死んじゃいない、ぜんぶ気絶。
こういうところは、命知らずで向こう見ずな連中が多くていい。
ちょっとしたお試しでぶん殴らせてもらうには、ちょうどいい連中だ。
…なんだかんだと数が揃ってこうなったワケだけど。
やれやれと肩を落として。

「本調子、ぃ――遠いぞ、くっそ。」

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にシェリスさんが現れました。
シェリス > 丁度一仕事終え、今日の宿を探しに向かうその途中。
近道をしようと貧民街の路地裏を通り抜けている最中にそれは視界に入った。
山と積まれた、ガラが悪かっただろう男たちだ。

「おーおー……こりゃまた派手にやったねぇ」

驚く、というより感嘆の声を漏らしながらその山を見上げて。
すぐに周辺へと視線を巡らせれば、肩を落としている別の山が見つかった。

「ん…?兄さん、どうした?」

イグナス > 「おう?」

まだチンピラの残りでも居たろうか。視線をぐいと声の方に向ける、と。
――どうやら違うらしい、それでもこんな現場にもさほど驚かぬ様子の女性。
どうやらあちらもこっちに気付いたらしい、よう、と後ろの山なんてないみたいに軽く手を振って。

「ん、いや、なに。ちぃと体調崩しててな。
 リハビリがてらなんだが――……あー、なかなかよく、なってねェの。」

困ったもんだと苦笑い、軽く肩を竦めて見せた。

シェリス > 「ありゃ。そりゃ大変だねぇ…その割には元気そうだけど」

くっく、と笑うともう少し距離を詰めようと足を進める。
近づけば近づくほど目線を上げなければいけないのがある意味新鮮で、それが余計に面白い気分にさせていた。

「風邪とかそんなもんじゃなさそうだねぇ。
 どうしたんだい?」

これだけ暴れているのだから普通の体調不良ではないのだろうと、興味が湧いたのかストレートに聞きに行った。
今日の服装が浅めのベアトップにミニスカートと腰のサイドをカバーする形の腰当てということを考えると、高い位置から見たら谷間ぐらいは見えるかもしれない。

イグナス > 「見た目はな。
 いやまあ、今すぐぶっ倒れるッてわけじゃねンだけども。」

ひょいと肩を竦めて、やれやれ、といった具合。
ストレートに聞かれた言葉に、ああ、うん、と視線をつらつらと回す。
困ったことにな、って前置きして。

「ちょいと前に潰した”悪い魔法使い”をぶっ倒したときに――
 あれだ、よくない、面倒な呪いを掛けられたみたいでな。」

思い出すのもだいぶ忌々しい、ちょっとそれは苦々しく。
でもちゃっかり視線は彼女の胸元のほうへ。ほう、とついつい声に出して。
すぐに気づいたならば、咳払い一つし。

「ああ、それでいわゆる、なんつうかな――。
 理性のタガが、外れやすくなってる。」

シェリス > 「何だい、死神に死の宣告でもされたってわけじゃないだろうね?」

くすくすと冗談めかして笑いながらそんなことを言って先を促し。
帰ってきた答えにはふむふむ、と相槌を打って。

「面倒、ねぇ…。
 何かの制限がかかるとかそういう……うん?」

元が海賊の彼女には、そういう目で露骨に見られることも珍しくもなんともないことで。
咳払いで誤魔化されればあっさりと本題に意識を向け直した。

「あー……それでこの山かい」

暴力的な衝動の方なのかと、完全に勘違いした。
何しろこうして話していて相手はとても紳士的なように見えたから。

イグナス > 死の宣告って言葉には、さすがに、まさか、って笑って肩を竦めて。
後、いろいろと説明してくにあたって、微妙な会話の齟齬が。
はて、どういう意味だろうか?うーん、ってちょっと不思議そうな顔をして首をしかめて。
後すぐに、ああ、と笑い。

「ちがう、ちがう。
 その副作用っつーか、こう、身体がちょいと重くてな。
 それでまあ、ちょっとはよくなってねェかってお試しだな。
 ――こいつらには気の毒だが。」

まあふらついてても他に迷惑かけるばっかだし、よかろう、なんて。勝手に。
改めて彼女の方を見やれば

「どっちかってーと、性欲の方だなァ。
 こう、むらむらするだけじゃあなくて、すぐに理性が揺らぐ、というか。」

だから彼女の胸元の谷間すら、割とやばい感じだった。
ふー、と落ち着かせるように吐息、ともすればすぐにその獣欲、露わになりそうで。

シェリス > 説明されれば、納得したように頷いて。
改めて山を見上げれば、けらけらと笑ってみせ

「なるほどねぇ。
 確かにこいつらなら多少転がしたところで誰も損しないさね。
 あ、こいつなんかこの前あたしを襲おうとしてきやがったから逆に調教してやった奴だよ」

さらりと言いつつ、男に向き直ると語られた言葉に素直に驚いた顔をした。
同時に、全くそんな事を考えさせもしない態度を取っていられる精神力に敬意を。
そしてほんの少しのいたずら心が。

「ふぅん……。
 あたしが今無事ってことは、あたしには女の魅力ってもんが足りないってことかねぇ…?」

にぃ、と口の端を釣り上げるように笑ってみせる。
月明かりの下、きっとそれは蠱惑的に見えるはずで。

イグナス > 「なんだ、顔見知りか?そいつあれだ、俺の姿見るなりなんだデカブツって目ぇつけてきたぞ。
 なんていうかこう、――懲りねえなあ。」

いつまでたってもそういう連中は、そういう連中ということのようだ。
クククと喉を鳴らして笑うならば、もう一度、べしん、と蹴り倒してみたり。
――でも続く言葉には、困ったように眉尻を落とした。

「あのなァ。
 これはこれでけっこお、我慢してんだぞぅ。
 なんともねぇのはなんだ、俺の精神力というか――あぁ。
 ……あんま煽ると、押し倒しちまうぞ。」

だいぶ、冗句ではなくなってきている。
は、と荒く強く、呼気を吐き出したのがわかるだろう。ヤりたくて仕方ない、そんな感じ。