2017/07/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にノアさんが現れました。
■ノア > ここ数日間ハイブラゼールへ、散財しまくり呑んだくれの現実逃避旅行をしていた女。久々の王都、久々の貧民地区を、ふらふらと酒場を求め緩い歩調で一人歩く。
「 ......... 」
其の表情に覇気はなく、時折顔馴染みに声を掛けられても力無い笑みを浮かべるのみ。頭がくらくらするのは、連日に渡る暴飲のせいか.. 足取りも、華奢なヒールでは頼りなく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 馴染みの貧民地区を歩きながら、少女は呼吸を深く。ゆったりとしたものとして精神を落ち着けようとしている。
発情もピークを超え、意識もすぐさま飛びそうなほど。
それでも身体の安売りはしたくないので、とりあえず仕事やらなんやらをして意識を別に向けている毎日。そんな中、知り合いの女性を見つければ……。
「あらノア。お久しぶり? って、酷いお顔……。
そんなにふらついて、何かあったの?」
すっかり呪いが進行し、女言葉になったものの。パートナーとして相手と契約していた少女は、優しく声をかけながら相手に近づいていく。
ふらつく相手の様子を見れば、身体を支えようと手を伸ばすだろう。
■ノア > 人と肩がぶつかり文句を言われようとも、其れすら聞こえていない様子で.. 否、 聞こえているけれど面倒だと無視。宛も無く覇気も無く、ただぼんやりと歩き続けていた女の脚を止めたのは
「 .....っ、 セイン.. 」
すっかり女口調が染み付いてしまった、 愛する人。ふらつく身体は腰を支えられつつも、 さりげなく.. 左手を貴方に見られぬよう隠し
「 ちょっと最近呑み過ぎただけ。あたしの事より... そっちこそ、 大丈夫なの ? 」
何事も無かったかの様に何気ない返答を返すも、視線は何処か落ち着かない様子で。貴方を直視出来ずに、ふわふわとさまよい
■セイン=ディバン > 明らかに、いつもと違う様子の相手。
これは流石に茶化せる状態でも無いか、と。少女は表情を真剣なものにし、相手の身体を支えた。
「ど~も。本当に、久しぶりね」
自身の変化に気づいているだろうに。そこにハッキリと追求をしてこない。
この相手の、そういうところが好ましいのだよな、と内心笑うが。
「飲みすぎただけ、って感じには見えないけど?
ん? あぁ、問題なし。まったくもって。以前に会った時と変わらず。
最高に最悪な状態のままよ。ま、悪化してない分マシじゃない?」
相手の言葉を聞き、少し探りを入れる少女。比較的、酒には強い印象のあった相手なだけに。
飲みすぎ、とはおかしな話だと思ったからだ。そのまま相手の身体を支えながら、一度路地に転がる木箱に座らせようとする。
が、どこかやはり様子の変な相手に、ふむ? と眉を上げつつ。じ~、っと視線を向けてみたりなどするのだろう。
■ノア > 「 すっかり染み付いちゃってるその話し方は、 悪化の内に入らないわけ ? 」
随分久しぶりな貴方は、前回にも増して女らしい言葉遣いで.. 何なら、自分より余程淑やかな振る舞いにも見えた。促されるまま木箱に腰を下ろすと、腕を組むような仕草で左手は隠したまま
「 .....ほんと、呑み過ぎただけ。マシとか言ってないで、早くどーにかしなさいよ。いつまでもそんな可愛い身体で居られちゃ、一緒に仕事だって出来ないし.. 」
貴方の事だから きっと動いているに違いないと、わかってはいるものの.. つい、ツン とした口調になってしまう。其の内容も、仕事上のパートナーとして。視線も合わせられないせいで、久しぶりに貴方と逢えたのに… 随分と可愛いげのない態度を取ってしまっていた。
「 "セイン=ディバン" なら、 慣れてないで抗って。」
■セイン=ディバン > 「あらら、痛い所を突かれちゃったわねぇ」
すぱっ、と指摘された部分に関して、苦笑いをしつつも、優しく相手を木箱に座らせる。そのまま微妙に気まずい空気になれば、困ったように頭を掻く。
「ふぅん? ならいいけど。と、言われてもねぇ。
なにせ魔王の呪いだから。そう簡単には解けないわよ?
……そう、ね。仕事も一緒にしなきゃだし」
ずばずばと言われる言葉の雨に、困りきった、という様子を見せながら答える少女。
相手に対して負い目もあるわけだし、いつもの調子で反論することは出来ず。
「……くふふ。妻と同じことを言うのね、ノアも。
あぁ、アナタにまでそう言われると、弱いわ。
だって、アナタは私にとってとてもとても大切な、愛しい人ですもの」
■ノア > 「 ......... 」
貴方の口からサラっと出てきた "妻" という存在。会いましたとも、話しましたとも、言い出せずに口ごもり。ふと 視線を貴方に向けてみると、随分困りきった表情で.. 言い過ぎたかと、今度は少し口調を柔らかく
「 .....大丈夫、魔王を射止めた男なんだから。そんな事出来る男が、呪いなんかでやられる訳ない.. そうでしょ ? 」
微かではあるものの、にこり と.. 久しぶりに笑みを見せる。身を引こうと考えていたけれど、貴方を困らせる気など無かったから。このまま何事もなく時が過ぎてしまえばとも、このまま時が止まればとも、二つの感情に心を乱しながら あくまで平静を装って。
「 そんな可愛らしい言い方されても、全然嬉しくないし。ふふ、今じゃあたしの方が男らしいかもよー 」
■セイン=ディバン > 「……」
微妙な間。しばしして、愛しい相手の前で、妻、などと言ってしまった不手際に思い当たり、思わず少女は顔をしかめた。
少女自身、デリカシーは無いほうだと思っていたが。あまりにも杜撰な言葉選びであった。
「そう言ってもらえると、自信も湧きそうだけど、ね。
……なんか、ごめんね、ノア。気を使ってもらって」
優しい言葉に、少女は頭を下げ、感謝する。少なくとも、この相手が気を使ってくれたことくらいは気付ける程度には賢しいのだ。
だが、そんな会話の中でも、相手の様子の違和感は少女の中に強く残り。
「あら、それはないでしょ。
だってノア、身体つきが女らしすぎるもの。
……うん。見てるだけで興奮してきちゃうくらいには、魅力的よね。やっぱり」
パートナーと話していれば、思い出したかの様に、身体の疼きが強まり、少女の呼吸が乱れる。
ドレスの下では、ペニスがその身を硬くしているが、少女は何とか腰を引いて誤魔化す。
「……で。本当に何もないの? 何か隠し事してない?
別に隠し事とかは、いいんだけど。
……何かあったら、頼ってね?」
■ノア > 「 なぁに ? イイ男が相手ならともかく、こんな"小娘" に気なんて遣う訳ないでしょ。」
木箱に脚を組んで座ったまま。木箱に脚を組んで座ったまま貴方を見上げるも、何処か見下したように生意気な表情を向けて。悪戯に細めた目は、何となく引き気味な腰元に気付いてはいるけれど.. 気付かないフリ。翡翠色の綺麗な髪が、脳裏にチラついてしまったから。呼吸を乱し始めた貴方を敢えて、ここはスルー。腕も脚も組んだままに、ツン と顎を上げる女だったが
「 ......... っ、 だか ら.. ほんと、何もない。」
デリカシーに欠ける癖に、こういう所で鋭い貴方。重ねて問われると、平静を装えず不自然な沈黙を生み。無意識に、組んだ腕にも力が入り
「 頼られたいなら早く戻って.. 」
沈黙を誤魔化す言葉も短く、どうにも上手く続けられず
■セイン=ディバン > 「はぁ。ノアはそういうところは本当に変わらないわね。
ま、そこが好きなんだけどね」
強気な様子で言う相手の姿に、やれやれ、とばかりに溜息を吐き、さらっと愛を囁く少女。
やはりこのパートナーと話すのは楽しいな、などと思っていたが。
次の瞬間、相手の様子が変わったのを見れば。
「………」
少女は黙ったまま。相手のことをゆるり、と見つめ。そのまま相手の言葉を飲み込むものの。やがて大きな溜息を吐いた。
「ノアは、ウソを吐く時息を飲むクセと、言葉が短くなるクセがあるよね。
……言えないことや、言いたくないことなら、いいけどさ。
何か、私にできることは無い?」
パートナーとの付き合いの中。少女自身が気付いた点を指摘する。
半分は、薄々思っていたことだが、もう半分はブラフだ。
様子のおかしさから、カマを掛けてみたに過ぎない。
だが、少女は更にやさしい言葉を投げかけ、相手の頬にそっと触れようと手を伸ばしてみる。
■ノア > 大切だとか、愛しいだとか、好きだとか.. 貴方がサラっと口にする言葉の数々が、女の心をいちいち掻き乱す。妻帯者と知りながら其れでも愛し、互いに束縛を嫌い、気儘な関係を築いていた筈なのに..... 明から様に口ごもってしまう程、今にも想いが溢れてしまいそうで。何故こんなにも心が掻き乱されるのか、女自信困惑し、自然と眉間に皺寄せて
「 .........っ、 だか ら..
何でもないってば ─── ! 」
触れられてしまえば、感情が溢れてしまいそうで、不意に頬へと伸ばされた手を避けようと女の手が動いた。其れが左手と気付けば、慌てて手を下ろすも.. 指輪の有無に気付かれずとも、明らかに不自然な態度。じん と熱くなる目頭を悟られぬよう、長い髪に隠れるよう顔を伏せ
■セイン=ディバン > 自身の言葉が刃になり、相手を責めていることなど少女は気付きもしない。
少女にとって相手は、いつでも強く、自由であり。その立ち方こそが美しい。そんな憧れの存在だったのだから。
「……。
…………。あぁ、あぁ、あぁ。ごめんなさいノア。
苛めるつもりはなかったの。だからそんな態度を取らないで。
……指輪。無くしたの? 大丈夫。今度またあげるから落ち込まないで。
今度は、あんなダンジョンで拾ったものじゃない。貴女に似合う物を買ってあげるから。だから気にしなくていいの」
拒まれる仕草。少女は、一度呆然としたかのように立ち尽くし。
そして、その左手に。少女が贈った指輪が無いことに気付いた。
あるいは、少女が冒険者で、シーフでなければ見落とせたのだろうが。
鋭い観察眼は、それを看過する事を認めてくれなかった。
そのまま、少女はやさしい言葉をかけ続け、俯く相手の頭を撫でようとする。
また拒まれたらどうしよう、などとは考えない。