2017/04/23 のログ
タマモ > 「うぐっ…そ、そんな事はないぞ?ほれ、ちゃんと名前を呼べたじゃろう?カレリア、のぅ?」

はっきりと図星を突かれ、びくーっと耳が尻尾が軽く立つ、視線は明らかに逸れる、丸分かりだ。
しかし、何とか踏みとどまる、無駄に。
まぁ、少女の事自体を忘れた訳ではないのは事実、すぐに思い出せなかったのは名前だけなのだ。

「………うん?カレリア、お主とは一度戦った記憶はあるが、遊んだ記憶は…うむ、無いぞ?
いずれ機を見て遊んでやろうか、とは思うておった事はあるが…」

そう、少女と違い、己は戦闘を遊びとはそうそう言わない。
なので、不思議そうに首を傾げる。
後に続く言葉、すべて言い終える前に口を噤んだ…まぁ、遅かったかもしれない。
もちろん、責めるような視線には、己の視線は逸らしたままだ。

「なん…じゃと…!?」

広まっているだろう噂、別に本当にそうして広まっているとも知れぬものだったのだが…
少女の言葉が、その通りに広まっているのだと、証明してしまう。
がっくりと地面に手を付き、明らかにショックを受けたように項垂れる。
褒め言葉になってない褒め言葉に、じとり、と今度はこちらが軽く睨んでみた。

カレリア > 「その慌てっぷりが見てて悲しくなりますわ?」

隠そうとしても耳と尻尾が、そして視線が雄弁に物語る
こういう所は可愛いと思えるのに…非常に残念でならない

「だから遊んでいるじゃないですか
殺し合いではない戦いなんて遊びと一緒ですわ♪」

自分の物差しを口にしてふと思案する
遊んでやろうと、とはどういう意味なのか
金色の悪魔と女性が出会えばどうなるか、その噂を思い出してまたジト目に

「あらあら怖い、私も襲われて犯されるのかしら?
…所詮噂、されど噂。正直に言ってみなさいタマモ」

噂の殆どが真実なんでしょう?とジト目で睨み返す
少なくとも全裸に剥いたり女性に手を出すのはやりかねない
女性は同意を得ずという訳ではないのは理解している
そこまで畜生な存在ではないと言い切れるぐらいには一応信頼している

タマモ > 「むぅ…そんなに大した事ではないのじゃ、良いではないか。
気にし過ぎると、剥げてしまうぞ?」

唸りながらも、ぼそぼそと、こう…軽く反撃っぽく呟いてみる。
開き直ったから、どうとなる訳でもないのだが。

「いやいやいや、あれは殺す気だったじゃろう!?
相手次第ではどうなっておったか…遊びとは、やはりちと言えぬ」

正直、そこまで自分が耐久力の高い方ではない。
確かに人間よりもかなり頑丈だが、その程度のものだ。
そこだけは、どうしても認められないらしい。
慌てたように、ぶんぶんっと両手を振った。

「妾がそこまで酷い事を…なんて思うか?
ちゃんと、妾とて相手を見てするのじゃ…多分」

誰も彼も襲っている訳ではない…はず、なので、そこも何とか否定…したかったが、どうも半端な回答となった。
全員とは言わないが、確かに無理矢理はしていない。
だが、確かに一部の相手には色々と手を回してやった気がする…というか、していた。
まぁ、少女の思う通り、畜生とまでされる事は確かにしてはいないが。

カレリア > 「剥げるなんて全く…貴女一応女性ですわよね?」

もう少し言葉を選べと遠回しに告げる
間違ってはいけない、自分はそこまで細かい事は言っていないと自分に言い聞かせて

「何を失礼な。尻尾を少し頂こうとしただけですわよ?」

殺すなんてそんなと目元を拭うふり
相手は選んでいるのだから遊びは遊びだと認めない
凄まじく頑固なカレリアは譲るつもりはなさそうだ

「裸に剥いてそこらに転がしてないと?
この辺りで女性に手を出してないと言えますの?」

裸に剥いて転がされるなんて実際にされなければそんな噂立ちはしない
そう、彼女ならやりかねない。むしろやるとカレリアは確信している

「まぁ、そこについては別に追求したいわけじゃありませんわ
貴女にちょっかいをかけた自業自得でしょうしね?」

タマモ > 「もちろんじゃ、妾の姿を見て男子と見えるか?ん?」

ふふんっ、と自慢げに胸を張ってみせる。
どうやら、遠回しに伝える事は失敗したらしい。

「妾にとって、尻尾は己の存在を主張する一つじゃ。
それを奪おうとするんじゃから、大差はないじゃろうに…?」

尻尾で遊ぶだけならばともかく、取られてはたまったものじゃない。
びしり、と力強く少女を指差す。
その点は、さすがにこちらも譲れないものがあるようだ。

「身包みを剥ごうとしたのじゃ、逆にされる覚悟あっての事じゃろう?
女子は………あー………」

前者に関しては、正当な理由があるのだからとしっかり主張…ちょっと違う。
後者に関しては、途端に言葉が止り、指がゆらゆらと彷徨う。
そもそも、この目の前にいる少女が今は共にしている、ミレー族の少女でさえ、手を出していたのだから。

「………なんじゃ、分かっておるではないか。
まったく、分かっておって責めるとは、意地悪な女子じゃのぅ…」

はふん、溜息。
あれだ…こういった相手を大人しくさせるには、やはり一度…とか何とか。
そんな考えを浮かべているのは、秘密だ。

カレリア > 「やってる事は男性に見えますけどね」

襲われれば返り討ち
様々な女性に手を出す
行動だけ見れば完全に男と言える

「尻尾以外にもいろいろあるでしょう?
それにそんなに沢山あるなら1つくらい…」

物欲しそうに見つめる
まだふわふわ抱き枕の野望は潰えてはいない

「やっぱりやってますのね」

ふん、と得意顔
カースド…今はカタリアと名前を変えた彼女の話を聞けば嫌でも分かる
女性関連では何も言い訳がないのは分かっていた

「分かっていてもやってしまう事は多いですわ
…今、妙な事考えませんでした?」

目を細めてタマモを睨む
一瞬だが何か妙な視線…あまりよろしくない視線を向けられた気がした
今までの経験からそういったものには人一倍鋭いカレリア
ジーーッ、とタマモを見つめて

「…先に言っておきますけど、私貴女の事は嫌いではないですわよ?
前は枕として飼い殺す位に思っていましたけどもうそんな事は思っていませんわ♪」

タマモ > 「いやいや、妾とてちゃんと男子も相手をしておるぞ?
ほれ、男子というものは、同じ男子とそう関係を持たぬ者が多いじゃろう?」

ちちち、と指を振って答える。
同じくして自慢気な態度だが、それを言い訳にするには少し微妙な気がした。

「無い事は無いが、一番目に見えて分かるのが尻尾じゃからな、諦めるが良い。
1本失った時点で、もう九尾ではないじゃろうに…」

尻尾に向ける視線を払うように、ぴっと手を振った。
言葉の通りでもあるが、そもそも力の象徴なのだから渡せはしない。

「やれやれ、カレリア、お主性格があんまりよろしくないと言われた事はないか?
………後…無駄に勘が鋭いとかも…のぅ?」

肩を竦めながら言葉を掛けるも、こちらを睨む視線には目を合わせない。
その理由は言うまでもないだろう。
多分、少女が思っている以上の事を考えていただろうから。

「ふむ…言ってしまえば、妾はそもそもお主を嫌ってもおらんかったがのぅ?
まぁ、もし仮に嫌ってしまっておったら、すでにこうして話もしておらんじゃろう。
一応、初見で何となく、それなりに良いか悪いか分かるものじゃからな。
しかし…本当に、酷い事を考えておるものじゃ…」

おぉ、怖い怖い、と冗談交じりに呟く。
こうして今だから言えるのだろうが、もし、あの時に言われていたら…どうなっていた事やら、と思った。

カレリア > 「そうなんですの?」

うわぁ…と言う表情を浮かべる
あくまでカレリア個人として男を相手にするのは相当な忌避感があった

「千切っても生えてきそうなんですけどねぇ…」

ふむぅとため息
トカゲの尻尾と同じ様に生やせとかなり無茶な事を言っている
が、カレリアの目は本気だった

「生憎、可愛らしいままで生き残れる程優しい人生ではなかったので♪
この間のおかげで今まで無事に生きていますのよ?」

別に咎めている訳ではない
目を細めてしまったのは言うなれば条件反射の様なもの
タマモが仮に男であれば目潰しぐらいはしていたかもしれない

「あら、それは光栄ですわね♪
だって生きたモフモフの抱き枕なんて素敵じゃないですか?
抱き着いて気持ちいい見て美しい。欲しくなっても仕方ないですわ♪」

負けず嫌いと若干の短期が合わさりあの時は暴走気味だった
けれど今は違う、あれから自分も成長しているのだ
どこにでも嚙みつく様な真似をするなんてもうありえない

……筈

タマモ > 「もちろんじゃ、なかなかに楽しめるものじゃが…?
まぁ、つまらぬ男子が多い中、そういった男子を見付けるのも楽しいものじゃぞ?」

その表情に、何となく男を毛嫌いしているのを感じ取れる。
別にそれが悪いとは言わないが、何となく、もったいない気がしないでもなかった。

「言うたじゃろう?尻尾は力の象徴…妾の力そのものじゃ。
お主とて、魔力の根源を奪われるのは嫌じゃろう?」

ふぅ、と軽く息をつく。
どう伝えたら分かり易いか、そう考えてみて、こう言ってみた。
魔力の事には疎い、これで伝わるか分からないが。

「………この世界には、心を歪める事象は多くある。
はてさて、それを良かったと取るべきか、難しいところじゃ」

平穏無事に生きていける者がいれば、障害多く苦労の絶えぬ者もいる。
きっとこの少女は後者、それを考えると、ふっとそう思ってしまう。
…まぁ、そんな真面目な考えはすぐに失せるものだが。

「正直に言えば、その気持ちは分からんでもない。
妾とて、よく母様の尻尾にじゃれ付いていたものじゃ。
ただ………いや、本当に、それを欲しがるのだけは止めるが良い。
尻尾を弄るくらいなら許せるものじゃが、そこまでくると冗談では済まぬからな?」

複雑だ、他の尻尾の感触を思い出す時は、決まって母を思い浮かべてしまう。
今、その母の存在は…己にとって、本当に複雑なものになっているのだから。
自然と、つい、苦笑を浮かべてしまうも…それに気付ければ、表情をすぐに戻す。
とりあえず、尻尾云々はこちらにとっては真面目な話だ。
しつこいようだが、諦めて貰う以外に道はない。

カレリア > 「私は遠慮しておきますわ。」

男性と知り合うのは良い
でもそういう行為をするとなると話が変わってくる
どんな相手だろうと男であればもうそれだけで無理なのだ

「んー…なら少しの間貸してくれません?」

スポン、と外せたらなぁと思う
力云々はどうでもいい。ただ枕にしてみたい一心で

「今となっては…あぁ、やっぱり最悪の思い出ですわね♪」

この土地で愛する者と出会えた以外は何もいい思い出がない
過去に戻ってやり直せるなら…今を捨ててでも過去を変えないとは言い切れない程に

「やっぱりどんな方でも惹かれてしまうものなのですね」

とまぁ、ここまで言ったが無理矢理にと言う気はさらさら無い
タマモに固執する理由も益も何もないのだから
彼女を力づくで屈服させられるほど自分が強いとも思えない

「機会があれば一緒に眠るのも良さそうですわね♪」

そうなれば自然とモフモフ抱き枕を楽しめる
それではご機嫌ようと一礼し振り返る

久しぶりの彼女との邂逅は中々楽しめたと満足気に笑いながらカレリアは再び帰路につく

タマモ > 「ふむ…まぁ、それはそれで良いじゃろう」

別に気持ち的なものだけだ、無理に勧めるつもりはない。
世の中、どうしても駄目だというのはあるものだ。

「………何をもって貸す、と取るかによるじゃろうが…」

引っこ抜こう、何て今更考えはしないだろう。
ならば、傍に居続ける形になるのは何となく分かる。
それはそれで疲れるのだから、何とも…と。

「まぁ、悪い思い出があってこそ、良い思い出が映えるもの。
あの子と同じじゃ、お主にも、これから良い事がその分起こるのじゃろう」

起こった事はどうしようもないのだ。
ならば、先に期待する。うんうんと頷き、それを口にして。

思い出、果たして自分はどうなのだろうか?考えない事にしておいた。

「あの感触を味わえば、誰しもそうなるものじゃろう」

まぁ、かなりの拘りが見て取れる。
とは言え、今の雰囲気から、それが害となるとはもう考えてはいない。
さて、ならばどうするのか?

「あー………そうじゃな、それならば、構わんじゃろう」

一緒に眠るなら、そのついでに…うん、こんな馬鹿げた考えが浮かぶのはいつもの事だ、気にしないで貰いたい。
確かに、それくらいならば尻尾を下手に弄られるよりマシだろう、と。

帰りの頃合だろう。
一礼をして振り返る少女に、もう一度だけひらりと手を振る。
そして…

「………はっ!?あの子の話をし忘れた…!?」

姿が消え、自分も戻ろうと考え…そんな事に気が付く少女であった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカレリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。