2016/12/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアイゼンブルームさんが現れました。
■アイゼンブルーム > (―――どうも人込みは好かん……。 ―――お客の目を引くようにおしゃれしなよ。 先輩娼婦にそう言われて、訪れたもうすぐ年の終わりという露天市場。 いままで見たことのないほどの店…店……。 そして買い物をする人…人…人……。 喧噪の中何を買うでもなくぶらぶらと店先を回った。) そこのエルフのね~さん!! 良いアクセサリあるよ!! 自慢の長耳にもきっと似合うよ~。(人込みの中で頭一つ飛び出て高い私が目立たないはずもなく。 歩くたびにそこここから、声を掛けられる。 当惑した笑みを浮かべながらも店頭に並べられた商品を半ば義務的に眺めて回り)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にルヴィエラさんが現れました。
■ルヴィエラ > (頭まですっぽりとローブのフードを被った姿、其れは曲りなりにも人込みを歩く為のモノだ。 別段、普段で在れば自らの姿を晒す事など気にも留めないのだが、こう、歩く度に声を掛けられていては流石に幾らなんでも先に進めない。 見目から『怪しい』が漂っていれば、例え其れは其れで目立つとしても、声は掛け難くなるモノだ、故に比較的すいすいと人並みを泳いでは、先へ、先へと。) ――――――? ………おや。 (其の、途中で。 視線を上げた先に、何やら文字通り、周囲より頭一つ抜けた、見覚えの在る顔。 王都に来ている事は察していたが、今日はこんな所に居たのか、と納得しては、ゆっくりと其の背後まで近付いて行く。 ――無論、出来るだけ気付かれぬ様に、周囲の喧騒に紛れて)。
■アイゼンブルーム > ん~………。 いや…、もう少し考えて……。
(手にしたのはエルフ専用の耳飾り。 長耳のエルフに相応しいそれは、人間の物より幾分大きな物。 単なるリングから、宝石をあしらった物。 細かな細工を施したもの。 元々おしゃれに興味がないわけでもない。 幾分興味深そうに一つ一つ手にとっては眺めてまた戻しを繰り返す。)
さあさあ、そんなところに立ってないで! 一つ試しにどう? そんなにきれいな長耳だもの、飾らなきゃ勿体ないって!
(エルフの店員が半ば強引にサファイアとルビーがペアになった耳飾りを付けようと手を伸ばす)
え…あ……ちょ……。
(さっと手が伸びれば、あっという間に耳に取り付けられる飾り。 たぶんこういった商売に慣れているのであろう。 身を引く暇もなく、長い耳の先にぶら下げられる耳飾り。 小指の先ほどの涙滴型の二つの石が鈍色の髪の隙間からちらちらと覗いては、艶やかな色彩を放っている。)
ほ~ら! やっぱりアタシの睨んだとおりだ。 アンタの鈍色の髪と良いコントラストだよ。 見てごらんよ。
(店員が立てかける小さな鏡に映った己の顔……。 ―――ん…確かに……。 鈍色の髪と、宝石のコントラストに思わず満足気に小さく笑みが浮き上がる)
■ルヴィエラ > (――ひょこりと、不意に人込みから突き出ていた彼女の頭が、沈んだ。 おや、と一寸瞳を瞬かせながら、其の辺りへと寄って行けば、其処に見えたのは鏡を覗き込んでいる彼女の姿。 成る程、店の主に引き止められたのか、其の耳に飾られた宝飾を眺める様子に、ふ、とフードの下で口元に弧を描いては、密やかに其の背後にて、満足気な彼女の表情を暫しの間眺めていよう。) ――――………。 (――こう言った小物や、或いは御洒落と言う物とは縁遠い様に、彼女の為してきた功績からは、或いは印象からは思えるだろう。 鐡の花、とまで呼ばれた一国の勇士は其の実、確りと人並みに女性らしい感性も持ち合せて居るのだと、自らの娼館へ招いてから知った事。 ――ただ、幾ら彼女に似合うとは言え、使われているのは如何やら全うな本物の石。 軒先に飾られている値段は如何為っているだろうと、彼女よりも先に値札を遠巻きに確かめ様か)。
■アイゼンブルーム > ほ~ら! よく似合ってるよ。 それにこの石も本物だしさ、一生ものだよ。
(畳みかけるようにセールストークを続ける店員。 しかし、値札を見た瞬間に己の頬は少しばかり引き攣った。 確かに華代で賄えない額でもないし手持ちが足りないわけでもない。 おそらく、相手は娼婦。 ご贔屓さんに強請らせるつもりだったのだろう。 その金額は決して安いものでもない。 更に言うならば、奴隷時分の己が数年分の稼ぎに匹敵する額。 さすがに、簡単に買うわけにもいかない)
ん~。 もう少し安いものはないか? 石は…別に石は本物でなくてもよい。
(値切るなどという芸当などできるはずもなく、もう少し安いものをと口にするのが精一杯、あまり格好の良いことではないというのは判っている。 少々言いにくそうに小さくぼそりと呟いて)
え~! 似合うと思うんだけどねぇ~。 それに一生ものだよ。 10万ゴルドなんて安い安い。
お姉さんなら、特別に8万ゴルドにしてもいいよ!
(―――鏡に映された自分の姿…。 鈍色の髪にエルフ独特の長耳。 そして、その先端にぶら下がる深紅と蒼の石。 しかし金額が金額だ。 一度に払えるものではない。)
では…少し相談なのだが……。私はハイブラゼールの娼館ファタールの娼婦。 アイゼンブルームという。 できれば複数回に分けて……。
(割賦の相談とばかりに支払いの方法について話し始め)
■ルヴィエラ > (―――まぁ、其の程度の額は付いているか、と。 一足先に値札を確かめたが故に、納得。 ただ、決して良心的とも言えない額では在るか、恐らくは値切り交渉まで見据えている筈、実際程無くして店主が示した額は、一気に2万ゴルドもの値引きと為った。 この辺りの商売は、流石に慣れていると思わせる。 ただ、其の値段でも恐らく彼女が出せる額とは言い難いか。 彼女の場合は、そもそも奴隷商から派遣されていると言った立ち位置故に、館に居る他の娼婦達よりも其の懐に入る金額が少ない。 働き始めてから間もない事を鑑みれば、手を出し辛いのだろうとは、容易に知れる事。)
―――――……一括払いで、6万ゴルドで如何かな?
(ローブの袖口へと掌を押し込み、其処から取り出した布袋、2つ。一つに付き3万ゴルドが詰った其れを、会計台の上へと載せては、割り込む様に店主へと交渉を仕掛けようか。 僅かにフードの端を上げれば、覗く口元、銀の髪糸。 誰、とは、きっと問うまでも無く気付けるだろう、か)。
■アイゼンブルーム > えっ!!
(突然背後から声が聞こえれば、ジャラリと金属の触れ合う音と共に布袋が置かれる。 驚いて後ろを振り返れば、銀髪の優しい顔……。)
………。
(――――――見られてた……。 驚き。 そして戸惑い。 柄にもなく耳飾りを付けてああでもないこうでもないと自分らしくもない一面を見られていた。 忽ちの内に頬と長耳が真っ赤に染まり、両耳を覆い隠すように手を当てて、俯きながら彼から視線をさっと逸らせ)
そ…その…あの……先輩…そう!! 先輩からお洒落でもして、ご贔屓さんを作れと……。
(言い訳にもならない言い訳……。 確かに、今の己の姿はレザーコートにビキニ鎧という娼婦とはかけ離れた格好。 何とか恰好だけでもとこの市場に繰り出して来た。 正直お洒落に興味がないわけではなかったのだが、知り合いに見られたとあっては気恥ずかしさもひとしおだ。)
おっ!! さすが!! アンタのいい人かい? 彼女の背後に隠れてポンとプレゼントっていい男だねぇ~。
(冷やかすように、ニヤニヤと笑いながらこちらを見つめる店員。 とてもではないが恥ずかしくて消えてしまいたい。)
即金で6万ゴルドねぇ~。 アンタの気風の良さ、気に入ったよ! それじゃあ6万ゴルドで決まりね。
(さっと金額を受け取れば、己の耳に伸ばされる手。 耳飾りがケースに収められ、深紅と蒼の光を放ち。)
あ…そうそう…折角だから、いい人に着けてもらいなよ。
(ニヤニヤと店員が意味ありげに微笑みながら、彼に渡される箱。)
なっ!! こっ!! この人は…私の…私の雇い主で……いい人…いい人なんかでは……。
(真っ赤になりながら必死に否定するが、長耳は恥ずかしさのあまりぴょこぴょこと跳ねまわり動揺しているのが明らかで)
ほ~ら…耳ビクビクさせてさ。 嘘ついてるのが丸わかりだよ。 通りにカフェがあるから、そこでつけてもらいなよ。
(パンと背中を叩かれて、店先から半ば押し出されるように人込みに)
■ルヴィエラ > (―――一瞬の沈黙が、愉快。 まぁ、驚嘆するのも当然だろうし、動揺するのも当然だろう。 と言うか狙ってやって居るのだから。 ポーカーフェイスだろうと思いきや、存外表情豊かで表に出易い彼女の場合、其の長耳まで真っ赤に染まる辺りが一種のチャームポイントなのだろう、と言うか、実際に彼女へと付いた客からは、そんな声も聞こえて来ている訳で。 ――ともあれ、交渉は如何やら成立らしい、何か勘違いされているようだが、其れは其れで愉快だから、敢えて訂正せずに置き。 程無くして手渡される箱を受け取れば、其れをローブの袖口へ仕舞い。)
有難う、また縁が在れば、宜しく頼もうかな。
……さて…、……それじゃあ行こうか、ブルーム?
(フードの下、口元が明らかにニヤニヤと笑みを浮かべているのが判るだろう。 人込みの中、彼女の後ろへ付いて歩く様にしては、ともあれ道の先へと進む様に促しながら。)
所で…、……人目が沢山在る所と、人目の無い所、どちらが良いかな?
(ふと、背後から其れだけを問うて見ようか。 尚、声色は完全に愉快げ。 先刻話題に出たカフェは、幾ら店とは言えど、大分周囲に人目が在る事だろう。 其の辺り、如何かと彼女に問うのは、当然、今しがた購入した飾りを、着けさせる前提での)。
■アイゼンブルーム > ………は…はい…ありがとうございます。 ルヴィエラ様……。(見られた…見られた…見られた……。 今にも駆け出して人込みの中に消えてしまいたい。 半ば追い出されるように人込みの中に押し出される。 そして、背後から意味ありげに店員が微笑みながら手を振り。)
―――がんばんなよ。 あんないい男離しちゃだめだよ。
(店から押し出される瞬間に彼女が囁いた声が今でも耳に響いている。 人込みを掻き分けるように彼の前を一見平静を装って歩いてはいるが、鈍色の髪から覗く長耳は動揺を示すかのようにぴょこぴょこと跳ねまわっている。 時折背後から聞こえる忍び笑いに鍛えられた体は動揺を隠しきれないようにビクと震え。 そうしてしばらく雑踏の中を歩いただろうか、 背後からかけられる声。 人目のある所とないところどちらが良いか? と聞かれた瞬間ビクとその場で歩みが止まる。)
………。
(うつむいたままで、彼のローブの裾を引っ張れば、人二人がやっと立っていられるほどの小さな路地へとすっと隠れ)
そ…その…あの……ここ…ここで……。
(相変わらず真っ赤な耳をピクピクと跳ねさせながら、膝を曲げて彼の顔を見つめれば、ためらいがちに両手で髪を掻き上げる。 長い鈍色の髪が掻き分けられ、自慢の真っ赤になった長耳が姿を現し)
■ルヴィエラ > (多分、慣れていない、と言うのが正しいのだろう。 そも、自らを女として認識する事も少なかったのではないかと思う。 無論あくまで其の辺りは想像でしかないが、其の言葉にするとしたら、『初心な』反応は、どうしたってそう思えて為らないのだ。 故に、愉快。 声掛けた選択肢の中で、暫し迷ったらしき彼女の歩みが止まれば、己もまたその場に歩みを止めて待ち、其の内にローブの裾を引かれるまま、細い路地の奥へと進んで行けば。 ―――漸く、此方を振り返った彼女の、控えめな強請りに、思わずくすくすと笑みを零して。)
―――――人目は恥ずかしい、けれど、着けて欲しくは在る、と。
ふふ、もう少し素直でも損はしないんじゃないかな?
(そっと、またローブの袖口から取り出した小箱。 蓋を開き、其の中から取り出した宝飾の耳飾り指先に摘み上げれば、彼女の其の耳先へと、丁寧に嵌めて行こう。 其の根元に指先を沿え、まるで愛撫みたいに緩く撫ぜてやりながら、かちり、かちりと、小さな音。 程無くして、先刻のように、再び其の耳を二色の宝玉が彩れば、鏡越しではなく、今度は正面から、其の顔を眺め見て、微笑を向け。)
――――……丁度良い。 豪奢過ぎず、地味過ぎないからね。
よく似合っているよ、ブルーム。
(軽く、耳先へと指で触れる。 其の飾りの具合を確かめながら、そして、改めて其の長耳へと柔く触れてやりながら)。
■アイゼンブルーム > ……ひ…人前で…人前で…鐡の…鐡の華がそのような姿を見せるわけにも……わっ…わたしは…私は鐡の華の異名を持つ女なのだから…こ…こんな…こんな軟弱な……。
(素直でないと言われれば、それが図星だったのだろう。 ピコピコと耳を跳ねさせ、のぞき込む視線から目線を逸らせてそれこそ言い訳のように、自らの二つ名を何度も何度も繰り返す。 しかし、着けて欲しくはあるとの言葉にグッと一瞬詰まって口元をわなわなと震わせたかと思えば小さくこくりと頷いた)
ん…んぅ……
(ビロードの箱が開かれ姿を現す耳飾り。 耳元に指先が当たれば、ビクと小さく震えてギュッと結んだ口からかすかに漏れる声と、小さくピクリと震える身体。 エルフにとって耳の根元は一種の性感帯。 大事な人、信頼した人にしか触らせないといった場所。 パチンと軽く留め金の音が響けば耳先に走る感触)
んふっ…ん………
(薄い唇がわずかに開けば、軽く艶のある吐息が漏れ)
ほ…本当か………。
(似合うと言われてそれこそ華が咲いたような笑顔が浮かぶ。 完全に油断しきった笑顔。 国が滅んでからこの顔は誰も見たことが無いだろう。)
ん…んぅ…く…くすぐったい……。
(耳先を弄ばれれば、くすぐったさにぶるぶると小さく震える身体。)
そ…その……。 ありがとう……ございます……。
(恥ずかしさのあまり真っ赤なままでようやく紡いだ謝礼の言葉。 つけられた耳飾りをそっと手で弄んだあと、無意識だろうか。目の前の彼の頬に唇をそっとつけ)
あ………。あのっ!! これは…これは……耳飾りの礼というか…その…あのっ!! とっ!! とにかく…とにかくお茶で…そうっ!! お茶を飲みましょうっ!!
(我に返ってそれこそ真っ赤になり、耳をピコピコと跳ねさせながら、ローブの袖をつかんで、通りへと出てゆく。 この後、お茶をしながら何度もお礼と路地裏の件は内密にとのお願いを繰り返した)
■ルヴィエラ > (言い訳は、しどろもどろ。 どんなに言葉を並べ立てようとも、最終的に『着けて欲しい』の部分が否定出来ないのなら、きっと墓穴を掘り進めている様な物だろう。 言葉よりも余程素直さを見せる其の耳先に、小さく笑みを零しながら、飾りを着け終え、文字通り咲き誇った鐡の華――其の笑顔に、此方も此方で、満足気に口元を笑ませて。)
―――――……ふふ、私の気紛れだからね。 それと…館へ来た娘への、最初の贈り物と言う事にして置くと良い。
……お茶? ……ふふ、なら、折角だから少しゆっくりして行こうか。
(――一度、頬へと触れた口付けは、彼女からの自発的な。 心を開くと言う意味では、良い兆候だと双眸細めれば、またローブの裾をつかんで歩き出す後ろを、引かれるままについて行く事と為るだろう。 お茶、と言うには、きっと彼女が落ち着くまでは、付き合う心算。 ただ、路地裏での一軒については、さて、如何し様かな、だなんて、きっと曖昧にはぐらかしてはからかう事だろう。 無論、実際は態々口外する事もない筈で――)。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアイゼンブルームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からルヴィエラさんが去りました。