2016/05/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアマンダさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にレスターさんが現れました。
■アマンダ > 貧民街の中にある自宅。
木で出来た壁は所々穴が開いており、蹴れば簡単に破れる程の強度。
歪んだ扉を開き、中へと入る。
「狭いとこでごめんね。 直ぐに食事を用意するから座って待っていて。」
家の中は机とベットと台所がある位でそれ以上の物はない。
と言うよりそれ以上物が置けるほどの広さがないからだ。
少女は部屋に入るなり魔法で光の球を作り家の中央に浮遊させる。
少女の家ではこれが唯一の明かりになっている。
いそいそと台所へと向かい食事の用意を始める。
とはいえ、客を招き入れる予定がなかったので棚に入れてあったパンが数個と干し肉と昼間に買っておいた蜜柑がある位。
それらを皿に盛り分けている。
■レスター > 「お邪魔します」なんて扉を通って部屋に入る。
不躾にならない程度に、室内を見回して。
「ああ、お構い無くお構い無く。
塩だけが入った水とかでも全然オレは構わんよ。」
なんて、準備をはじめる彼女に声をかける。
室内に入る刹那、一瞬、左手の手袋を外して扉に触れたのが
彼女に気付かれたかどうか。
歪んだ扉を作り変えて、歪みを直した程度のささやかな礼。
とにかく、勧められた侭、椅子に腰を降ろした。
自分の体重で壊れないように十分に注意を払って、だが。
「ずっと、独りで暮らしてんのか?」
そんな問いかけを準備中の娘に投げかけよう。
とりとめのない世間話、という口調で。
■アマンダ > 「何にもないでしょ。 びっくりした?」
室内を見渡す視線にくすっと笑う。
「ちゃんと食べないと体に毒だよ。 もう少しで準備出来るから。」
背中を向けたまま答える。
やがて、パンと干し肉、蜜柑の乗った皿2枚と水の入ったグラスをトレーに乗せてから、テーブルへ持ってきて並べる。
不要になったトレーを台所に置いてから男の対面の席に座る。
「あ、直してくれたんだ。 ありがとう。 便利な魔法だね。」
席に座った際に見えた扉が真っ直ぐになっていることに驚くとともに礼を述べる。
「そうだよ。 レスターは違うの? さ、食べて食べて。 食べながらでも話は出来るよ。」
聴かれたことには不思議そうに問いかける。
まずは何か食べてもらおうと手を差出し食事を促す。
■レスター > 「正直言うと、な。
でも、これくらい何も無いといっそすっきりする。」
笑う声に、軽く笑い返した。
皮肉ではないが、冗談めかした言葉。
と、運んで来られた食事には「ありがと」と言葉返して。
「なーに、一宿一飯の恩ってやつさ。
便利だろ?色々重宝してる。」
と、手袋を付け直した左手をひらひらさせて。
そうして、食べよう、と促されるのに手袋を外す。
刺青の刻まれた手でパンを取れば、千切って口元に運びながら。
「いや、富裕層に混じっても可笑しくないような服装や楽器とミスマッチだな。
って思っただけだ。他意がある訳じゃない。」
まず、問い返された言葉に言葉を返して。パンを一口。
「美味い」なんて素直な感想を零してから。
「オレは、色々だな。
こうやって女と暮らしたこともあるが、大体は独りだ。
ちなみに現在は宿無しで絶賛独り身ね。」
なんて、余計な言葉も添えながらパンや干し肉を口に運ぶ。
感想は、とりあえず「美味い」真実、そう思う。
■アマンダ > 「僕は仕事や旅で不在がちだからね。 たまにしか寄らない家にはこれ位で十分なのさ。」
狭い家を見渡して。 何もない家だが少女一人で暮らすには丁度いいようで。
「ありがと。 レスターは優れた魔法使いなんだね。 なんにでも出来そうな魔法だ。」
ひらひら動く左手を眺めている。 予想外の魔法に一層興味がそそられる。
「こう見えて僕の実家は裕福なんだ。 でも、僕はこうして暮らしている方が楽しいからね。
別に怒っているわけじゃないよ。 興味があるなら何でも聞いてくれて構わないさ。」
少女も干し肉をちぎって食べている。
旨いと言われるとこれも食べる?と、己の皿のパンを一つ差し出す。
「宿のない生活は大変でしょう? どこか探さないの? この辺なら安いし空いてる家もあるよ?
ちょっと危ないときもあるけど、レスターなら大丈夫だと思うし。」
相手の暮らしぶりが心配になり、食事を続けながらついつい余計な口出しをしてしまう。
干し肉を食べ終えると、パンをちぎって食べている。
■レスター > 「なるほどね。そいつは合理的だ。」
相槌を打ちながら、干し肉を銜えて周囲を見渡して。
それから、魔法使い、と言われれば、軽く首を振って。
「魔法使い、って訳じゃないさ。
この手のお陰でできる、ってだけで何でできるのかはオレもよくわからん」
左手をひらひら、と開いて閉じて。
そして、差し出されるパンは遠慮無く受け取っておこう。
「悪いな」なんて苦笑は添えておくけれども。
「そこは、“じゃあ、僕と一緒に暮らそう”じゃないのかよ?
なんて冗談は置いといて。それも悪く無いかもな。
あ、そこ、パンくずついてるぜ?」
冗談めかした言葉をひとつ。
提案には、軽く頷くだけに留めておいて、それから手を伸ばす。
右手で、口元の汚れを軽く拭ってやるような仕草。
■アマンダ > 「そう、僕には生きていくのに必要な分だけあればそれでいいのさ。」
喉が渇いたので、途中水を入れて。
「不思議だね、なんで出来るのかわからないなんて。 ひょっとして、記憶がないとか?」
パンを渡しながら首を傾げる。 それほどの能力が何故か出来る。
興味をもった少女は更に質問を重ねる。
「男の人と一緒に暮らしたこともちょっとはあるよ。
でも、僕ダメなんだ。 僕は一つの所にずっといることが出来ないし危険なことも平気でやってしまうから
長続きしたことがなくてね。 レスターがこの家を使うのは構わないよ。 でも、一緒に暮らすとかは出来ないかな。
あ、ほんとだ。」
冗談めいた言葉に対し、少女は難しそうな表情を浮かべる。
右手が口元に伸びると、されるがまま。
汚れが落ちると礼を言うだろう。
「レスターこそ、以前は女の人と一緒に居たんでしょ? なんで今は一人なの?」
■レスター > 生きていくのに必要なだけ、というのには軽く頷いて。
次いだ問いかけには、けれども首を捻った。
「確かに記憶はねェな。案外忘れてるだけかも知れないけど。
ま、できるもんはできるんだ。考えたって仕方ない。
何ができるか、は大事だけど何故できるか、はそう大事でもないだろう?」
なんて喋っている間にも進む食事。
パンと干し肉を片付ければ、こっちは蜜柑に手を付けよう。
「なるほど。オレも似たようなもんだよ。
死に別れたり、普通に別れたり、振ったり振られたり。
No one lives forever(世に永遠に生きるものなし)って奴だ。」
彼女の問いかけに言葉を返しながら
口元拭った手でその侭、頭を撫でてやろうとするだろう。
大人が子供にそうするように。あるいは男が女にそうするように。
「心配しなくても…ってのはちょっと違うさ。居着いたりしないさ。
でも、せっかく知りあったんだし、たまにはこうしてメシでも一緒に食ってくれりゃ嬉しいね。
ああ、でもお兄さん悪い人だから、その先も手ェ出しちゃうかな?」
なんて、悪い冗句めいたささやかな誘いを言葉に乗せて。
■アマンダ > 「そうだね、なんで出来るかなんて別に知らなくても暮らしていけるしね。」
レスターの言葉を頷きながら聞いている。
世の中には知らない方が良いこともあると言う。
これもそのうちの一つなのだろうかと思い至り。
「ふふ、でもレスターはずっと生きてるんだよね。 僕もそうだよ、見た目よりはちょっとだけ長く生きているんだから。」
パンを食べ終わると、少女も蜜柑の皮を向いている。
レスターの言葉に逐一納得させられる。 共感を覚えた少女は己も似たような身の上だと告げて。
顔に触れた手が頭に触れると、少女は嬉しそうに眼を細めずっと撫でられている。
「二人で暮らすには狭すぎるからね。」
蜜柑を食べながらふふっと小さく笑みを浮かべて。
「僕もレスターとの食事は楽しいから好きだよ。
…レスターがしたいなら構わないよ。 僕で良ければ好きにしてくれて。」
蜜柑を食べ終えると、少女は水を口に入れてから身の乗りだし、相手の手の甲にそっと触れるだけの口づけをする。
■レスター > 「そうそう。それに、いつかわかるかも知れない。
そういうのを楽しみに生きるってのもありだろ?」
思いがけないことはいつだって転がっている。
自分で追いかけようとも、追いかけなくても。
だったら、いつか来る偶然、を楽しみにするのもありだろう、なんて笑って。
「ご馳走様」とそこで食事を終えよう。
「いやいや、オレは永遠の28歳だよ?こう見えても。
気持ちだけは若いつもりなんだけどなァ――…」
なんて、冗句。見た目通りではないという娘の年齢。それにも頷いて。
その間も、ずっと撫でている彼女の髪の毛。
さらさらと指先に毀れる感触を楽しむように一度、黄昏の瞳を細めて。
「ああ、そりゃ確かに。
二人で寝るには十分だけど、暮らすにはちょっと狭いか」
と、柔らかく笑ったところで、告げられる言葉。
そうして、手の甲に落ちる口付け。
「僕で良ければ、なんて言うもんじゃないぜ。アマンダ」
窘めるような声音をひとつ。
それと共に彼女のおとがいに、そ、と指を触れれば持ち上げようとするか。
その侭、柔らかく額に一度、唇を落としてやろうとして。
それが、適わずとも適わざるともその狭間にて――
「でも、今夜は止めとこうかな――
せっかくだから、もっとゆっくり味わいたい」
なんて、我侭をひとつ添えれば、その侭、席を立つだろう。
■アマンダ > 「そうだね、僕も色んな景色や色んな事を知るのが好きなんだ。
レスターのもいつかわかるかも知れないね。 その時は色々聞かせてくれると嬉しいかな。」
好奇心旺盛であちこち見て回っている少女には相手の言う言葉の意味がよく分かった。
無理に知ろうとする必要もないし、ゴールにたどり着かないといけないわけでもない。
少女もそういう生き方をしているから。
「おそまつさまでした。」
食事を終えると、皿を手に取り後ろの台所へ置く。
明日にでも洗うとしよう。
「うん、レスターは十分若いよ。 でないと僕と遊んでも面白くないと思うよ?」
若いと言われると笑いながら頷く。 でなければ少女と話が合うはずもないだろうと。
髪を触れられると、僅かに首の角度を変え頭を差し出す。
「そうだよ、この広さでずっとなんて息が詰まっちゃう。」
口元に手をやりながら、少女も笑っている。
「ごめんね、でも僕よりもっと素敵な人はいくらでもいるよ。」
咎められると眉を下げている。
顎に指が触れるとそのまま持ち上げられる。
額に唇が近付くと、目を閉じ、その間に唇が触れる。
「僕はいつでもいいよ。 レスターがその気になったらいつでも抱いてくれて構わない。」
席を立つと、少女も慌てて席を立つ。
先にベットへと向かうと起きてからそのままになっていたベットのシーツを整える。
「狭いベットでごめんね。」
■レスター > 「ああ、そのときが来て、気が向いたらな」
約束と言うにはあまりにも曖昧だけれども。
きっと、それで十分なのだろう。お互いには。
故に、そんな言葉を返答として。
「そいつは良かった。
でも、お前さんは面白いと思うけどね?年齢に関わりなく」
洗い物を、という彼女の言葉は置いておいて。
今はもう少しこの髪の毛を緩やかに撫でておいて、そして。
「ま、そりゃそうだろうな。
誰だって自分がナンバーワンとはいかない。
でも、別に順位をつけるもんでもないだろ?
自分に取っちゃどんな分野でも自分がナンバーワンだ」
窘めるでもなく、そんな言葉を笑ってかける。
そして、淡く触れた唇と額の感触。その狭間で零れた声に。
「じゃ、約束な。」
なんて、こっちははっきりと約束を告げる。
そうして、「いや、オレは床でいいんだけどな?」
なんて言葉をかけながら、二人で寝る準備に入るのだろう。
結局、どうやって寝たのかは彼女次第で――……。
■アマンダ > 「そうだね、気が載らないような話なら僕も無理には聴かないよ。」
レスターの顔を見上げながら首を頷く。
いつか分かったとしても聞くのは相手がその気になった時。
それまではその日が来るのを待つだけ。
「僕はそれほど面白いことを言ってるわけでもないよ。 レスターの方がよっぽど面白いこと言ってる気がするな。」
最初から散々遊ばれたことを思い出して。 だが、どれ一つとして腹の立つような内容はなく。
「僕はそれほど自分を優れた者だとは思えない。 でも、レスターの言葉はとても嬉しいかな。」
ナンバーワンなんて自分には縁がないと思っている少女。
だが、相手の言葉には勇気づけられるものがあり満足そうな表情を見せる。
「約束。 …床でなんて寝ちゃ駄目だよ。」
約束と言われると少女は首を縦に振る。
床で良いと言う相手の手を掴み、共にベットで寝ようとする。
元々一人用の狭いベット。 自然抱き合うような格好で寝ることに。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からレスターさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアマンダさんが去りました。