2016/04/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは貧民地区にある通りの一つ、路地裏からふらりと現れた少女はやっと開けた視界にぐーっと伸びをする。
よいせ、といった感じに手にした風呂敷包みを軽く背負い直した。
そこからでは見えないが、少女がやってきた路地裏の中へと行ってみれば、そこに倒れる数人の男性の姿が確認出来るだろう。
その者達は身包みを剥がされ、気を失っているだけだが。
…まぁ、簡単に言えば身包みを剥ぎ返しただけである。

「ふふ…機嫌の良い時で良かったのぅ?まぁ、これに懲りたらもうせん事じゃ」

ふー、やれやれ、といった感じに肩を竦め、通ってきた路地裏の方へと言葉をかけた。

タマモ > 戦利品は…各々の服と装備、財布の中身9割程だ。
うん、相手に財布の中身1割を残しておいてやった。
これが優しいのかどうなのかは分からないが。
それを見ていたからか、まぁ、こんな事をするのも分からないでもないやもしれんな、とか思っていた。

…いや、少なくとも五体満足なら、もっとマシな事でもやっていれば良い。
こんな事をするから、あんな目に会うのだ。

小銭で膨らんだ財布を手に、適当に何か買うか、とか思い通りを歩いている。
大した運動をした訳でもないが、少しだけ小腹が空いた気がしないでもない。

タマモ > ならば、適当に歩いて食べれる物がある場所でも探そうか。
ここは貧民地区だ、見付かったとしてもそう味とか期待出来るものはないだろう。
それでも、別にそこまでの拘りはないのだから、どうでも良い。
…あぁ、でも、前に見た蜥蜴の丸焼きみたいなものだけは勘弁したい。

ふらりふらりとどこ行くとも定まらぬ歩み足、さて、どこに辿り着くだろうか?

タマモ > こういう時に限って、なかなかこれといったものが見付からない。
店は店でも、どう見ても飲食店ではない店ばかりが見付かってしまう。
…こうなれば、とことん探してやろうか。
もはや小腹がどうとかは関係無くなってくる。
とりあえず、どんな店でも良いから料理が出る店を探そう。

つい少し前に失敗したばかりだというのに、懲りてない。
これがこの少女である。
通りをひたすら歩き、目的の店を探してただ進み続けた。

タマモ > そうして、しばらく歩き続けていたところで…ぴくり、と耳が揺れた。
何かに感付いたのか、かくん、と首が傾く。
目を閉じ、すんすんっと鼻を鳴らす。
…美味しそうな匂いだ。

やっと見付けた、と思えば、足はその方向へと向いた歩き出した。
その歩みは通りを外れ、建物の入り組んだ路地へと続く。
だが足は止まらない、見付けた獲物を逃さぬかのように、正確にその匂いを追っていった。

ちなみに、見付かったのは店でもなんでもない普通の家。
しばらくは、人目の付かない建物の影で項垂れる少女の姿があったとかなかったとか。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。