2016/03/22 のログ
タマモ > やっと見る事が出来た、少女をこのような姿にした相手の姿。
なるほど、思った通りに被害を受けていたのは一人だけでないと分かる。
そして、見えたその行為を全て覚えておく事にした。

そうこうしている内に、少女は落ち着いたようだ。
着物を握っていた手が離れたのが、それを伝えている。
お礼の言葉と、着物の心配をする少女、その頭を優しく撫でる。

「妾は大した事はしておらん、礼はいらぬぞ?着物は…まぁ、すぐに直せるからこれも大丈夫じゃ」

やっと額を離すも、まだ顔は合わせたままの状態だ。
にこりと安心させるように微笑を浮かべる。
…が、それもすぐに元の表情に戻し、再び口を開く。

「時に、カースド…少し…いや、今夜、ちと妾に付き合って貰えんじゃろうか?」

カースド > 頭を撫でる手のぬくもりに、目を細める。目に溜まった涙がこぼれて、頬を伝った。
「こ、怖い、時、いっしょ、に居てくれ、て……ず、ずっと、抱きしめて、くれたし…。だか、ら、ありがと。服、大丈夫?な、なら、よかった…。」
残った涙を手でこすって拭う。その手の残った指も、良く見れば歪んでいる。
少女の記憶の中に治療を受けたものはなかった。骨を折られ、そのまま自然治癒したせいだろう。


拭い終えて顔を戻せば、相手の顔には微笑みが浮かんでいた。こちらも笑おうとするが、泣き顔から笑顔になるのには慣れていないせいで、少しぎこちない。

「こん、や?い、いい、よ。別、にやくそく、とか、ない、から、い、いつまで、でも、いいよ。で、でも、な、何、する、の?」
快諾しつつも、何か口調からいつもと違うものを感じたのか、首をかしげる。

タマモ > 「む、むむむ…まぁ、良かろう。着物は、こうして…こうすれば、のぅ?」

素直に礼を受け取らないのは、慣れていないから。
それでも、そうまで言われてまで…と考えれば、唸りながらも大人しく礼を受ける事にした。
着物に関しては皺になったところをそっと手で触れ、撫でれば…元の綺麗な状態に戻る、それを見せてやった。

「………そうか、ならば連れていってやるのじゃ。では行くぞ?」

少女の答えを聞けば、頭に、背に触れていた手を一度離し、少女の体を軽々と抱き上げた。
…少しだけ力を使っているのは相変わらず秘密である。
どこかに連れていく、それだけは分かるのだが、それ以外は何も答えない。
首を傾げる少女に向けるのは変わらぬ笑み、そのまま、ゆらりと2人の姿はその場から消えていった。

ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」からタマモさんが去りました。
ご案内:「貧民地区 汚水の川にかかる橋」からカースドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にリドさんが現れました。
リド > 何処かの娼館の帰りか、機嫌も良さそうな表情で歩いている。
立ち止まって向こうを見れば、賑やかに娼婦が客引きを行う声。

「………精が出るわね、今日も」

ふふっ、と微笑零しながらのんびりと、通りを横切っていく。
誰かに声をかけられるのを待っているようにも、端から見れば取れるかもしれない。