2016/03/16 のログ
■イニフィ > 怒ることはめったにない。なぜならば普段は全て風の向くままという性格だから。
だが、もし自分が所有物と認めたものを横取りするなら、容赦はしない。
それが「欲望と色欲」を象徴するサキュバス・イニフィだった。
――――――
ずいぶんとのんきな挨拶である。
ここならばなにをしてもおそらくはダレも気に留めることもないだろう。
そんな、間の抜けた挨拶に肩を落としながら、大きなため息をついた。
「どうしたもこうしたもないわよ…。まったく、なに捕まってんのよ。
もう少しでまた殺されるところだったじゃないの、も少し身体を労わりなさいよ。」
まあ、痛みが気持ちいいティネにとって、あんまりどうこういうような状況ではなかったかもしれないが。
まだどこか心が定まっていない妖精を掌に載せながら、少し拗ねたような表情をした。
「というか、ティネこそなんでこんなとこにいるのよ?
私は散歩だったけど、まあその途中でちょっと休憩ね。」
■ティネ > さて、なんでこんなことになっちゃったんだろう?
がんばって思い出す。
「んーいやボクも散歩みたいなもんかな。
えーと、確か。たまたま妙なとこに迷い込んじゃったみたいで。
そんで怖いお兄さんたちが、お菓子食べさせてくれるって言うから……」
思い出し思い出し、誘拐される子供のテンプレートのようなことをつらつらと説明する。
そこから具体的にどうなったかは、なんでか思い出せない。
思い出せないということは多分大したことは起こらなかったんだろうな、と一人納得する。
それにしてもなんでイニフィはご機嫌斜めな様子なのだろう?
とりあえず、明らかにわかることというのはある。
「――えっと、助けてくれたんだね、ボクのこと。
ありがとねぇ」
感謝の気持ちを顕そうと、掌の上に跪いて小さくキスをする。
■イニフィ > 思いっきり誘拐される子供の典型的なパターンだった。
はぁぁ、と大きなため息をつくのはこれで何回目なんだろう。
どうやらこの子にはきついお仕置きが必要なようかもしれない。
「あのねぇ、そーゆーので融解されるのは可愛い女の子の特権だけどね。
も少し考えなさいな、まったく……。」
後、別に助けたわけじゃないわよ、と付け足しておいた。
その証拠に、小さなキスを落とすティネの周りに、紫色の靄がかかり始めている。
欲望と淫気に塗れた瘴気が、今度のティネの鳥籠というわけだ。
先日のように、フェロモンをかがせるだけの小手先のものではない。
少し、自分の力をティネに見せ付けることにしたようだ。
「魔族が妖精を助けるわけないでしょ?
ティネは私のペットなんだから、所有物を横取りされるのが一番嫌いなのよ、私、」
■ティネ > 可愛い女の子、と評されれば無邪気にはしゃぐ。
しかし、助けたわけじゃない、という言葉には怪訝な表情になる。
「え、でも」
助けてくれたのは事実じゃないの、
そう言いかけたティネの言葉は険のある声に遮られる。
ペット。尊厳を無視したその表現に、ティネの心臓が跳ねる。
「ぼ、ボク、イニフィのペットなんかになった覚えないもん……」
見上げ、震えた声で気丈に言い返す。
立ち込める靄。これはよくないと知っている。吸い込んだら自分じゃなくなるとわかっている。
怯え涙目になって、イニフィの手の上を這いまわってそれから逃れようとする。
もちろん逃れられるはずもないが。
■イニフィ > 確かに結果論で言えば助けたことになる。
だけれども、これは助けたとは思っていない。「取り戻した」だけなのだ。
クス、と笑みを浮かべると逃げようとするその掌をそっと閉じた。
その手の中で、紫色の靄にて変えられていくティネの声を聞いた。
「いいえ、今からペットになるのよ。…んふふ、復活するならいくらでも楽しめるじゃない。
拡げるのも、痺れさせるのも…折るのも千切るのも。」
勿論、自分の胃袋の中に収めるのも。
手の中で、だんだん変わっていくティネの身体はどんな味になるだろうか。
今から楽しみで仕方がない。
でも、安心していい。決して痛みだけを与えたりはしない。
たっぷりと、あの甲高い声を上げてもらおうじゃないか。
■ティネ > 「や、やだぁ……」
なんだかとても怖いことになる、という予感がある。
具体的にどうなるかはわからない。
復活とは――何を言っているのだろうか?
ティネにとって、あの夜の記憶は、ひどく曖昧なものだった。
手が閉じられれば、ティネの無駄な抵抗も終わる。
いや、実はしている。彼女の力では、指一本すら押し返せないのだ。
けれども哀れなまでにささやかな力を、感じ取ることができるかもしれない。
「やだ、やだ」
望まずとも、不吉な靄は自分の中に侵入していく。
そうすると――身体は火照り、熱を孕み、普段表出することのない願望が花開く。
いじめて欲しい。与えて欲しい。汚して欲しい。自分の非力さをなじって欲しい。
彼女のもので、言葉で、満たされたい、劣情が胸を焼く。呼吸が苦しい。
■イニフィ > まるでその中で蠢く虫のようなささやかな抵抗だった。
自分の指を押し返し、何とかその靄から逃れようと必死になっている妖精が、ひどく愛おしくも感じた。
その靄は、ティネの口や鼻、そして皮膚。
いたるところから、ティネの中へと浸透し、ティネという人格を壊していく。
後に残るのは浴場、そして破壊的な快楽願望、そして―――。
「んふふ、そろそろいいかしら?」
その靄をたっぷりと吸い込んだティネの心はどうなっているだろうか。
空きほどかがされた人間の下等な薬とはわけが違う。
体内に入り込めば、ただ純粋に願望と欲望、そして色欲を増大させ、少しずつ理性を蝕んでいく。
感度もさることながら、一番の効果は精神的な効果だった。
苛められたい、全てさらけ出したいという「欲望」めいた「願望」に支配されていく。
もしも、魔力防御が高いならば抗うことも出来よう。だが―――。
■ティネ > あらゆる術にも薬にも、ティネは抵抗する力を持てない。
魔法の力すら必要ないと思えるぐらいに、彼女は他人からの干渉や命令に弱かった。
視界がにじむ。
空気が触れるだけで、ひどく快感になる。
いいや、イニフィに見られるだけで。何か言葉をかけられるだけでもきっと耐え難い。
「イニフィ、イニフィぃ……」
心臓がうるさい。爆発して死んでしまいそうで、怖い。どれだけ深呼吸してもちっともラクにならない。
必死の思いで、手の中でうぞうぞと身体を動かしてこすりつけて善がり、
汗でも浮かんでやしないかと、掌や指、指の股にちろちろと舌を這わせる。
手の持ち主を愉しませようという殊勝な心の働き、ではない。
少しでも彼女の何かを取り入れようと思っての行為だった。
「イニフィぃ、ボクのこといじめてよぉ……。
ボクのことペットにしてよぉ、使ってよぉ、エサちょうだいよぉ、おねがいだよぉ」
瞳を潤ませ、色欲に狂い、浅ましく自分勝手にねだる小さなティネは、どう映るのか。
■イニフィ > この靄は人間ですら、魔力に対する防御術にもよるがあっという間に虜にする。
フェロモンでじわじわと溶かすのではなく、一気に理性を吹き飛ばしてしまう淫魔の靄。
掌が開けば、そこには変わり果てたティネの姿があるだろう。
あっさりと心ををこわしてしまった、妖精の姿を見やりながら妖艶に微笑み、赤い瞳を光らせた。
「あらあら、前はまるで華によって来る蝶を連想したけど、今は違うわね。
そう、まるで―――食虫植物に取り込まれた哀れな羽虫、というところかしら?」
きっと、今ティネは悶え狂いそうなほど大きな浴場に苛まれている。
少しでも、自分の味を確かめたいのか掌に小さな舌を這わせる羽虫を、イニフィはつまみあげた。
手を折らぬよう、少しの力で両手を挙げた状態でつるし上げ、舌を突き出しその腹を舐める。
股下に滑り込ませ、小さな割れ目をなぞりあげながら、ティネを更なる深みへと叩き落していく。
「んふふ、ずいぶんと浅ましくなったわね…。でも、それでこそティネだわ?
いやらしく、淫魔のペットとして踊りなさい。餌がほしいなら、おねだりしなさい?」
命令一つでも、靄に苛まれたティネには剣のように突き刺さる。
妖艶に微笑み、目が光るたび、その頭には「何か」が叩き込まれる。
■ティネ > 「ん……あぁあっ!」
つまみ上げられ、イニフィの顔が近づく。
秘所を軽く舐られただけで電流のような快楽が背筋を駆け抜け、あっけなく達し、蜜を滴らせる。
もっとも、それで頭の中に充満した欲望の靄が晴れるはずもない。
口を開き、犬のように舌を出す。
妖精と呼ばれる存在に幻想を抱く者であれば目を背けてしまいそうな姿。
もはや、虫の羽根を備えた虫のように小さな人間でしかない。
「は、はいっ……。
この、あわれなティネに、チビ虫に……
どうか、おなさけを、おめぐみを、くださいっ……」
見られて、弄られて、幸せだけど、全然足りない。
もっと嬲ってほしい。もっと蔑んだように見て欲しい。
両腕を固定されて、満足に動きなど取れるはずもない。
なんとか自由になる下半身を動かす。両脚を持ち上げて、開き、自分の恥ずかしい場所がよく見えるように。
そうして、くねくねと腰を振って無様に踊る。
■イニフィ > 少なくとも、妖精に幻想的な表情を望んでいるものはいるだろう。
それはたとえば純粋な子供、そして英雄を目指す若者―――。
数えれ場きりはナイが、ティネはそれらを全てぶち壊してしまいそうなほどに、無様だった。
まるで犬のように、そして羽虫のようにはかない身体をつまみあげ、舐めるだけで甘い蜜を滴らせる。
もはや、純粋無垢な姿はどこにもなさそうだった。
「んふふ、お情けにお恵みって、ずいぶんと強欲なのね?
なに、私に愛してほしいのかしら?…生意気な妖精には、こういうバツがお似合いね?」
きっと、その表情は先ほどまでの不機嫌な様子とはかけ離れて、光悦としているだろう。
足を開き、唾液に塗れた身体で腰を振り踊るその姿は、きっと普通の人間サイズならばまるで雌犬にも移るだろう。
うっすら目を細め、その大きく開いた足の中心に小指一つ宛がうと、一気にティネのそこをこじ開け、子宮を殴りつけた。
ただの人間なら何のことはない、ただ単なる愛撫。
だけど、掌サイズでしかないティネには、あまりにきつすぎる衝撃だろう。
それが、何度も繰り返されるんだからお情けとよぶには、あまりにもむごいかもしれない。
おまけに、吊るし上げられているものだから、したから抉りこまれるような指にどのような劣情を抱くだろう。
「ほら、お情けがほしいんでしょ?こんな風に、お腹を抉られながら踊りたいわよね?
いいわよ、好きなだけ踊ってちょうだい。…安心して、飽きたりしそうにはないわ?」
■ティネ > 浅ましさを咎めるような言葉。
一心不乱に踊っていたティネは身がすくむような思いになる。
しかしそれは待ち焦がれていたものでもあり――
罰、という響きに、陶然とした表情を浮かべてしまう。
「あぐ――うっ!?」
冷ややかな爪を先端として、慎ましい大きさのはずの小指が止めるものもなく入り込む。
「こども……っ、イニフィの、ゆびとっ、こども、できちゃうっ……
こゆびさんっ、イニフィの、こゆびさんっ」
死んじゃう。壊れちゃう。遠くで誰かが叫んでいる。
しかしティネは命じられるがまま、指の上で踊り続け、自ら指に抉られていく。
生暖かい肉の貝は、満たす指に対してひどく窮屈だ。
下腹部が指の先端の形にいびつに歪み、その膨らみは、
イニフィが指を動かさずとも徐々に胸のほうへと進んでいく。
みち、みちと身体が広がっていく音を、お互いの耳に届けながら。
飢えた犬のように口をぱかんと開いたまま、何度も絶頂して。
■イニフィ > 【継続】
ご案内:「スラム街の一角」からイニフィさんが去りました。
ご案内:「スラム街の一角」からティネさんが去りました。
ご案内:「スラム街の一角」にイニフィさんが現れました。
ご案内:「スラム街の一角」にティネさんが現れました。
■イニフィ > 小指程度でも、妖精には相当大きなものになるらしい。
お腹を歪ませながら、奥の壁を広げられていく肉が広がりきった音。
それを効きながら、イニフィは軽く笑っていた。
本当にいい反応をしてくれる玩具だとでもいいたげに、ティネを見下ろし。
胸まで進んでいくおなかの歪み。引き抜かれるたびにそれも元に戻っていく。
「あら、指で子供が出来るわけないでしょ?…それに、これはばつなのよ?
悦んでもらっちゃ困るのよ……。」
といいつつも、その顔には歪んだ笑みが浮かんでいた。
先ほど、男たちを黒焦げにした雷。それをもっともっと弱くした電流。
それを、ティネの中ではじけさせる。
子宮が強烈な電流で痺れ、痛みと強烈な熱が中で融合し、小さな妖精を甚振る。
■ティネ > 「えっ、あっ、ごめんなさい……」
イニフィの言葉に、情けなく眉尻を下げる。
指のもたらす痛みと快感に徐々に慣れ始めて来たころ、
熱い激痛が全身を駆け抜けた。
「ああああッ!」
電撃は濡れた媚肉によく通る。
ビクン、と全身が跳ねるが、それによって指が抜けることはない。
子宮全体が焼けただれるような感覚。
「い……いぐっ……!」
濁った声。
“悦んでもらっては困る”という言葉を間に受けたのか、
刺すような痛みと快楽を歯を食いしばって耐える。
双眸からは涙が溢れた。
小さな全身が力なく仰け反って、四肢が不随意に痙攣する。
■イニフィ > 喜んでは困るというその言葉に従っているのか、ティネはその身体で懸命に耐えた。
抱けど、その行動がより酷い状況を作り出す。
「あら、声を出さないっていう事はぜんぜん平気なのね?
じゃあ、もっと強くしてあげるわ?」
さらに電流が強くなる。
子宮が焼けるような感覚だけでなく、全身にほとばしる蒼い電流の光。
暗い路地裏ででも、この明るさは非常に目立つ。
前進に走るその光は、魔力耐性のないティネに容赦なく叩きつけられた。
どれほど時間が経っただろうか。
その稲光がやむこと、くすくすと微笑みながら掌の要請を見下ろす姿がある。
まだ、死なせはしないわよとその目が恐ろしい光を発していた。
■ティネ > 「い……ぐ、……あ……ぎゃあああああっ!」
とうとう耐え切れなくなり、溜め込まれた声は絶叫という形で放たれる。
ぷすぷすと、全身が焦げる音と臭い。
身体の内側から直に走る稲妻の与える痛みの奔流は、
ティネに今自分が痛いのか悦んでいるのかの区別さえつけさせない。
……
少しの間、ブラックアウトしていた意識が戻る。
恐ろしげな瞳に見据えられ、ひ、と引きつった悲鳴を上げた。
稲妻による度を超えた衝撃が、つかの間ティネに正常な思考を取り戻させていた。
「い、イニフィっ……こわいよっ……
どうしてこんなことするの……助けてよぉ……いたくしないでぇ……」
涙ながらにイニフィを見上げ訴える。
■イニフィ > 妖精があげる絶叫に、光悦とした表情を浮かべていた。
べつに機嫌が悪いとか、そういうことはない。ただ「遊んでいる」だけなのだ。
少しだけ気絶させてしまったのか、しばらく反応がなかったティネが再び目を覚ます。
くすくす、と笑みを浮かべ、赤い瞳を光らせながら、そっとティネを顔だけ出した状態で両手で包む。
どうやら、少し眠ったおかげで靄の効果が薄れたらしい。
助けてと懇願するティネを包んでいるその手に、徐々に力が込められ始める。
「んふふ、助けてほしいの?」
勿論そんなつもりは一切ない。
悦ぶどころかあまりの痛みで泣き叫んでいるその妖精を包み手に、少しずつ少しずつ力を込めていく。
骨を折らないように、握りつぶさないように少しずつ。
「だいじょうぶよ、そんなにすぐに壊したりしないわ。」
だって面白くないじゃない?などと笑って、ティネに自分の舌を差し出した。
その吐息を噴きかけながら、頭を口の中に入れて顔を舐めたくる。
淫魔の体液はそれだけで媚薬になる。小さな妖精に、その媚薬はあまりにも強力だ。
■ティネ > 「たすけ、っ……くるし……」
自身を包む手の圧迫が徐々に強くなり、きりきりと全身が締めあげられる。
やがて握りつぶされてしまうのではないかと恐怖しかけた時、
自分の頭がイニフィの口内に運ばれる。
食べられるのか、と思ったのもつかの間、吐息を浴びせられ、大きな舌がまるごと顔を舐める。
「ふあっ……」
唾液が口に入る。
ただそれだけで身体が再び熱くなり始める。
強く握られた苦しみも忘れ、夢中で自ら顔を動かし、吐息を吸い込んで、舌に乗る唾液を飲んでいく。
正気が麻痺していく。表情が弛緩していく。
「もっと、もっとぉ……」
まるで甘露であるかのように淫魔の体液を貪る。
もっと欲しい。もっと飲みたい。もっと彼女のもので溺れたい。自分の身体が小さいのは、そのためなのだから。
■イニフィ > 憶えていないようだが、イニフィは一度ティネを握りつぶし、あまつさえ腹の中に収めている。
たっぷりと唾液を塗し、それがティネの思考をテイシさせ、再び意思を奪ったころにようやくその顔が口の中より開放される。
たっぷり、粘着性に富む液体で濡れたティネの身体を眺めながら、クスと笑みを浮かべた。
「んふふ、美味しいわねぇ。このまま食べちゃいたいくらいに。」
妖精を丸呑みするというのは以前やった。
今度はこの身体をたっぷりと味わいたい。
両手にさらに力を込めて、骨を軋ませていく。
握りつぶすことはない。ティネにはまだまだ愉しませてほしいから。
「もう、痛いって言う考えもないでしょ?どう、このまま砕いてほしい…かしら?」
もう少し力を込めれば、骨が折れるかもしれない。
そのくらい力をコメながら、背徳的な感覚が襲い掛かる。
痛みで悶えて、命乞いするだろうか?それともその痛みすら快感ととるか?
どちらでもいい、ただ―――甚振っているというそのことが、あまりにも甘すぎた。
■ティネ > 「……っ」
“食べちゃいたい”、その恐ろしくも甘美な言葉に身体がびくりと震える。
「ボクのこと、食べたいんなら、もっと小さくなってあげよっか……?
いまの大きさじゃ、ひょっとしたら喉に詰まっちゃうかも……」
そんな提案をする。なぜかそういう荒唐無稽なことも望まれればできる気がした。
さらに締め付けが強くなり、苦しげに顔を歪ませ、喘ぐ。
こうして、イニフィに暴力を押し付けられるのは、確かに楽しい。
しかし、痛みは快楽によってかき消されることは決して無い。混ざり合ってしまうだけだ。
「このまま……か……
もったいないよ、それは……。
もっとボクのことが、惨めになるみたいな、壊し方がいいな……」
なんとなく、“わざわざ”両手で握られて潰されるというのは、自分には見合わない気がしていた。
どこか胡乱な様子で、そんな“贅沢”を口にする。
■イニフィ > 「んふふ、そんなことが出来るのかしら?…もし、それだ出来るなら是非お願いしたいわね?」
もし丸呑みにしてしまうならば、確かに掌よりも少し大きいその姿は少しつらいものがある。
小さくなれるというならば、そのほうがいいだろう。たとえば掌で用意に包み込めてしまうほどに。
クス、と笑みを浮かべながら締め上げるその力をふっと緩めた。
なぜか、このまま両手で潰されるのはもったいない。自分が惨めに見えるような壊され方がいい、と。
見えないまま、苦しめられて壊されるよりも――――もっと、辱めて壊されたいという事か。
「あら、握りつぶすときに骨が折れる感触が気持ちよかったのに…。
んふふ、じゃあ……これで知る塗れになるほうがいいのかしら?」
それとも、片手で少しずつ、一本一本折って行くほうがいいのだろうか?
だが、イニフィの背後には既に妖精の体では到底入りきらない触手が一本、蠢いていた。
■ティネ > こくりと頷く。
あんまり自分の命を奪うだけのことに手間をかけるのは恐れ多いと思ったのだ。
今よりも小さくなったら、イニフィのことがどう見えるかという興味もあった。
握り潰しに少々の未練を残しているような口ぶりに、少しばかり申し訳無さそうな顔に。
しかし、視界に入ったおぞましく蠢く触手に息を呑んだ。
あれに襲われればどうなるかなど想像に易い。
何も言うことができず、それをただ注視する。
■イニフィ > 勿論、小さくなればただ単純に「大きく見える」だろう。
その、普段ならば人を握っても骨を折るどころか、捕まってしまえば逃げ出すことすら難しそうな細い手足。
男を魅了する大きな胸、そして並よりも少しだけ高い身長。
それらすべてが、小さくなれば単純に、今よりも大きく見えることになるだろう。
だが、それはつまりただあっさりと、妖精をつぶすことにも繋がってしまう。
じわじわといたぶることのほうが、自分は愉しいのだ―――。
「んふふ、怖いのかしら?それともどきどきしちゃってるの?」
掌を開けば、そこには小さな妖精がいる。
その場所に、まるでとぐろを巻くように触手がまきついていく。
粘つくような体液を塗りつけながらティネを取り囲んだ触手は、ゆっくりと胴に巻きつき――――強く締め上げた。
息が詰まるほどに締め上げ、持ち上げていくとその先端がどろりと白濁の液体を漏らす。
「んふふ、安心して。子供が出来たりはしないわ。……ただ、」
そんなに小さい身体じゃ、もしかしたら破裂しちゃうかもね?と。
妖艶なイニフィの合図一つで、その触手はティネの股間にぴったりと密着する。
そのまま貫くのか、それともティネを怖がらせるのか―――。
■ティネ > 今よりも圧倒的な支配者の姿、それに対比するちっぽけな、
両手ではなく指で潰されてしまう自分の姿を、今は夢想するだけにとどめる。
「両方、かも」
素直にそう感想を漏らす。
触手はイニフィの意に沿って大蛇のごとく細い銅を締め付ける。
「あうっ……! は、ひぃん……!」
敏感なティネの肌が滑る質感に愛撫されながら苦しめられる。
このまま眠るように意識を手放してしまうのも幸せかもしれない。
しかしそうはならない。
様子を伺うようにしていた触手が、自身の両脚の間にへばりつく。
来る衝撃に身を強張らせる。
「ふ、ぁッ――!」
先端が、容赦なくティネを貫いてしまう。
■イニフィ > 生かすのも、殺すのも自分の自由な従者。そんな姿を妄想する。
まあ、きっと愉しいのだろうけど、自分が自由でありたいように、相手にも自由を与えるべきだとは思う。
四六時中一緒にいて、めきめきと苦しめたり指を入れて愉しませたり。
そんなお人形のような存在を手に入れるのも―――悪くはないんだけども。
「んふふ、この子はね…私の使い魔みたいなものなの。女の子を苛める時には、本当にいいこなのよ?」
ただし、あまりにも防御力が低すぎて戦闘には不向き。
本当に、そういう意図でしか召喚しないそれが、ティネの股間をぶち抜いた。
具ぼっという鈍い音、そして―――みちぃっと言う秘所が裂けたような音。
その触手はあまりにも、妖精にはサイズが大きすぎただろう。
先端を入れただけで、あっさりとティネの奥の奥まで貫いてしまう。
だが、だからといってそれが留まるわけがない。
さらに奥、奥と目指すかのように、ティネの中で暴れまわっている。
■ティネ > 「あ――ぐ……っ」
先ほどの小指よりもよほど強く拡がり、裂けていくのがわかる。
到底意思など持ち併せていなさそうな異形の触手が、徐々に自分の中に押し入ってくる。
子宮がぱんぱんに満たされても、臓腑や骨をかき分ける勢いで、奥へ、奥へと。
「つ、ぶれっ」
腹部が触手の形に盛り上がる。骨が、肉が、悲鳴を上げている。
貪るような触手の侵攻に、内側がぐちゃぐちゃになってしまうのは、そう遠くないことに思える。
助けを求めるように、イニフィを見る。
「ぼく、いまっ、どうなってるの……」
こうやって言葉を紡ぐことができることすら奇跡的に思える。
■イニフィ > 意思のない触手は要請だろうが子供だろうが関係ない。
そこに女の穴があれば入り込み、そして欲望のままに貪りつくす。
先端しか入らないのがもどかしいのか、一度その先端が体外へと抜けて―――。
そして、力任せに子宮をつぶし、内臓荷すらダメージを与えながらまた入ってくる。
その背中をなでながら、イニフィは笑っていた。
触手のその行為にではなく、腹をいびつに抉られ、押し込まれるたびに蛙のような声を出している、ティネにである。
「んふふ、さあ……どうなっているのかしら?」
あえて、ぼかすような言葉で濁した。
おそらく、その腹部はまるで妊婦のように膨れて触手の形をしている。
出し入れされるたびに、筋肉の悲鳴が聞こえてくる。
だが―――意思のない触手はそんなことは関係ない。
股間にそんな大きなものが入ってしまえば―――まず股関節が先に壊れる。
次いで、骨盤も―――おそらくそう長くは持たないだろう。
■ティネ > 常人ならば聞くに絶えない音が響く。
「――――ぁ」
果たしてイニフィの想定通り、ティネの下半身は内側から破壊されてしまう。
腰から下を、もう自分の意思で動かすことはできない。
徐々にティネの反応が鈍くなっていく。瞳が淀みはじめる。
受けた苦痛や快楽を表現するための体力が尽きつつあるのだ。
光のない瞳で、自分を犯し、壊していく触手を他人事のように見ていた。