2015/10/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 路地裏」にロゼッタさんが現れました。
ロゼッタ > (胸ポケットから銀色の懐中時計を取り出し、時間を確認する。定刻通り。約束の手筈を踏むためにやってきた路地裏の、一際薄暗い場所を選んで立ち、辺りを見渡す。他には誰の姿も見えない。片手に携えた小型トランクを足元に置いて、ふっと溜息をついた。トランクの中身は様々な薬だ。と言っても怪我や病気の治療に使用するものではない。表ルートでは捌けない、違法の薬――― 。)

―――…… こういう取引に遅れるかね、普通……。 

(ぶつくさ文句を垂れ、咥え煙草に火をつける。恨めしそうに足元のトランクを睨んで。 自分はあくまでも運び屋であって、薬については何ら関与していないから、この中の錠剤や液体や注射器の用途は一切知らない。しかし、まあ、予想はつく。大方いかがわしい下劣な行為に使用するアレだ。おぞましい。)

さっさと手放したいものだな。

(顔も身分も、名前すら知らない取引相手を待つことしかできないが。)

ロゼッタ > (………かれこれ何分待っただろう。いや、何十分、だ。むしろ一時間か?足元に何本も煙草の吸殻が溜まり、苛つきがピークに達した。路地裏を通りがかる怪しげな人間達が、小奇麗な格好をした自分を好奇の目線で凝視していくのが鬱陶しい。――― ほら、またひとり。 真っ黒いローブの男が歩み寄って来て、枝のような手でトランクを指差し)

「兄ちゃん。 それ、 」

(すぐさま懐から短銃を取り出し、男の額に照準を定め。)

3秒以内に去れ、殺すぞ。

(男は怪しげな笑みを残し、小走りで去って行った。油断も隙も無い。だからこの場所は嫌いだ。銃と交代で通信機器を取り出し、耳に当てる。)

………―― おい。件の客が来ないが一体どういうことだ?

ロゼッタ > …………… はぁ?

(通信機器から聞こえる声に耳を疑った。飄々とした様子で「キャンセルの連絡があった」と告げる売人に、カッとなり怒鳴り散らす。)

ならばもっと早く連絡を……何故私に寄越さない?!ふざけ―――― チッ、切りやがった…。

(何とも好き勝手な人間が多すぎる。此方だって様々な仕事があるのだ。こんな場所で油を売っている場合じゃないのに、貴重な時間を大層無駄にしてしまった。苛立ちに任せて壁を拳で叩き、唇を噛む。……とりあえず、この薬をどうにかしないと。キャンセルならば売人に返しに行かねば…… ああ、仕事が増えた。キャンセル料は貰えるのだろうか。鬱々とした心境でトランクを持ち、路地裏を後にしよう。)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 路地裏」からロゼッタさんが去りました。