2015/10/12 のログ
ご案内:「歓楽街 娼館区画」にリーシャさんが現れました。
リーシャ > (一仕事を終えたら、次は配達のお仕事。右手に下げた籠の中には、大ぶりの肉を使ったサンドイッチが2つと細長いポテトフライが1カップ、そして飲み物を入れた銅製の瓶――多分中身はエールだろうか、が入っている。配達先はとある娼館――何でも客の一人が注文してから店を出たのだとか。お得意様だから粗相のないように、と言い含められている少女は足早に路地をゆく。そうして、目当ての娼館の近くにたどり着くと、手にしている小さな布に書かれた地図を見ながら)

「……っと、こっちかな?――うぇ、甘い匂いがいっぱいだよ……」

(媚薬にも似た甘い香りを吸わないように息を潜めながら、目当ての娼館へと進んでいく。傍から見ればそこいらの平民の娘と変わらないため、勘違いされることもあるかもしれない)

リーシャ > (どうにか目当ての娼館にたどり着くと、店主の女性に頭を下げて事情を説明。腰の佩剣については呼び出せるからという理由で店主に預け、代わりに部屋の番号を得る。――207という奥の突き当りが、お客様の部屋らしい。其れに頷くと)

「……ありがとうございま――んひぅっ!?」

(『そんなことよりお嬢ちゃんはうちの店で働かないのぉ?』とかなんとか。其れには頬を朱に染めながら)

「は、働かないってばっ!それじゃ、失礼しますっ!」

(お客様に届けて代金をいただかなければならないから、と207号室の前まで歩いて行き、扉をノックして、部屋の中へと声をかけた。)

「――こんばんは。酒場からの配達に上がりましたー!」

リーシャ > 「――毎度ありがとうございましたー!」

(室内の客から代金と僅かなチップをもらうと、嬉しそうに仕舞いこんで部屋を後にする。何でもこれから懇意にしている娼婦のお姉さんとがっつりしっぽり一夜を過ごすのだとか。そんな話をされても困るなぁ、などとは思いながらも頷き半分に会話に付き合って、開放されたのは一刻の後。店を出る際には店主のお姉さんから

『あら、次来るときはお客さんでも、娼婦になりに来てもいいからねぇ?貴方ならきっと売れるから……♪』

などとお墨付きを頂いて、土産と称して店の皆に配っているであろうミントの香水を頂いた。――香水の類はつけたことがなかったからか、興味津々で懐にしまうと、店の外へ出て一休み。近くの露店でジュースを買って、木箱の上に腰掛ける。歓楽街の様子は非常に賑やかで、妖しさにも満ち溢れている。そんな眺めを楽しみながら、少女はさっぱりとした柑橘系の味に舌鼓を打っていた)

ご案内:「歓楽街 娼館区画」にフォルさんが現れました。
フォル > 色々と危ない目にあったところを辛うじて逃げ出し再び自由の身となったはいいが、結局またゴミ漁りや物乞いをする日々。
今日もまたいつものようにゴミを漁り何とか食べられそうなものを探していると、ふと露天でジュースを飲む少女の姿が目に留まる。
自由に買い物をして食べたい物を食べているその姿を、暫く羨ましそうに見つめていた。
ああやって自由に振る舞える人もいる一方、自分は毎日生き残るためだけで精一杯でゴミを漁って食っている。
見れば見るほど惨めな気分になってきて、視線を外す。

「まあ、こんな気持ちも今に始まったことじゃないけどさ…。」
そう呟いて再びゴミ漁りに手を動かすが、つい気になってその少女の姿をちらちらと見てしまう。

リーシャ > (ずず、ずずー。酸っぱさに目をつむりながらも、いっぱいのジュースを飲み干す。そしてふと近くを見やると、何やら物を探しているような少女の姿。纏う服の痛み具合などを見るからに、奴隷のような立場なのだろう。周囲の人はみな、彼女のことなど見向きもしないで夜の闇に消えていく。――奴隷と貧者には近づかないのが得策。それがこの街での基本ルールのようになっているのも事実。前者は持ち主の因縁が、後者は詐欺などの犯罪が怖いのだ。とはいえ)

「……んー、だめだなぁ、ああいうのを見ると、ついついかまいたくなっちゃう――」

(嘆息すると、ちらつく視線に合わせるようにして微笑んで、箱を降りて歩み寄る。そして)

「……ボクに何か用かい?先に言っとくと、乱暴したりする気はないよ」

(などと声をかけるのだった。いらぬおせっかいかもしれないけれども)

フォル > 余計な事は考えず生ごみを漁っていると、視線を外しているうちに先ほどじっと見つめていた少女が近づいてきていた。
じろじろ見ていて気に障ったのだろうか?と一瞬考えるが、すぐさま身を翻して逃げ出そうとした。
しかしそこで声をかけられつい足を止めてしまった。

「…別に、何も。」
すぐさまどうこうしようという気はなさそうだが、あまり関わって気分を害させても後が怖い。ぶっきらぼうに一言言い放ち、そのままじわじわと後ずさって距離を取る。

リーシャ > 「……別に怒ってないんだけども。そう怯えなくても平気だよー」

(などと微笑みかける。目の前の彼女はなんとなく自分と同じような気配を感じる。――そう、ミレー族の気配。直感でしかないが、其れが馬鹿にならないものだというのは今までの経験則で知っている。故に、微笑みは変わらずに)

「……ぁー、その、何でもないんなら良いのだけど……ぁー、その、お腹へってる感じ?」

(なんとなく予想して、問いかけてみる。彼女が其れで逃げるならば其れまでだし、話をしに来てくれるなら、いっしょに露天のパンでも食べるつもりで居た。)

フォル > 「お、怯えてなんか、ない…。」
今までの経験からしてこういう時は何らかの悪意を持って近づいてきてる事が多かった。というか大半がそう。
目の前の少女がそんな連中と同じとは思えないが、見た目で判断すると痛い目にあうというのも実際何度も経験しているため、優しく言葉をかけられるとかえって緊張して様子を伺ってしまう。
しかし、お腹へってる?との問いかけには反射的に頷いてしまった。
「うん…、食事なんて、滅多にできないし…。」

リーシャ > 「……ぁー、身分を示すわけじゃないけど、これを見てくれれば、君に色々出来る感じじゃないのはわかってもらえるかな?」

(警戒している様子を気にすることなく、首元を指差す。そこには、奴隷の証である首輪が確りと嵌っていた。とは言え、この首輪は現状解錠不可以外の効果は示していない。――魔力が足りない事による動作不良である。そんな、野良奴隷である少女は、懐からチップを取り出すと、ほんの少しだけ考えてから)

「ま、稼ぎはいつでも増やせるけど、お腹すくのは辛いもんね。ボクも冒険してる時に食料なくなって困ったりしたし……そこのパンでで良ければだけど、一緒に食べない?飲み物も一杯くらいなら付けられるし――ほら、ボクも夜まだでさ。お腹すいちゃって」

(などと、安心させるように微笑んで見せる。少女としては目の前の少女をどうこうするより、外の魔獣を切り捨てたほうが稼げるのだから、単純に好奇心と庇護欲の結果なのである)

フォル > 首輪を見せられ、相手も野良奴隷であると分かると若干警戒を緩める。
それに食事を振る舞ってくれると言われれば、多少怪しくてもまあいいやと半ば投げ遣りな判断でついていく事に決め。
「…そういうことなら、いただきます。」
少し前に似たようなシチュエーションでひどい目にあったばかりだが、空腹には勝てない。
それに前回もどうにかなったしまた何かあっても何とかなるかもしれないと警戒していた割には随分と適当な判断をしながら、おとなしくおごられる事に。

リーシャ > 「それにまぁ、冒険者だから、君をどうこうするより魔物を切ったほうがお金稼ぎは早いさ。――っと、ボクはリーシャ。君は?」

(誰何しながら、露店の前へ。何やら色んなパンがあるものだから、ちょっと考えてから財布を取り出し、中の金貨を1枚差し出して)

「――それじゃ、其れでかえるのを適当に見繕って。あ、質はそれなりでいいから量重視で!」

(店主はといえば『まいどありー。んじゃちょっとまっててねー』と適当に大小様々なパンを袋に詰めてくれる。ついでに、パンにつけるジャムの小瓶を一瓶入れて、包みが完成。其れを抱えると、次はジュース屋の露店の前へ。今度は銅貨を2枚渡して、さっき飲んでいたものとは違う、甘みの強い桃のような果実のジュースを2つ注文。疲れ気味な彼女には、甘味のようなエネルギーに変わるものが良いだろう、とか言う勝手な判断で。其れも同じく受け取ると、近くの木箱の前に行き)

「――っと、それじゃ、パンは半分ずつでどう?毎日生きてるなら、そのくらいの幸運はあってもいいよねってことで」

(完全なおせっかいだよ、と付け足して微笑みながら手を差し出す。彼女が木箱に登れるように)

フォル > 「…フォル。」
名前を尋ねられ、暫し迷った上で一言名前を告げる。
あまり余計なことをしゃべらないよう気をつけながら、大人しくあとについていくとパンのいい香りが鼻をくすぐってくる。どさどさと放り込まれる包みを涎が垂れないよう気にしながら、じーっと見つめていて。
今度はジュース露天へと移動するとよく分からないジュースを注文している。そして手を引かれ木箱へ登ると決まりが悪そうに。
「あ、あの…、ありがと…。」
とフードで表情を隠しながらポツリと呟く。

リーシャ > 「構わないよ。ボクの気まぐれだしね――あ、どうぞ、食べて食べて。ジュースもね」

(ジュースの方は濃密な甘い香りの漂う、ポタージュのような濃さの液体。店主いわく、ネクターというらしい。飲み込めば程よい酸味を伴う濃い甘さが口いっぱいに広がることだろう。パンはパンで、焼きたてほどではないにしろ小麦の甘い香りがして、ふわふわとした食感。真っ白いのは上等な白い小麦を使っているからだろう。ふかふかとしてほんのり甘みのあるパン生地にジャムを塗りたくると、ジャムの瓶をフォルに渡して、自分はがぶりとパンに食らいついた。ベリー類の甘みを嬉しそうに味わいながら)

「あぁ、半分はしょっぱいパンだから、口直しにどうぞって感じだね――ふふ、フォルかぁ……この街に居るならまた会うかもだし、よろしくね?」

(笑顔で告げると、再びパンに向き直る。もぐ、むぐ、2人で食べる食事は、いつもより美味しかった)

フォル > 滅多に食べられないまともな食事を味わいながら、濃厚な甘みのジュースと交互に口に運び黙々と食べている。
そうして食事に夢中になってると声をかけられ。
「う、うん…。よろしく…。」
今まで悪意に晒されることの方が遥かに多かった事もあり、こうやって優しくされるとまた何か裏があるのではないかと疑ってしまう自分にうんざりしながら、どうして良くしてくれているのか単純に疑問に思い。
「ねえ、何でこんな親切にしてくれるの…?わたしなんかに優しくしても、わたしはあげられるものなんてなんにもないよ?」

リーシャ > 「えへへ、よろしくぅ……♪」

(可愛いなぁ、なんて思いながら、パンを食べる様子を見守る。容姿は自分より少々幼い程度。纏っている襤褸は擦り切れかけているような気もする。そんな少女を目の前にして、なにもしないでいられるほど情がないわけじゃないし、なにより、このような町で女の子が一人というのは生きづらいはず。――自分は偶々、剣の腕とそれなりの学を得られたからこうして普通に生きていられるが、其れも当たり前のことではない。であれば、こういう時くらいは親切にしてもバチは当たらないだろう、という感覚なのだった)

「……んー、なんでだろうね。してあげたいからしちゃったわけだし、返してくれなんて言わないけど――うん、たまに話し相手になってくれれば其れでいいしね?或いはもし、フォルが何か返したいよっていうのであれば、フォルに出来ることで返してくれればいいよ?」

(お礼を強請るつもりはないが、同時にお礼を断られる立つ瀬のなさも知っている。だから、出来る範囲のものでいいと前置きはしつつ、実際の所は彼女に任せることにした。2つ目のパンを幸せそうにかじりながら、足をゆっくりブラブラと。子供っぽい仕草を隠さずに、気ままに食事を楽しんでいて)

フォル > 「……そう。」
問いかけに律儀に答えてくれるリーシャに対して、羨む視線を向けた事やずっと疑っていた事が恥ずかしくなり短く一言返答したきりまた暫く黙々とパンに食らいついて。

「あの…、お礼……。お礼はいつか、絶対するから…。その、ありがと…。」
表情を見られないよう更にフードを深く被り、照れくさそうにポツポツと改めてお礼の言葉を言って。

リーシャ > 「……ん、それなら、待ってる」

(結構律儀なのだなぁ、なんて考えながらそっと手を伸ばし、フードの上から軽くなでてみる。フードはきっと、怪我やらなにやらで見せたくないものがあるのかもしれないという考えの上でだ。ぽふぽふ。どちらかと言えば軽く頭の上に手を乗せるような撫で方。その上で)

「っと、ボクに用があったら、『跳ねる黄金の羊亭』っていう酒場に、ボク宛の手紙を書いてくれればいつでも出てくるからさ。何かあったら呼んでよ。冒険者だから、腕っ節もそれなりだしね!」

(今の住処の名も告げつつ、残ったパンを少しずつ片付けていく2人で食べるから、パンがなくなるのもいつもより早かった)

フォル > 「跳ねる黄金の羊亭……。」
忘れないよう言い聞かせるように、なんどもその名前を呟き。
「…分かった。わたしに出来ることなんて何もないかもしれないけど…。」
絶対にお礼はすると言ってみたものの、改めて考えてみるとお礼として提供できそうな物は元より能力や技術すらも殆どない事に気付かされ暗い気持ちになりかける。

「あ…、そうだ…。夜伽なら…。」
奴隷として調教されてきたから、夜伽の相手なら出来ると言いかけて、しかしお礼としていかがなものかと思い言いかけたところで慌ててその言葉を飲み込む。
「ご、ごめん、なんでもない…。」

リーシャ > 「よ、夜伽、かぁ……えーと、その、フォルはそういうの、得意、なの?」

(言葉を聞くと、頬を朱に染めて問い返す。最近、強烈な陵辱で性を刻まれた少女の体は、今もときおり甘いフェロモンのようなものを放つことがあるらしい。しかし、性技は未熟なものだから乱暴にされることも多くて。それ故に、性についての勉強がしたいという密かな欲求があったりする。とは言え、其れを口にするのも恥ずかしいので、少しだけ躊躇したあとで)

「ぁ、えっと、その……フォルが、そういうの詳しいなら……教えてほしいな、って。それなら、フォルもご飯食べられるし、ボクは教えてもらえるしで、丁度よいかも、なんて」

(どきどきとしながら落ち着かない様子で言葉を紡ぐ。教わるときはきっと受け身になっちゃうのだろうなぁ、などと考えながら、まずは答えを待つのだった)

フォル > 「え、ええと…、べっ、べつに得意って程じゃ…。他に何もできないってだけで…。」
つい口走ってしまった言葉に思いの外良い反応をされると、今まで散々裸を弄くり回されて陵辱されてきたがそれらとは全く違う恥ずかしさがこみ上げてくるのを感じる。
そして更に教えて欲しい、とまで言われてしまいどう答えるか迷ったものの当面他に力になれそうなことも思い浮かばず。
「え、ええと、それじゃあ、そんなことでいいなら…。こちらこそよろしく…。」
フードを被りうつむいているのでリーシャからは見えないが、その顔は茹で上がったように真っ赤になっており。

リーシャ > 「あ、う、その……よろしく、ね?その時は、お風呂も貸してあげるから……いっしょに洗いっことかも、ね?」

(などと恥ずかしそうに微笑むと、パンがなくなった紙袋をまとめてしまう。恥ずかしいけれど、嬉しい気もして。前の一件で性欲を開放させられて以来、可愛らしい女の子に弱い気がする。ともあれ、今夜はそろそろ次の仕事に行かなくちゃ。それ故、ジャムの瓶はフォルの手元に渡して)

「それじゃ、今夜はそろそろ行かなきゃだけど、また絶対に会おう。これは、フォルにあげるから、おなかへった時に、ね?」

(にっこりとほほえみかけて、そしてすくっと立ち上がる。彼女が降りるのに手を貸した後で、その手をギュッと握りしめて、小さな声で。)

「――願わくば貴方にも、アイオーンの加護あらん事を」

(珍しく、小さな声で信仰する主神に願う。もしかしたら、これで彼女にも自分がミレー族であることがわかってしまうかもしれない。とはいえ其れでも良い気がした。そのくらいに、少女は彼女を信用していたのだから。――ともあれ、そろそろ時間だから、と少女は名残惜しそうに別れを告げた。またきっと会えると、次の再会を信じて――)