2023/07/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にオウルさんが現れました。
オウル > 「………ハァ、この手の仕事はやりたくねぇんだけどなー。」

此処は王都マグメールの貧民地区にある路地の一つ。
その路地の壁に寄り掛かりながら少々物憂げな愚痴を吐く少年が一人。

平民地区と貧民地区の境界線であり、一番平民地区から人が迷い込みやすい路地で今夜も迷子を追い返し、或いは衛兵に引き渡す仕事をしているのだが、今夜に限ってギルドからもう一つ依頼をほぼ強制的に請けている。

それが楽しい仕事ではない事は自分の曇る表情を見てもらえばわかるだろうし、やる気のないオーラを感じて貰えれば解る筈で、まあそんなこんなで腕を組みながら口に棒つきのキャンディーを咥えながら、出来ればその仕事の依頼が達成されない事を祈りながら、ながら、ながら……ぼんやりと。

口を開ければ愚痴と甘いキャンディーの香りしかでない。
まっ誰かしらくれば笑顔を浮べるが直ぐにため息。
まとっている空気も本当に重いことを自覚していても、依頼を思い出すと更に重くなるため息も零れてしまうのだった。

色々な悪事に手を染めはしているが人を殺める以外で一番いやな仕事、その時が来れば否応が無しに口にする羽目になるし、こなければこないでラッキーってな事で、ぼんやりぼんやりと……。

オウル > 何事無く交代要員の冒険者が来る。
今夜に限り本当に心よりホッとして思わず手を振ってしまう。
――そしてハイタッチをした後に、嫌な役をしなくて良かった事に安心してパキっと口の中のキャンディーを噛み砕く。

少年は歩く。
今は足取り軽く平民地区の宿の方へと……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からオウルさんが去りました。