2023/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からルプランさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からケストレルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクレイドルさんが現れました。
クレイドル > 貧民地区。広場。
小さな子供達を中心にして集まっていた。
その多くは此処でお菓子を配っているから、という話に釣られているだろう。
そして実際に来たならば、それは決して間違っていなかったという事が解る。
果物を煮詰めた水飴やビスケット、簡単に口に出来るものを配布するシスターが其処に居た。
十分に観客達が集まった頃合いを見計らい、そこで手品が催される事になっている。

「さあさあ…♪どうか御覧くださいこのシルクハット…♪種も仕掛けも御座いませんのよ…♪」

設置しているキャンドルの放つ炎によって明るく照らされる煉瓦の壁に投影されたシスターの影。
片手に引っ繰り返した黒い山高帽子、もう片方の手には黄金色のステッキを一つ。
帽子をくるくるかえしてその中身には何もない事を、ぼんやりと眺めている子供達にへと晒したその後に。

「でもこの通り…♪とんとんとん♪帽子の頭を叩いたら鳩さんが出て来ますのよ♪」

ステッキで逆向きに携えているシルクハットの頭をぽんとたたくと。
そこからはばさばさと羽ばたく大量の鳩が、どう見ても見掛けの体積上入る筈の無い帽子の中から飛び出した。
ぱちぱちと拍手の音色がギャラリー達より織り成されて飛んで来る。

クレイドル > 帽子から足が生えて歩き出し。
引いたトランプの柄を見事に当てて。
生きた蛇が拍手一回でただの縄となり。
体中に剣を突き刺しても血の一滴すらも零れないイリュージョン。
それもその筈、全てが種も仕掛けもない、ただの変幻自在の自分の身体を用いたショウであるから。

「うふふふ…次は脅威の人体消失マジックでしてよ…♪此処に人一人が入れる程度のトランクケース。でも、この中に入ればたちどころにその人は消えてしまいますの…♪これに協力をお願い出来るお客様は居られませんこと…♪」

どう見ても空っぽで何も仕掛けも無いように見える灰色のトランクケースを小道具に引っ張り出してきた。
開いた中身も勿論何もないがらんどう。
周囲で少しずつ増えてきて、子供どころか大人も見物しに来ている状況を見回しながら。
その手に持っているステッキで周囲の面々をさして回り、その手品の協力者を募って回る。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクレイドルさんが去りました。