2023/05/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
 貧民地区にあるとある店。両開きのドアをバーンと両手で押し開けて堂々と突入してくる1人の男。

「おう、邪魔するぞ」

 ズンズンと奥へ進む。
 貧民地区のお店だ。治安が良いとは言えない、横柄に突入してきた男に対して突っかかろうとする客もいるが、立ち上がる前に額に指を突き付けられそれを静止。ニッと笑いかければ奥へ。

「ようマスター。期日だぜ。ちゃーんと金、用意してあるだろうな?」

 なんて笑いかければ心底面白く無さそうな顔でマスターが袋をジャラッと男の前に置く。
 それを受け取って。

「おう、じゃあ確認させてもらうぞ」

 といえばそのままカウンターにジャラジャラとぶちまける。中からはジャラジャラとゴルドの山。
 貧民地区でこんなことをすれば目立つ事この上ない。
 それをしっかりと確認して。それらを袋の中へ戻す。

「よし、しっかりとあるな。前みたいに誤魔化そうとするんじゃねぇぞ」

 なんてヘラヘラ笑えばそのまま席に座って酒を注文。

クレイ >  
 マスターからは出ていけよという厄病神でも見るような目線を受けていても全く気にしない。
 というか厄病神というのもあながち間違いではない。
 さっきの金は昔に受けた依頼の報酬金。1回では払えないのでこうして毎月回収に来ているわけだ。
 だが、依頼内容が中々に大きかったので依頼料も跳ねあがり、結果として毎月毎月儲け分をほぼほぼ持っていかれる形になっていた。店からすればたまった物ではない。
 とはいえ、回収してるのは黒字分だけで酒などの仕入れ金などは取っていないので店はしっかりと経営出来ている。
 これをやさしさと取るか飼われていると見るかは人それぞれ。

「にしても、店員、他にも雇ったらどうよ。かわいい子とかさ。お前みたいにムサい髭面だけじゃ儲けも少なくなるだろ」

 誰かのせいでバイトも雇えないという目線は華麗にスルー。
 それとこれは話が別である。

クレイ >  
「まぁ無理にとはいわねぇけどさ。冒険しねぇといつか破綻するぜ……俺も慈善事業じゃねぇし。払えなかったら相応の対応させてもらうからな」

 普通の口調ではあるが明らかな脅し。
 前に誤魔化そうとしたときにしたお灸を思い出したのか少しだけマスターに恐怖がよぎるが。そんなの気にも留めず1杯酒を飲めば。

「じゃあな。金。置いてくぜ」

 そういってその場を後にする。
 後日、この店が方向を変えたか変えていないか。 
 そんな事、彼には興味はなかった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクレイさんが去りました。