2023/02/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/廃教会」にボスさんが現れました。
■ボス > 男にとっては汚れなど無縁の物だが、それでも廃教会の埃の多さには閉口したらしい。
露骨に顔をしかめながら、周囲を見渡す。
「既に信者も、導く者もなく――か」
玄関の扉は片方が外れ、誰でも立ち入りができる状態だ。貧民地区の者なら夜露を凌ぐために入ることもあるだろう。
にもかかわらずこの埃の多さ。射しこむ夕陽がその量をありありと示している。男はゆっくりと頭を振った。
獣や魔物などがいて近づけなかった訳ではない。人除けの結界が張られていた訳でもない。
なのになぜ、このように打ち捨てられているのか。男にはわからなかった。
懐から煙草を取り出し、火を点ける。不遜な行為と窘める者もいない。
■ボス > 長らく放棄されていた教会に発生した異変に興味が湧いたのか、周囲に人の気配がする。
ただし、姿を見せる者はいない。警戒しているのだろう。
信心のない者には玄関扉が急に音をたて、埃が窓やら何やら急に出始めたことしかわからない。
男の存在を認識できなくとも、周囲へ与えた影響はわかる。
信仰心がある者がもし来たのなら――考えるのをやめた。そんな者がいるのなら、今ここはこうはなっていない。
ふぅ、と紫煙を吐き出した。長く、長く。