2022/12/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にパットさんが現れました。
■パット > 平民地区の路地を大き目のカバンを背負い歩く。
ギルドにて荷運びの依頼を受けて足を運んだのだが、貰った地図の精度が悪く目的地にたどり着けず。
もう何度目かと同じような路地を歩いてはようやく足を止めて。
「多分迷ったよね。この地図、当てにならないよ」
ポーチから取り出した手書きの地図の通りに歩いてもたどり着かない事に大きなため息を吐き。
しかし届けない事には依頼も遂行できないので探すしかなく。
もう少し探して見つからなければ酒場か何かを探して聞くしかないかと考えて歩き始め。
「あ、ここって確か…」
そうして幾つか目の角を曲がった光景。
ここなら知って居ると瞳を輝かせ、歩く速度を速めていって。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にバルゴラさんが現れました。
■バルゴラ > 王都マグメールにある貧民地区。
普段なら決して足を踏み入れることが無い区画。
治安の悪さや住人の面倒さを散々教わってきているが、どうしても此処でしか購入できないグレーゾーンの品があった。
それは扱い方によってはとても危うい薬草で富裕地区の裏のお店にいけば買えない事もなかったのだが、どうにもこうにも自分の年齢的なものもあり、通常では購入できないのもあって、こうして貧民地区に足を伸ばしていたのだが。
――…結果は道に迷った。
挙句に辺りの人間に硬貨を握らせて確認したが、数日前に摘発されて貧民地区の奥にと隠れてしまったと聞き落胆。
仕方無しに学院の寮へと帰ろうとして、現状、ごらんのありまさだよとしか言いようのない事態となっている。
さてはて、貴族たるもの慌てない。
平民地区と貧民地区の境付近を歩いている感覚はある、幸い視線の先に誰か地図を持って歩いている人影があるので、ここは素直に声をかけ、いざとなったら金を握らせて案内でもさせようと……。
「……申し訳ない、凄く申し訳ないんだけど、この辺りに詳しいかなーと、詳しかったらちょっと、道を尋ねたいのだけど、いいかな?」
なるべく、普段の威圧的な態度を抑えて抑えて、人影に向けて表情だけは申し訳無さそうな顔をして、尋ねてみる、この辺りは詳しいのかと。
■パット > 判る場所に出てしまえば足は速くなり。
後は酒場なり安全と言える店で聞けば後は依頼も無事に終わるだろう。
そうなれば人にぶつからない様と歩いていれば突然に声をかけられて足を止め。
「私?何か用かな?この辺りっていうか、この辺だけなら詳しいよ」
足を止めて視線を向ければそこには学院の制服姿の少年。
道を尋ねたいという言葉にどこかを探しているか迷子か、そのどちらかは判らず。
「どこか探してる?それとも帰り道?」
どっちかな?と問いかけるように見つめて。
■バルゴラ > ホッ、と一息ついて見せるのは相手が極々普通の反応を見せてくれたからだ。
場所が場所、地区が地区。
行き成り攻撃されてもなんら不思議ではない。
それなりにイザという時の備えは当然している、で、無ければここに制服姿で来ること自体普通は有り得ないのだから。
年上だろうか、年上の異性の視線を眼鏡のレンズ越しに受け止め、こちらも相手の青い瞳に視線を重ねてから、軽く会釈をした後に、言葉を選んで返そうか。
「……お店を探していたんだけどね。どうも立ち寄る前に奥に消えてしまったようで、諦めて帰ろうかなってところで、まあ、判りやすく説明をすると迷子、帰り道かな。」
両手を軽く万歳に、自分は敵意も武器も持ち合わせていないと、相手に態度で説明しながら、問いかけに対して軽く首を傾げて答えた。
さて、声と声が届く距離であれば相手の顔も姿も見えるか、一見して相手は冒険者のようで、此処の界隈の住人には見えないので、小さく心の中でガッツポーズを。
「えーっと冒険者の人?なら、平民地区の酒場か何かまで雇いたいのだけど、当然代金は弾むよ。」
と、交渉を持ちかける。
此処で道を口頭で案内されても絶対に迷子になる自信があったからである。
■パット > こんな場所で学院の制服を着て何をしているのかと見てしまい。
制服だけのこの辺りの住人か、もしくは生徒が迷い込んだのかわからず。
軽く会釈をされると頭を下げて。
「この辺りだとよくあるよね。あ、迷子なんだね」
両手を上げる姿に敵意はないと見れば警戒をする必要はなく。
迷子と聞けば、災難だったね、と笑いかけて。
自分も荷物の届け先の判らない迷子ではあるが、帰り道は判っているだけよくて。
「冒険者だよ、見えない?平民地区だと…ここから一番近い酒場でいい?」
代金は弾む、雇うという少年に一番近い所でいいのかと尋ね。
それでいいのなら引き受けてもいいかなと考える。
自分の依頼は今日明日でなくてもよいのだが、流石に遠くの酒場に送るのは大変だなと思いもして。
■バルゴラ > まさかギリギリ非合法な物を購入するとは常識に言えない。
だから、その辺りは聞かれない限りごにょっと濁す方向で、両手を下ろすと、癖でいつものように眼鏡のブリッジ部分を中指で押上げて眼鏡のズレを直す。
「あは、助かった……。冒険者だよね、うんうん。一番近い酒場でいいよ?短時間雇うのは初めてだから、報酬の相場はお任せするし、良ければ食事くらいご馳走させてよ。」
答えは肯定。
近くの酒場でも安全であれば、其処から学院の寮まで帰れるのであれば十分である。
だから素直に安堵に笑みを浮かべると、ひょいっと年上の異性の隣へと移動して、傍に寄り添うように並びながら、軽く視線をあげて相手を見上げる。
視線の先は相手の胸元の膨らみ、続くのは青い髪と大きな瞳、値踏みすると言うよりは、好奇心に満ちた眼差しで、少し悪戯心も湧くが、当然我慢の一手である。
「……そうそう、災難過ぎる。でも、こうして……えーっと、……冒険者さんと遭遇できたのは間違いなく幸運だと思うんだよね。バルゴラ・ゼディアック、見ての通りラジエル学院に通っているよ。」
そしてさらりと自己紹介。
正式に雇用契約を結べば横柄な態度をしたが、今は丁寧に丁寧に自己紹介をしながら、また笑みを作る。
自己紹介も何も制服姿なのだけども。
■パット > こんな場所で何をしているかは尋ねず。
好奇心で店を探して迷った程度にしか考えていなく。
「会ったのが私でよかったね。変な人だと大変な目に合ってるよ?
それなら引き受けてもいいかな。だったら報酬は軽食でいいよ」
近くでいいと言われると快く引き受け、近くなので報酬は軽食でいいと告げて。
そして少年が傍らに来れば、こっちと告げては平民地区へと続く道を歩き出し。
そして隣に並ぶ少年の視線に気が付けばどうしたの?お言うように首をかしげて。
「冒険者にも良い人と悪い人もいるからね?バルゴラ君ね、私はパットだよ」
さらりと自己紹介をされると名乗り返し。
笑みを作る少年に、よろしくねと笑い返して歩きだす。
■バルゴラ > 「……じゃあ契約成立だね。依頼は酒場までの道案内、報酬は酒場での軽食、宜しくパットさん?パットちゃん?」
正式な契約と言い切る。
歩き出すのであれば少し慌てた素振りで隣を維持するように歩き出し、なるべく隣をキープする事で置いていかれまいとするのだが、相手の足の長いこと歩幅の広いこと、走らなければ無理なんて事は無いけども、少しだけ自分は足早に。
「……その辺りは気をつけます。うん、ほんっとパットさんで良かった……でも流石に露骨に危うい空気の人には話しかけもしないけど、学院でもその場合は全力ダッシュで逃げるようにって、言われているしね…。」
その通り。
危険な場所には近づかない。
危うい場所は空気を感じ取れ、まだいける、と思った時は帰路の為の体力を維持して撤退せよ、って学んでいる。
笑い返されると少しだけ鼻の下が伸びかけたが、そこはぐっと堪えて、笑みを返す、返すけども視線はどうしても、すらっとした足に、腰に、笑み浮かべる唇に向けてしまう。
■パット > 呼び方は好きなのでいいよ。それじゃ出発」
口頭とはいえ契約は契約、きっちりと酒場までは送ると約束し。
出発といえば歩き始めるのだが、歩幅の違いから隣をキープするために少年が早足になっていることに気が付いていなくて。
「学院の生徒ってお金持ちって思われるから狙われるよ。
うん、それがいいよ。次に気が付いたら箱詰めされてるかもしれないしね。
走って逃げるならちゃんと路地に逃げるんだよ」
直線ならあっという間に追いつかれるからと忠告し。
ただ危ないことへの危機感がある事には感心して。
そうして話しながら歩いていき、視線が自分を向いている事に気が付くと、
前を見ないと危ないと告げて。
■バルゴラ > 「……なら、さん、だね。パットさん。」とほぼ独り言のように口の中で名前を反芻し、呼称の確定に軽く頷くと、直ぐに顔をあげるのは失礼ないように当然である。
「重々承知してるつもりだったんだけど、正直私服の方が貴族であります、と言わんばかりだから、まだマシな方を選んだつもりなんだけど……これも失敗だったみたいだねー…………。」
ああ、前を向いて歩かないと危ない、何て言われる忠告。
ハイハイと軽く聞き流すつもりは無かったが、ハーイ何て軽く返答をしたところ、早速やらかした。
足元にある小さな石ころ。
普段なら踏みつけるほどの小石であったが、視線を隣へ、年上の異性の方に向けていたから、それはもう豪快につんのめりになって、思わず隣のパットさんに両腕を伸ばして、しがみつく。
どこをつかんだとか、どこを掴もうとしたとか、関係ない。
危ないと身体が感じて咄嗟に両腕を伸ばしたものだから、どこを掴んでいるかとは自分でもわからないが、ぎゅっとしがみ付く事で、こけるのを避けようと無意識に身体が動く。
■パット > 「それだったらそう見えない服を用意する方がいいかも。
貴族って服でも学院の制服でも、この辺りの人にはお金持ちに見えると思うよ。
次に来るときはそういう服にした方がいいね」
それなら変に絡まれることもないよ、と説明していき。
前を見ていない事に注意をしては軽い返事に大丈夫かなと心配になり。
ただ貧民地区では誰かにぶつかれば大抵面倒ごとになるので前を見て歩いていたために少年が躓いた事に気が付かず。
突然に隣、少年がぶつかって来た事に驚くが驚きはそれだけではなく。
「……バルゴラ君?」
その時にしがみつかれたのだが、その片手はお腹でまだいいのだが、も片手は薄い胸に当たっており。
その事に、何をしてるの?と問うように見つめて。
■バルゴラ > 「………これは、流石に、不可抗力と言うヤツです。」
足元の石ころ一つで転びかけるとは思わなかった。
学院である程度身体を鍛えているから、突如過ぎない限り対処できると油断していた、その結果…これである。
何事か問うような眼差しに、薄ら笑いを返すしかなく、ついでに薄めの触感のパットさんのお胸をさわっと撫でた後に、身体を離すと、何事も無かったかのように装い、ちゃんとパットさんと向き合う。
「……あ、うん、此処で大丈夫、大丈夫だから。薄いのも大好きだから!」
脱兎…は流石に失礼なので、ちゃんと言い訳を、説明を…。
としたいところであるが、問うような眼差しに気まずそうに視線をそらした後に、頭を下げてから踵を返して走り出す。
走り出して、途中で振り返って。
「次、次街中で見かけたら、本日のお礼を……。」
と、言い残して走り去るのだ。
たぶんこの辺りなら道はわかるはず。
たぶんであるが、気まずいよりは……と。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からバルゴラさんが去りました。
■パット > 不可抗力という少年に目を向け。
抱き着き方は狙ったようではなく、本当に不可抗力なのだろうと小さく息を吐き。
それでも問うように見つめてしまい、胸に触れていた手が撫でるように動いたと思えば離れ。
そして告げられた言葉はどう聞いても慌てているもの。
ただ最後に聞こえた言葉には流石に口元が引きつり。
流石に叱ろうとするが、その前に走り出してしまい。
「こら!待って!!」
次はと言って走り去っていく少年を慌てて追いかけはじめ。
そうして見失うまで追いかける事となって。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からパットさんが去りました。