2022/12/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシュミーさんが現れました。
シュミー > もうかなり寒いというのに、踊り子服のまま貧民地区を歩く女
腹にある紋章のおかげで季節を気にしなくていいのは気楽。

「…お世話になってる、から…いいけど…」

今日は、貧民地区の腕がいい薬師に踊り子たち用の避妊薬を貰ってきてくれ、と店主に頼まれてのお使いだ
酒場でもあり、気に入った客は踊り子側から連れ込めるという店のシステム上、必要なものだ

ただ、マスターはどうしても外せない用事があるとのことで、その薬師と顔見知りであるシュミーに白羽の矢が立った
今はお使いを終え、バスケットに薬を入れてのんびりと酒場へ帰っていくところ

「…早く抜けよう…」

お店が平民地区と貧民地区の境にあるから慣れているとはいえ
あまり長居したい場所でもないから
しゃらん、しゃらん、と装飾の音を鳴らしながら歩いていく

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクレイさんが現れました。
クレイ >  とある仕事の帰り。この地区を通っていた。
 宿を探そうにもこの辺りではあまりいい宿は無く、そして宿等がある通りに出るにはこの道が1番近道だった。
 そんな時だった、彼女を見かける。貧民地区……だというのにその恰好はあまりにも危険な服装に見えた。

「よう、踊り子さん。この街でそんな恰好は危ないぜ?」

 なんて言いながら話しかける。
 手に持ったバスケットに目線を落とす。何かの薬だろうか。買い物だとはわかる。

「急ぎの買い物があってその恰好のまま飛び出してきたって所か?」

 自分なりに彼女が出てきた理由を推測してそう声を出す。
 声等に所謂危険を知らせる物はないだろうし、視線に敏感ならばそういった悪意は感じないだろう。
 だが腰に剣をさし、鍛え上げた手が見えるそれはどう見ても戦闘職のソレであり。その上粗暴なように見える態度等は騎士のそれでは到底無いだろう。

シュミー > 足早に歩いていると、不意に声をかけられる
そちらを見れば酒場でよく見る少し荒くれた冒険者…のような風体の人物
シュミーは本来、今日は休みだったが、彼女の趣味もあり踊り子服のまま

マスターとしても気を付けろ、とは言っているものの酒場のいい宣伝にもなっている
せめて、と軽い護身術を覚えさせているが付け焼刃だ。
とはいえいきなり襲い掛かってこない限り無視する理由もないため足を止めて

「うん。知ってる。でも、ここは慣れてるし
……そう、ちょっとした買い物」

問いには2つともまとめて頷きと共に答える
大っぴらに避妊薬、というのは憚られたのでぼかしはした
視線に悪意が無ければ、無愛想に見えるもしっかりと受け答えはする

「…それで、何か…用?道に迷ったなら、案内してあげるけど…」

貧民地区は雑多で整理されていない場所が多いため、迷いやすい
けれどそういった理由ではないだろうな、と予想はつけつつ、声をかけてきた理由を聞いてみる

クレイ >  
「ハハハ、知っててそれは中々強気だな」

 なんてケラケラ笑う。
 しかし用を聞かれれば少し考える。しかしまぁ隠す事でもないので。

「仕事の帰りだ、そうしたら丁度見かけてな思わず声かけちまった」

 だからそんな警戒するなってと無愛想なのを警戒したのと勘違いしていた。
 それからニッと笑う。

「案内も良いが、少しだけ交渉としないか踊り子さんよ」

 というと1歩前に。

「俺は夜の宿や酒場を探してる。そしてお前さんも慣れてるとは言え危険とは知ってる。ということでだ」

 と握手を求めるかのように手を差し出す。
 やはりそこまでは悪意は見えないだろう。

「俺は傭兵のクレイ。銀鷲で通してる。もしかしたら知ってるかもな。それで交渉だが、アンタが届ける先まで俺が護衛してやる。代わりに……少し値段をまけるように交渉しちゃくれねぇか? もしくはアンタが1杯2杯奢ってくれたって良い」

 こちらからすれば別にこの街を歩く時に女一人の護衛なんてタダでも良い程度の軽い仕事。
 そのついでで安く酒が飲めるなら交渉としては上々だ。

「アンタ、フリーの踊り子って事は無いだろ? どう見てもひとり用の買い物って量じゃねぇしさ……さて、どうするよ乗るか? 乗らないか?」

シュミー > 「ん。…ふぅん…。珍しい…」

嘘は言っていない
先ほどから、男の視線には虚言…悪意が感じられないから
こんなところで会う相手としては珍しいな、と思って呟く

そうして、足を止めたまま金の瞳で見つめたまま話を聞く
微かにまた顎が揺れて…ぼーっとしているわけではないことを伝えていって
頭の中で、もし自分が襲われたらというのをシミュレートして…別に自分の体が無理やり開かれること自体に今更忌避感は無いが
その結果、この薬が届かなかったら踊り子仲間が困ったことになったりお誘いできなくなる

それらを考える沈黙の後

「…うん。合ってる
……いいよ。私、シュミー。踊る酒亭の踊り子。
…銀鷲は…私は知らないけど、マスターは知ってるかも」

開いた口からは、短い肯定の言葉
それから小首を傾げて、自己紹介をした後…短い握手を交わそう
傭兵は…踊り子にとっては酒場で関わる以外にあまり関わりが無いため直接は知らない様子で

「…。…酒場で寝られてもクレイを放り出すマスターの仕事が増えるだけだし
踊り子に誘われたら部屋に泊ればいい」

そういうお店だから、と簡単に…自分が所属する酒場のことを紹介する
客からのオイタは厳しく目を付けられるが、踊り子自身が認めたのなら彼女らの部屋で一晩過ごすことができる…というものだ

「交渉成立なら、こっち」

特に質問が無ければそのまま、ほんのわずか口角を上げてから前を向いて歩きだそうとするだろう

クレイ > 「あん? 珍しい? もっと強情に請求してもよかったのか?」

 悪意の事を言われているとは思わず、もっと高値で請求するのが基本なのか? なんて考えていた。
 まぁ自分はあまり相場とかは気にしたことは無かったが。少しは気にするようにした方が良いのだろうかなんて考えていた。
 しかし相手が同意し軽く握手を交わせば隣につく。

「了解、シュミーな。踊る酒亭って……なんか前行った事ある気がするな。たしかにあそこで踊り子が躍ってた」

 あそこのメンバーだったかと。その時には彼女を見かけなかったが、おそらく休みの時だったのだろう。
 彼女が歩きだせばその歩幅に合わせる。護衛の仕事は貴族を相手にする位だ。手慣れている。

「てか、踊り子に誘われたらって。そんなシステムだったのかあの酒場。惜しい事したな、前普通に飲んで宿に行っちまった」

 それならナンパのひとつでもすれば良かったかなんて悔しそうに声を漏らす。
 チラとそちらに目線を投げかける。

「じゃあシュミーはどうよ。腕利きで優しい傭兵さんはお眼鏡にはかなわねぇか?」

 なんて聞いてみる。こちらだって男だ。悪意はなくとも興味や欲情の視線も混ざるだろう。
 

シュミー > 「なんでもない…
…そうなんだ。多分、私がお休みの時、かな
綺麗だったでしょ」

少し誇らしげに、踊り子は言う
自分がその酒場のトップ、などと言われてはいるものの正直なところ僅差だと思っていて
それもこれも、マスターが踊り子大好きな影響なのだけれど
仲間のことは少し自慢したい

「そう。…娼館じゃないから、そこを勘違いされないように、そうなってる
…聞かれたら答えたりするけど、大々的には言ってないのはそういう理由…」

あくまで酒場がメインであり、女を抱きに来る場所ではない、ということ
中には踊り子側からのお気に入りが居る場合もあるが…その一泊に対して対価は貰っていない
踊り子側からの善意であるし、貢ぐのは客の自由でもあるが。

「…。私、今日休み…なんだけど…
…いいよ、別に。他の子に誘われなかったら、ね」

くす、と蠱惑的に笑って少しだけ先導する
他の子の誘いを非番の自分が邪魔をしてはいけない
だから、条件を付けつつも…部屋に誘うこと自体は了承して
しばらく歩けば、酒の周りに♪がついた看板が下がった酒場へ着く
どうぞ、なんて言ってから中へと案内し

中は既に熱気に溢れており、今も踊り子たちステージ中だ
酒場部分と、少し高くなったステージ部分がありステージで踊り子が躍る形式
客の中に容姿などで気に入った相手がいれば踊り子からマスター、そして客へと伝わり、そのままお部屋へ…といったところ

しばらくシュミーが酒場に戻ってきていたマスターと話をすれば…
おかわりもありで、ほとんどタダ同然の値段で、麦酒が小さな樽杯に入ってふるまわれる

『いや、助かった。俺も離れるわけにはいかなくてよぉ
これはサービスだ。ありがとうな』

更には筋骨隆々の手からおつまみ…塩が程よく効いたナッツが入った皿も渡される
あちこちに傷がついた大男。かつスキンヘッドのマスターは威圧感たっぷりだが
余程踊り子を大事に思っていることが伝わるだろう

シュミーはと言えば、非番だからあまり長居するわけにもいかず。
一度居住階である2階へ。
男が酔いつぶれず、誘われず、歓談を楽しんでいれば…マスターから、シュミーの部屋を案内されるだろう
店の裏手から2階へ上がれば、ずら、と部屋が並んでおり…それぞれ、扉に名札が付いているため迷うことはないか。

クレイ >  
「ああ、良い踊り子だった。結局あんまり顔出す事はなかったけどよ」

 ハハハと笑う。あまり踊りという物に興味があるわけではないのでどうしても安かったりする宿に落ち着いてしまっていた。
 宿の事を聞けばうなずく。

「良い判断だと思う。そうじゃねぇと無理やり事に及ぼうとするやつもいるし……お、マジか。じゃあ誘われなかったらな」

 実際そういう所をいくつも見てきた。だから秘密にして踊り子からというのはシステムとしてはとてもいいと褒める。
 その上で誘われなければと言われればその条件で了承してうなずく。
 自分からグイグイと押しかけるタイプではないので他の客に持っていかれる事が多いのだが。

「偶然だから気にしないでくれよマスター。俺こそ酒ありがとうよ」

 それよりもマスターと傭兵談義で色々と盛り上がるかもしれない。
 そうして酒を飲めば約束部屋に向かう事だろう。

「よう、誘われなかった。もう皆相手いるんだとさ」

 なんて少し笑いながら。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシュミーさんが去りました。