2022/12/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクレイさんが現れました。
クレイ > 「……」

 仕事が終わる。今日の仕事は貧民地区にしてはかなり割のいい仕事。それもそうだ、簡単に言えば貧民地区のとある店の給料を持った人物を護衛する。そんな仕事だったから。
 無事に終えた今。懐にはそれなりの金額がある。それは別にいい。別に慌てる事じゃない。

 周囲に誰かがいる。

 金を受け取った所を見られたのか、服装や武器からこの辺りの人物じゃないと悟られたからか、それ以外の理由か。相手の目的はわからないが、こちらに向かってくる人物がいる。
 慌てるというより警戒にはいる。無駄に争いをしたくない。面倒だ。
 望むなら全くの第三者。例えば偶然同じ方向に向かってただけの人だったり、金や身なりを見て自分に売り込みに来た娼婦だったり。
 第三者でないのならたまにこちらを見つけて屋根から飛び降りてくる自分の部下だったり、自分を見かけた知り合いだったり。
 それらの所謂自分に被害が及ばない相手であれば楽でいいのだが。
 地区が地区だ。そうもいかない可能性も高いわけで。

「はぁ、厄介事じゃないと良いんだがなぁ」

 そう言いながら開けた場所へ歩き出す。狭い場所も戦えなくはないが、二刀流という都合上広い方がやりやすい。
 

クレイ >  
「……んだよ小物かよ」

 と、一応警戒しては見た物の、出てきたのはナイフを持ったチンピラ5人。
 実力差もわからず手当たり次第に見つけた相手に絡みに来たといった所か。
 はぁと溜息。

「兄ちゃんら、怪我したくねぇなら止めとけ」

 言うが通じるわけもなく。ニタニタと笑って近寄ってくる。向こうからすれば良いカモだ。
 同じ鳥は鳥でも。こちらは鷲だ。

「しょうがねぇ。遊んでやる。こい」

 脱力したまま手を出してこいこいと手招き。
 数分後。開けたこの場所にはボコボコに伸ばされたチンピラが転がっていただろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクレイさんが去りました。