2022/08/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にマルゴットさんが現れました。
マルゴット > 貧民窟の通りの一角。
お世辞にも治安が良いとは言い難いその場所を、臆した様子は微塵も見せずに悠然と歩く黒いドレスの女が一人。
しかしながらその表情は憂鬱げに翳り、其れを裏付けるかの如くはぁ――と大きな溜息が零れ出て。

「――……全く。あの殿方にも困ったものですわ……。」

事の発端はほんの少し前。
今よりも上機嫌で夜の散策を楽しんでいたところ、声を掛けて来たのは見るからに荒くれといった風体の男。
初めは興味が無いと軽く断りを入れてあしらおうとしたのだけれども、
余りにしつこく食い下がる上に"おいた"が過ぎたものだから、少しばかり痛い目を見てもらう事となったのがつい先程の出来事。

「わたくしとて、どうせ一夜を過ごすのならばあのような粗野な殿方よりも、
 もっと可愛らしく愛で甲斐のある子の方が良いですもの……。」

はぁ――と再び零れ出た溜息ひとつ。
いけませんわ、と呟きながら黒紫の髪をふわりと揺らし、先の男の顔を記憶から振り払うと。
女の興味を惹く物を、或いは相手を探し求める様に紅玉の双眸を彷徨わせながら、夜の散策を再開してゆく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリネアさんが現れました。
リネア > 部屋でくつろいでいる所突然転移して地面にぽとんと落ちる。
また精霊の悪戯だろう。

「もう……精霊さんったら」

尻もちをついた尻の埃を払って立ち上がると貧民地区には不釣り合いなほどきれいな格好をした女性が視界に入る。
これがいわゆる精霊の導きってことだろう。

「あの……お姉さん、ここ、危ないよ」

ドレスの裾を掴んで声を掛ける。
その時見上げて顔を見て。

「……奇麗な人」

マルゴット > 「――……あら?」

暫くそうして歩いていると、視界の隅で唐突にぽとりと落ちた何か――
自然と視線を其方へと遣れば視界に映ったのは白いワンピースを纏った少女の姿。
相手もまた此方の存在を認めてか、黒いドレスの裾を掴んで見上げる様に、憂鬱げに翳っていた表情は柔らかな笑顔へとその色を変え。

「――こんばんは、愛らしいお嬢さん。
 そうですわね、でもわたくしは平気……そういう貴女こそ、こんな場所に独りでは危ないのではなくって?」

次いで漏れ出た少女の言葉には、くすりと笑みを深めながら、ありがとう――と御礼を述べて。

リネア > 「危ないけど……精霊さんがここに行けって」

突然転移したということはとりついている精霊が今日はここに行くといいことがあるというとこだろう。
父は仕事で家を空けている、ちょうど暇を持て余していたし綺麗な人は大好き。

「今日はね、多分、精霊さんがお姉さんに会えってことだと思うの……お姉さん、リネアと……セックスする?リネアとセックスするといいことあるよ」

無表情のまま見つめて言う。
ワンピースおスカートをたくし上げて下着をつけていない秘所を見せて。

「どんなことしても大丈夫だから……いやかな?」

マルゴット > 「まぁ……詳しい事情は存じませんが、困った精霊さんですのね。」

少女の言葉の端々から状況を断片的ながらも拾い集め、思案する様な素振りを暫し。
そうしていると、徐にワンピースの裾を捲り上げながら放たれた少女の一言に、流石の女も少々面食らった様子で――

「――……なかなか、面白いお誘いですわね。先程の粗野な殿方よりもずっと魅力的。
 でも、淑女ならばもう少し恥じらいを見せた方が良くってよ……?」

少なくともわたくしは、其方の方が好みですわ――と。
そんな他愛の無い言葉を投げ掛けながら黒いドレスの女は目の前の少女の肩に手を添え、
其の侭連れ添うように、人気の無い路地裏の方へと進んで行って――

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からマルゴットさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリネアさんが去りました。