2021/10/31 のログ
■アーク > そんなこんなで歩いていると、ようやく自分の家の近くにたどり着いたことに気づいてほっと一息。
なんておもっていたら、なんだかめんどくさそうなおじさんたちが少年の周囲からぞろぞろとやってくるが...
なにやらやっぱり良くない気配のするおじさんたちである。
ホイホイついていくのはどう考えても面倒ごとである。
眉根を寄せ、眉尻は下がりへんにょり顔。
できればトラブルに巻き込まれたくはないが、力をこんなところで使ってしまえばいられなくなることは確実である。
んむむ…
■アーク > 少年は足元に陣を描いてからポケットから取り出した小さな球を自分から少し離れた所に魔力を通してから地面に放る。
小さな球は地面に着いた瞬間に割れ、中からは黒い煙が噴き出し周囲をさらに深い闇に染める。
そして最後に魔法陣に魔力を通せば現れる自分と同じ背丈のゴーレム。
それが煙から飛び出し路地へとかけ消えていけば囲んでいた男達はつられて全員そちらへと走り去っていく。
そして周囲に人の気配が無くなったのを確認してから帰路へと付いたのであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアークさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 王都マグメール、貧民地区。
その路地裏の一角に、音も無く下り立った人影。
それは、南瓜の被り物にマント姿の何者か。
…と、言いたいが、お尻から伸びる数本の尻尾が、知る者はその正体を知る事となるだろう。
まぁ、正体を知ろうが知るまいが、この地で生きる者達には、そうしている意味は分からないだろう。
なにせ、ここで行われるべき催し物、ではないのだから。
その仮装者は、本日、この地区周辺に現れては、相手選ばずに悪戯をしている。
本来行うべきものとは違い、悪戯一択なのは気にしない。
悪戯は悪戯、おもてなしも悪戯だ!と言うのが本人の言い分、困ったものである。
「………毎年毎年、分かってはおるが…
いや、分かっていようが、妾には関係ない!
無くともやる、それが妾じゃからな!」
等と、自慢気に胸を張りながらのたまう、その声でも少女であるものが分かる。
その後、ゆらりゆらりと音も無く、揺れ彷徨う人影は。
次なる獲物を求め、人気の疎らな通りを進む。
悪戯が、どんな悪戯かって?
そんな野暮な事、聞くまでもない。
■タマモ > ちなみに、本日の哀れな被害者は…
いつも通り、男女を問わず、悪戯をされているらしいものの。
しかし、その内容は、はっきりと口外されない。
その本人から、強く口外させぬよう口止めをされていたり、結果的にその悪戯を良しとしていたり。
ともあれ、被害者からの申し出がないのだ。
それでも、放置する訳にもいかないと。
一部の無駄に正義感を抱いた者達は、見回りをしている、らしい。
まぁ、その中の数人かさえ、被害者となってしまっているのだが。
それは、まだ現状では知られていない事である。
「ふむ…もうしばし経てば、日も変わるか…
………まぁ、後一人で、時間切れかのぅ」
時に、とん、と地を蹴り、身を舞い上がらせ。
あくまでも、余り人の通らなさそうな路地へと、移動をして行く。
そんな感じに、その人影は、時間ある限り、相手を求め彷徨い続けるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリコリスさんが現れました。
■リコリス > そんな貧民地区を、悪戯好きの南瓜がうろついているとも知らず、歩く女が一人。
彼女は悪戯などとは縁の無い賞金稼ぎ。南瓜の被り物よりはこの貧民地区に似つかわしい殺し屋。
そんな彼女は微かに頬を赤くし、鼻歌を歌いながら、酒の匂いをさせて歩いていた。
「♪♪~♪♪♪~」
最近、大きな依頼を成功させた彼女はその報酬金でしこたま酒を飲み、とても気分が良いのだ。
軽やかに歩きながら、まだ飲み足りないのか酒場に目線をやりつつ歩く女。
悪戯少女も、無警戒そうなその姿を見つけるだろう。
■タマモ > きゅぴーん!と感じ取る、何か。
南瓜の被り物、そのくり抜いた空洞の瞳が、ある一点へと向けられる。
その先に見えるのは、路地を歩く一人の女。
格好から見て冒険者…?みたいに見えるが、歩みと、その視線から、己を探している者達とは違う、と判断した。
「………とりっく、おあ、とりっくぅっ!」
それを知ってる者が聞けば、微妙に違う言葉を響かせ。
上空から、ふわり、と背後に降り立ち。
流れるような動きで、両手が背後から正面に。
正しくは、その乳房を揉んでやろうと、伸びる訳だが…
不必要に上げた声が、それを不意打ちとさせず、警戒か、回避手段を取らせる事だろう。
それを分かっているなら、やるな、と言われそうだが、拘りなのだから仕方無い。
■リコリス > 声を掛け背後に立った瞬間、その女は一瞬で振り返る。
そして目にも止まらぬ速さでタマモ目掛け何かを投げてくるだろう。
それは、特徴的な十字の形をした刃、手裏剣である。
避けられなければ、それは南瓜に深々と突き刺さり、タマモの額直前で止まるだろうか。
「…………」
振り向いた女の表情に既に酔いは無く、瞳にあるのは冷酷な殺意と警戒心。
しかし、背後の相手が幾分か異様な恰好をしているのを見れば、首を傾げるだろう。
「…何だお前?」
女は威圧感を漂わせながら質問する。
その手には、取り出した様子もないはずなのに、手裏剣がさらに握られていた。
■タマモ > まぁ、腕の立つ相手なら、そうなるだろう。
その不意打ちは、あっさりと見破られ、どころか、反撃で飛んでくる手裏剣。
こんな行為をした時点で、そもそも反撃は予想範囲内、とは言え…
「おおおぉっ!?」
無意識に、その背を僅かに背後に反らせ、刃が寸前でなく、少し余裕ある感じに、南瓜に刺さる。
上げる声は、わざとらしいもの、と取れるものだが。
それを、女がどう受け取るかは、相手次第だ。
「あ、あぶっ…まったく、おっかないのぅ。
悪戯か?それとも、悪戯か?と、問うたじゃろう?
いやいや待て待て、そこまでするものでもないとは思わんのか!?」
手裏剣が浅く刺さったまま、ゆらゆらと南瓜の頭を揺らし、軽い口調で言葉を返すも。
更に手にする手裏剣に、ぱたぱたと両手を振って、その先を静止させようと。
問いに答えろ?まずは、止めるべきである、多分。