2021/05/29 のログ
ティアフェル >  追手を撒くのに直線状に逃げる道理もないが、不規則に逃げているように思える少年を負いながら、途中違和感を覚える。
 距離が迫ると軽々と振り切り、見失いそうになると態と足を緩めているような掏摸にどこかへ誘導されている感覚。
 最初は追いすがる己を弄んでいるのかと思ったものの……人込みに紛れるのが定石だろうが、逆にどんどん人気のない方向へ、入り組んで地元の人間すら迷ってしまいそうな地域へいつしか誘い込まれていることに気づいた。

「………ッ、何よ……」

 やがて奇妙な違和感は現実となって目前に突きつけられることになる。
 唖然としたような顔で脚を止めた場所は。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からティアフェルさんが去りました。