2021/03/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアイリースさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にビョルンさんが現れました。
■アイリース > 「……ふぅ」
なんだか気温が安定しない最近。
一応お仕事がんばったりしていますけれども。
やっぱり夜、自室に戻ると寒さに負けそうになっちゃう。
なので。まだあったかいお茶を入れて、リラックスタイムに入ろうとするのだけれども。
「……」
ふ、と。思い立ち。
自分の分だけではなく、もう一人分、お茶を用意する。
そろそろ……あの人が来てもおかしくない時間だと思うし。
まぁ、今夜来なかったのなら、それはそれで。
自分で飲めばいいだけだし。
そう考えつつ、お茶を用意して、ちょっとゆったりしてみたり。
■ビョルン > 鈴を鳴らし、玄関の引き戸を開ける。
営業の終わった時間の娼館。
今帰ったと、大きな声で呼ぶのは好かない。
むしろ名のみの春の夜の空気に背中を押され、家庭じみた温もりを求めるように娼館の奥向きへと進む。
「ええと、腹はいっぱい」
相手の顔を見ればそれだけ告げてコートを脱ぎ落して剣帯を解く。
倒れ込み気味に、畳の上へと伸び。
■アイリース > 鈴の音が聞こえると、嬉しくなってしまうのは。
……なんだろうか。躾けられてるみたいで、複雑な心境だ。
廊下、近づいてくる気配。すれ違う店の子達の、かすかな挨拶の声。
そうして、相手が部屋に入ってくれば。
「家のほうでお食事でも出ましたか?」
相手の一言を聞き、コートを預かり、畳む。
そのまま、相手がだらしなく伸びるのを見つつ、お茶を差し出し。
「なんにせよ、本日もお疲れ様でした。
寒いですから、お茶で温まってください」
そう声をかけ、私もお茶を飲む。
……気に入って買ったものではあるが。そろそろ飽きてきた。
次は別のものにしようか、なんて考えつつ。ほぅ、と息を吐いてリラックスリラックス……。
■ビョルン > ここに居る者は己の財のような者たちだ。
奥座敷に座るものは少し違うのかもしれない。
帰宅により職務からの解放を味わうように畳床の上をころころとのたうつ。
そうして一度体をうーんと伸びさせれば上半身を起こして湯呑を受け取る。
「ああ、もう食えねえ。
気分でいっぱいいっぱいだ」
こう言うときは気詰まりな会食だった故、落ち着いてから再び食欲が湧くかもしれない傾向にあった。本人がそれに気づいているかは怪しい。
受け取った湯呑は念入りに、ふうふうと湯気吹いて慎重に口へと運ぶ。
東国の民がよくするように茶を啜り飲んでは細く長い息をつく。
「もう少しで、大きな仕事が片付くか」
借金を踏み倒しかけた商会への報復はほぼ完了しつつある。
王都から夜逃げさせるか、それとも自分より激しい者へと債権を譲渡するか──といった段階である。
■アイリース > このごろごろだらだらしている相手は。
状況によってまったく違う一面を見せてくる。
……まぁ、見ている分には、厳しい顔をしているときより。
こういう、だらけているのを見るほうが気分がいいが。
「それはそれは。毎回毎回、お疲れ様です。
……時には、顔を出さない、なんていうのも。
あまり頻繁で無ければ、アリだとも思いますが」
気分でいっぱい、だなんていい回しの時は。
その実あまりおなかが膨れていない、なんていうのは。
この相手との付き合いが長くなればわかることで。
何か小腹を満たせるものがあったかなぁ、と思い出そうとしてみる。
「といっても。すぐにまた次の仕事があるのでしょう?
たまには休まないと、体を壊しますよ」
と、毎回言っているのだけれども。
立場上、仕事を休めない人なんだろうなぁ、と思う。
思うからこそ、こうして私室に転がり込んでくるのを受け入れてもいるんだけれども。
……ここにいる間くらい。少しくらいは息抜きしてもらえればいいのだけれども。
■ビョルン > 「サボれるときは、サボってるさ」
代理を出していい日であれば。
ただ、親子ほども年の違う大幹部からの招集とあればなかなかそうもいかない。
しょうがないね、と首を振って言い添えた。
熱いお茶を飲み終えて卓袱台に湯呑を返せば、スーツのジャケットも脱いで再び畳の上へ転がる。
「一区切りして休もう、か。
季節の変わり目はどうにも──こうにも、──なんとも、かんとも」
心身ともにすっきりしないコンディションであるというように続けて、もだもだと畳の上を転がる。他の者には見せぬ、比較的珍しい仕草かもしれない。
■アイリース > 「だったらいいですけど」
一応、相手の発言に関しては信じておく。
まぁ、元々はしっかりしている人だ。
体を壊すようなことはなかなかあるまい……と思うけど。
「そうですね。
って、もう。脱ぎ散らかして……」
相手の言葉に返答するものの、相手が服を脱ぐので、それを畳むために立ち上がる。
そこで、相手の近くに来たので、ちょっと思うところあり。
「……疲れているのなら、どうぞ」
そういって、相手の傍で正座し。
ひざをぽんぽんと叩く。
……これで意図が通じてくれればいいが。
■ビョルン > なんだかんだで世話を焼いてくれる女の仕草には目じりが下がる。
それでも身に持て余すような疲労には、まるで子供がむずがるような仕草を続ける。
己に仇成した商会が流通させるはずだった荷を当の商会の前で叩き売った、昼間の顔との落差は誰も知らぬだろう。
「──ん…?」
己の傍で座る女。
とりあえず何も思いつかず、ぽかんとした顔でその尻を撫でた。
■アイリース > なんというか、こうして尽くしたくなってしまっている時点で。
本当に、惚れているとか絆されているとかそういうことな訳だが。
相手が、自分の尻を撫でるのであれば、その手をぺち、と叩き。
「なかなか素直に伽をさせてくれないくせに、そういうことをするんじゃありません。
膝枕ですよ。膝枕。さぁ、ここに頭を乗せてくださいな」
まったく、と。思わず不満が出てしまうが。
こういうことをしてくるのも、信頼してくれているから、と考えれば。
また、ちょっと嬉しさがこみ上げてしまう。
我ながら、ちょっと簡単すぎる気がする。
■ビョルン > 届く尻は撫でる。そりゃ撫でるでしょう。
その手にお叱りが入ればむーっ、と息をついて。
「伽だなんて、
──膝枕?」
不満そうな相手の言うやに言葉を返そうとして、続いた言葉に首を傾げる。
言葉すらピンと来ぬ。
「んー……」
言われるままに相手の膝へ頭を乗せてみる。
今まで、こうした形で己を甘やかした女はいない。
■アイリース > 「まったく。変なところ子供なんですから。
そう、膝枕ですよ」
ほらほら、と自分の膝を叩く。
なんというか、このまま焦らされると。
私自身が恥ずかしいので、早くして欲しい。
「んっ……」
相手が頭を乗せてくるので、その頭を撫でてみる。
……実際、こうしてやってみると。
やるほうも、かなり気恥ずかしい……が……。
ここは、年上としての余裕を見せていきたい。
■ビョルン > 「さあ、全部子供かもな」
ぽむぽむ、と誘われる膝に頭を乗せれば頭部へ女の肉<しし>の柔らかさと体温が仄かに伝わる。
金糸のような髪は相手の指へ柔らかさと張りを伝えるだろう。
とろり、といつしか瞼が落ち上下の睫毛が重なり合った。
■アイリース > 「自覚しているのなら、少し直していただきたいですね」
と、言いつつも。そういう所に惹かれている部分もあるので。
このまま、ちょっと子供っぽいまま育って欲しいとも思ってしまう。
なかなか我侭な願いというやつだ。
「……む」
そうして、相手の頭を撫でていれば。
相手がどうやら眠りに落ちていくようで。
これはまずい。起こすわけにもいかないので、しばらくはこのままだ。
「……まぁ、いいですか」
私も、何か用事があるでもない。
このまま、静かに二人でのんびりするのも悪くは無い。
■ビョルン > 「うーん」
自覚して大人になれるならとうに叶っているだろうか。
理不尽も苦難も満ちた大人への道は続いているようだ。
けれど今は子供の仕草で甘えている。
捕食中の蠅獲草のように閉じた瞼はなかなか開かず。
次第にスゥ、と小さな寝息が立つ。
その案外と行儀のよい寝方は、この男の常の睡眠と変わらぬようであり。
■アイリース > 「……」
唸る相手のことを見ながら、つい笑みを零してしまう。
が、そのまま頭を撫で続ければ。
いよいよ、相手が眠りに落ちれば。
「……あぁ、そうだ。
たしか、菓子がタンスの中に……」
相手が起きた後、甘いものでも食べさせようかと。
そう思いつつ、相手の顔を覗き込む。
……うむ。寝ている。ためしに、ほっぺたに触ってみた。
……予想以上にやわらかい。
■ビョルン > 眠りに入る速度は子供と遜色なかったかもしれない。
相手の呟きは耳に入ったやら入らなかったやら。
そうして頬に触れられれば、反射的に表情筋が動く。
笑っているような口元は幸せな赤子めいている。
■アイリース > 「……」
ほっぺたに触れても、相手は起きない。
なるほど、もう完全に眠ったようだ。
とはいえ、あまりイタズラして、起こしても良くないが……。
「……ん」
そのまま、相手の顔を覗き込み。顔を近づける。
……相手が起きそうにないのを確認し。
私は、相手の唇に、自分の唇を重ねる。
……ちょっとだけキスした後、顔を離せば。
自分の顔が熱いのが自覚できた。
■ビョルン > 「ん……ぅ」
とっぷりと眠ってしまった様子で、唇に触れられればただ顔に触れる障害物から逃げようとするように首に角度が付く。
奇しくも照れる相手の顔色に気を利かせて視線を逸らしたようなタイミングだが、目はしっかりと閉じたままであり。
■アイリース > 「おぉぅっ……!?」
相手が呻き、顔をずらしたので、思わず驚いてしまうが。
どうやら、まだ寝ているようで。
とりあえずは、安堵のため息を吐くが。
「……ふ、っ」
安心すれば、気が大きくなり。
もう一度、今度はほっぺたにキスをする。
……なんというか。寝ている姿は本当に可愛らしいものだ。
■ビョルン > スヤスヤと、細やかな寝息を立ててけれどぐっすりと寝入っている。
余程のことがなければ起きないような眠り方であった。
頬へも唇が触れると、手がもぞもぞと頬を擦る。
そうして定位置に戻りかけて触れたのはネクタイの結び目。
刺激で浅くなった眠りの中、窮屈な装身具を外そうとして力尽きるように手から力が抜けて再び眠りの中へ。
■アイリース > 「……」
なんというか、寝ている相手をみる内に。
今までに無い感情が芽生えてきた。
このまま、この相手を甘やかしていたいような……。
「って、あらら」
相手が、寝ぼけながらネクタイを外そうとして。
そのまま、諦めて眠りに落ちる。
……苦しいのだろうか、と判断し。
相手を起こさないように留意しつつ。少しだけ、ネクタイを緩め。
……そこで見える、相手の首元にキスを……。
しようとするのだが、明らかに姿勢がムリがあるので。
額にキスすることにしておく。
「……ま、これで少しは疲れが取れればいいんだけど」
相手が聞いていないとはわかるが。
思わずそんな言葉が漏れてしまった。
■ビョルン > 寝入りばなの短い夢など見て、ふつと目が覚めるのは暫くしてからのことだった。
記憶を巻き戻して女の膝で眠るに至った経緯を頭の中で掴みながら、涎など零していないか口元を押さえる。
そうして状況が己の推測と合致すれば。
「───…、」
ニヤ、と笑いながら片腕回して相手の尻を撫でてから畳に手をついて体を起こす。
「本格的に、寝るか……ぁ」
触れた襟元、緩まられていればふむ、とポーカーフェイスで頷いた。
■アイリース > 「……」
そうしている内に、相手が目を覚まし。
静かに見詰め合う形になるのだが……。
「にゃあっ!?」
いきなり尻を撫でられ、しかも笑われた。
二重に驚き、思わず変な声を上げてしまうが。
相手は気にせず、寝るか、とか言って。
「い、言っておきますけど。
ネクタイに関しては、貴方が解こうとしてたんですからね!?」
一応、ウソではない説明をしておく。
なんだか、変な勘違いをされているような気がする。
■ビョルン > 奇声が上がる、が、割とこの女は済ましている以外の動作音が奇声のようなものだという理解であるから気にした様子はない。
「──? ありがと」
何かツンツンし始めたのは妙である。
ぐりっと首が傾いで戻り、相手の前で腕を少し開いた棒立ちに。
「召し替えも頼む。今日俺は寝るまでもう一切動かない」
着替えだけではない。
食べさせたいものがあるなら口まで運んでもらうしその後に何なら口まで拭いて貰おう。
「それいい、名案」
珍しく独りごちた。
■アイリース > 「……い、いえいえ?」
相手の言葉に、なんとかそう返事をするのが精一杯。
自分の顔、ほっぺたをむにむにと弄って。
なんとか普通の表情に戻そうとするが。
どうにも赤面が治らない。
「……どれだけグータラですか。
まぁ、いいですけど」
命じられれば、私は立ち上がり。
食事の準備をどうするか、と考えつつ。
相手の服を着替えさせていく。
「? なにか言いました?」
部屋を後にし、店の子に食事を用意させようとしたところで。
相手が何かを呟いたような気がしたので、確認する。
■ビョルン > 察しが悪い方ではないが、寝ている間に何があり相手の挙動が若干不審に色づいているのかは推論を差し挟めずにいる。
そして、されるまま寝間着に着替える。
厨房に向かって出た相手が戻ってくれば卓袱台の前に胡坐をかき。
「うん、言った。
飯も軽く食べたいけど俺は口開けて食べるだけなので宜しく」
ふにゃりと口元が笑いに歪む。
有言実行、でこの後は雛鳥のように食事を食べさせてもらったが。
それはそれでまた、気恥ずかしい体験となったかもしれない。
■アイリース > どうにも、相手も色々と感づいているのだろうが。
気を使っているのか、意地が悪いのか。
なんにせよ、突っ込まれずにいる。
「……はっきり言いますねぇ……。
まぁ、いいですよ」
とんでもないことを相手が言っている気もするが。
それも、まぁ。命令なら仕方ない。
……実際、私としても。相手の世話を焼くのはキライでもないので。
届けられた料理を並べれば。指示通り。
相手に、それをしっかりと食べさせてあげるのであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からビョルンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアイリースさんが去りました。