2021/01/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアイリースさんが現れました。
アイリース > 貧民地区の中にある娼館の並ぶ通り。
そこで、私はやる気なさそうに客引きをしていた。

「……そこの旦那。少うし寄っていきんせんかぇ?」

王都の人間が聞きなれないであろう言葉を使い、通りがかる男性にそう声をかけるものの。
やはり、ここ最近の寒さのせいか。あまり客足は伸びない。

(……まぁ、それも仕方ないことではありますが)

まず寒い日に外出するのは億劫であるということ。
そして、人間誰しも、寒いときは家でごろごろとしていたくなるということ。
更に言うなら、娼館でひと時の夢を見た後……。
店を出ると、割と寒さが倍増するということ。
それらがかみ合って、客足は伸びていない。

(……このままじゃあ、女の子たちへの給料の払いもきつくなってくるなぁ……。
 いや、それは最悪、私が身銭を切ればいいんだけれども)

娼館通りの用心棒、兼とある店の店長を務める立場としては。
なんとか客を確保したい、という思いはあるのだが。
こればかりは、運も絡む部分である。
私はやれやれ、とため息を吐きながら頭を振るが。
すぐに気を取り直し、煙管を咥えながら、次の通行人を待つ。

「……旦那旦那。遊んでいきんせんかぇ?」

あまりがっついた客引きをしないのは。
私自身の、「客引きの圧が強いと、客は逆に逃げる」という経験からである。

アイリース > 「あぁ、そこ行く旦那」

そうして、私は道行く男性に声をかけ続ける。
なんとか、数人は店に寄ってくれたので。
本日の営業としては、まぁまぁ、というところであろうか……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアイリースさんが去りました。