2020/07/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にライゴウさんが現れました。
■ライゴウ > 「――さてな、参ったぞ」
到着して日の浅い街の散策のつもりであった。
方向音痴の気は全くないが、しかしこの町は想像以上に入り組んでいた。
気の向くままに細い路地を通って歩き回っていれば、宿への帰り道を見失ってしまったという体たらくだ。
こういうときは人に道を尋ねるのが最良と分かっているが、図体の大きさが災いしてか、近づこうとすると大抵の者は屋内に引っ込んだり、そそくさとその場を離れてしまう。
怯えた顔の者を追いかけてまで尋ねることではない…
そうしているうち、だいぶ日も傾いてしまった。
「東から来たことに間違いはない。そちらに歩いて行けば、いずれ見慣れた場所にも出ようはずだが…」
再び、路地の交差路で立ち止まる。
丸太のように太い腕を組み、むう、と東のほうを見据えて難しい声を漏らした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からライゴウさんが去りました。