2020/07/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にグラスシエルさんが現れました。
■グラスシエル > 貧民地区の小さなスラム
崩れそうな石畳を、まっすぐ、カツカツカツと歩く小さな少年。バサバサの髪に非常に悪い目つき、直ぐに噛み付いて、いや、牙を喉元に突き立てそうな非常に鋭い雰囲気の少年である。
スラムの住民は、顔を上げ――すぐに何事もなかったかのように視線を降ろす。相も変わらず、活気、いや生気のない空気である。
そんなスラムの突き当りに老人が地べたに座ってる。杖を右手に持った男の老人は、少年の軍靴の音に顔を上げ、小さく笑う
――また、来てくださったんか
「爺さん、まだくたばりはしないようだな」
少年は、ニカ、っと笑う。邪気のない乾いた笑顔。老人に高さを合わせるように懐から取り出すのは、小さな革袋。中には、銀貨がそれなりの数
「いつもどおり、適当な福祉事業者あたりから、ってことで宜しく。で、変わらずかい?」
ありがたそうに老人は皆に見えぬように革袋をしまう。
こくこくと、老人は頷きつつ「なにもないよ、いつもどおりさ」と答えると、少年はそっか、と頷いて
「なにもないのは良いことさ。じゃあな爺さん」
と、スラム街を去る。
スラムを去り貧民地区の路地を歩く
まあ、簡単に言えば情報収集だ。魔族の動きや、ちょっとした人探し、貧民地区は裏情報で溢れてる
だから、ちょっとの銀貨と交換に、変化を教えてもらう。
まあ、平和なのは良いことだな
とか思いながら、少年は路地をカツカツと歩く
■グラスシエル > 「しかし、まぁ」
平和すぎるのもつまらん、と思ってしまってるのはやはり戦天使として造られたせいなのか、それとも自分の悪いクセなのか
殺し合い、命の取り合いなんて下らない事だし、勝てる相手でも、ワンミス、ワンチャンで自分が死ねば、二度目はないのだ。だから、そんな事ではなく、喧嘩をふっかける相手とか欲しい程度の闘争本能である、というかそうでありたい
カツカツカツカツ、足早に、石畳をけるように歩く。
急ぐわけではないが元々こういう歩調なのだ
のんびり散歩、という趣味があるわけでもなし