2020/03/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリュシーさんが現れました。
リュシー > ――――――― あ。

(かつん、かつん、己一人の分しかないと思っていた靴音が、もうひとつ、ふたつ、
背後から一定の速度を保ってついてきていることに気づいた。
足を止めはしなかったが、ほんの少しスピードを緩めて―――
背後の靴音もまた、スピードを落としたことを確認する。
目深に被ったフードの端を喉許近くで握り締め、ひっそりと眉根を寄せた。)

……やっばい、なぁ……。
ちょっと、調子に乗り過ぎちゃったか……。

(ちょっとした気まぐれで、以前、男であった頃に訪れたことのある賭場へ立ち寄り、
久しぶりに稼がせてもらったのだが―――
引き際を誤ったか、それともやはり、女であることが一番の原因か。

後をつけてくるのは金を巻きあげた勝負の相手か、それとも賭場の人間か。
―――いずれにせよ、トラブルの予感がした。)

んー……どうしよっ、かなぁ。

(迷路のように入り組んだ裏通りを辿りながら、しばし思案顔で。
徒歩ではない方の移動手段をとれば、追い駆けてはこないだろうが、
それはそれで、後日、別のトラブルを呼ぶような気がして。)

リュシー > (ほんの、一瞬―――いっそご飯になってもらおうか、と思ったけれど。
空を仰いでため息をひとつ、ずり落ちかけたフードを被り直して)

……それも、めんどくさいか。
いちお、好みってもんもあるもんねぇ。

(乾いた笑いを洩らし、きゅっとブーツの踵を鳴らす。
不意打ちで進路変更、目についた物陰に飛びこんで―――――

直後、影に溶けこむようにして姿を消した。
しばらく、あの賭場に顔を出さなければいいだけのこと、と―――。)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリュシーさんが去りました。