2020/03/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/裏路地」にヴェルソートさんが現れました。
ヴェルソート > 「ふぁ…あ、あ~…どうにもねみぃなぁ。」
くぁ、と欠伸を零しながら…薄暗い路地を歩く中年風貌。
無精髭を薄く生やした愛嬌のある顔立ちが眠たげに細められた目を指でこすり…もう一度大口を開けて欠伸を零し。
薄暗く、いつからあるかも定かでない、放り捨てられた小さい子ども用の靴や、女性の衣服の切れ端を視界の端に捉えれば…ほんと、腐った国だよなぁ、と内心ぼそり。
まあ、自分が変えてやろう、なんて気概はないのだが、不満を持つだけなら誰にでもできる。

「…まあ、おかげで男娼だろうが冒険者だろうが、歌唄いだろうが食いっぱぐれずに済むんだが…。」
世知辛いものである。まあ、片腕をなくしている自分が受けれてる仕事というのは、限度があるのだが。
五体満足でない、というのは…やはり痛手だ。冒険者としても、男娼としても…歌唄いならまあ、喉と舌さえ無事なら、どうとでもなるのだけど……いや駄目だ。楽器が弾けない。
今でこそ、音を奏でるマジックアイテムが手元にあるから良いが、相棒のハープが弾けなくなった時は、随分と落ち込んだなぁ…なぞと昔を思い返し。

ヴェルソート > 「……ん~、今日はこう…唄いたいって気分でもねぇんだよなぁ。」
すたすたと、薄暗い路地を進みながら…どこか落ち着かない気分にそわりと肩を震わせて。
しかし、稼ぐために精一杯歌うようなのではなく、鼻歌程度なら…?
まあ、とりあえずは…歩くのに少し疲れたので、そのへんの木箱に腰掛けよう。くぁ…と欠伸をまた一度零しながら。

「……~♪」
ゆるりと、周囲を見回してから…静かに、ハミングだけのメロディを口から紡ぎ出して。