2019/11/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシェラさんが現れました。
シェラ > 「っつ………」

頬を押さえながら路地を歩く旅装束風の女が一人。
噂を確かめ、依頼を受けて。確かに腕は足りなかったのだろうが、強引に依頼を奪われればいい気はしない。
自分の力不足と共に、世の中の理不尽を嘆くしかないのだ。

とはいえ、酒を飲むほどの余裕も無く、はー、っと小さな溜息をつく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にボブさんが現れました。
ボブ > (裏社会の顔役からの依頼をこなし、些少ながらお礼金を受け取った褐色肌の男は
平民地区に取っていた宿へと向かい、路地を歩いていて)

「旦那もいちいち報酬を出さなくてもいいって言ってるのに律儀だよなぁ~。
旦那と俺との付き合いなんだから「頼む」「おうっ」だけで済ませてもいいものを」

(ジャラッという結構重そうな音を立てる皮袋を軽く上に放ってはキャッチする手遊びをしながら歩いていれば
前の方からガックリ…といった空気感を醸し出している女が歩いてきているのに気付いて)

「ん?……景気悪そうだな。
ここは景気がいい人間が景気をおすそ分けして、向こうも景気が良くなれるようにした方がいいかな」

(そう独り言を漏らしていけば、女の方へと歩みを進め)

「よぉっ! ずいぶん景気悪そうな顔してんじゃんか? そんなんじゃ運が逃げちまうぜ。
どうだい? 少し景気のいい俺の金でいっちょ飲んで騒がねぇか?」

(すっと右手を掲げるように上げながら女に話し掛け、二人飲みのお誘いをしていく男)

シェラ > 「ふー……………でもまあ、あのくらいの拳を避けられない私が悪いんだよな。」

ため息交じりに、ぼそりと漏らす。
そう簡単に割り切れるものじゃないが、それでも背後から声を掛けられ、ざざり、っと地面を削るように振り向いて警戒を。
それはおそらく野良猫のそれに近いかもしれず。

「………別に?
 なぁに、ちょっと今ついそこで騙されただけよ、上手い話にゃ裏がある、ってね?」

なんて、ふふん、と笑いながらウィンク一つ。
遠回しの相手への言葉。

ボブ > (軽く手を掲げ、挨拶をしてみれば、敏感に振り向き、警戒心満載でこちらを見てきている女を見返し)

「ああ……騙されたか……この王都では良くある事だ。 気にしていると余計にドツボに嵌まるってもんだぜ。 
そういった時は飲んで忘れるに限るってもんだが……まさか下戸って事か? だったら飲みに誘ったのは俺のミスだな」

(騙されただけだと告げる女に対して、良くある話と分かったような言葉を吐き、
そのままもう一度飲みに誘う言葉を発しつつも、お酒がダメなのかぁ~とも思い、少し考えるような仕種を見せて)

シェラ > 「まあ、だまされたって言っても、仲間内の話よ。
 それに、思い切り殴られただけだからなんてことない、ただ単に私が油断してたのと腕が無かったって話。

 飲んで忘れる、ねぇ。
 別に飲めないってわけじゃないわ?
 そんな上手い話に引っかかって痛い目を見たんだから、そうそう上手い話にカンタンに乗ると思う? ってことよ。」

相手にわかるように伝えながら、別に疑ってるわけじゃないけどね、とフォローは一つ。

ボブ > (女の言い分を聞いて、なるほどと思う男。
痛い目を見たばっかりの人間がタダで飲みに誘う男を信用する訳がないと理解して)

「よしっ! そんじゃ、アンタが出来る事を教えてくれ?
俺が紹介できる仕事の範疇にアンタが出来る事があったならその仕事の前払い金として
騙されたウサ晴らしの酒代を支払うって事でどうだい?」

(表の社会にも裏の社会にも知人が多いこの男。
女が出来る事を聞いて、その相手との口利きくらいは簡単に出来る。
それをネタにしてつまらなそうな表情をしている女の気晴らしを提案していくか)

シェラ > 「………悪くはない話ね。 いわゆる私は盗賊ギルド所属よ。人の家からっていうより、迷宮やら塔やらを専門にしたいと思っているわ。 ………現場を踏む経験が少ないから大きな仕事が回ってこないのよ。 腕はまあ、悪くはないと思う。 そこらの遺跡にある罠や鍵なら問題ないはずよ。」

相手に説明してから、少しだけ顔をしかめて。

「……シェラよ。 ただ、………駆け出しのころに失敗してるから、盗賊ギルドのことを良く知っている人なら、多分私には頼まないと思うわ。」

ボブ > (盗賊ギルド所属であると聞き、その時点で表社会との話は頭から消去して、女が出来る事をしっかりと聞く男)

「ふぅ~~ん? なるほどね。 
おっとそう言えば俺の方こそ名乗ってなかったな、俺はボブだ。
それじゃあ簡単な偵察とか見張りとかから始めて信用を勝ち取った方がいいな。
そんな簡単な事をするのがプライドに係わるっていうんだったら断っても構わないが……」

(男のツテにはつい先ほどまで顔を合わせていた裏社会の顔役がいる。
顔役のコネを使えばしっかりと仕事のステップを踏め、着実に腕前と同じくらいに信用を築けると思っての提案。
しかし腕は悪くないと自負している女が甘く見られていると思って断られても仕方のない提案だとは男も思っていて)

シェラ > 「………偵察とか見張りなら、それこそ結構やってるのよ。
 こう見えて勤勉なんだから。

 それに、盗賊ギルドって言っても盗みを働いたりするそれじゃないのよ?
 正式に認められている……冒険者ギルドの方のそれね。

 どっちかっていうと私が探しているのは、迷宮やら遺跡やら。」

腕を組んで、相手の言葉にキツくない程度に言葉を返す。
裏社会に繋がるつもりなんてこれっぽっちもないのだ。

ボブ > (男は顔役が率先して行なっている真っ黒な闇社会の人間討伐の援助役として彼女を紹介しようと思っていたが、
彼女が欲しているのはダンジョン探索のお仕事である事を明確に伝えられて、男は軽く中空を見上げるように視線を上げていき)

「そうか、そっち方面だと紹介できる筋が幾つかはあるが、
向こうのメンバーとの腕前の差が近いか離れているかによって、確執も出来るから、この場で即答は出来ないな」

(冒険者で探索のスキルを持っている人間を欠いているパーティをいくつかは知ってはいるが、
ド新人のパーティと熟練者のパーティでは求められている代物の難度が違うと考えた後に口にしていく)

「多分、紹介は出来ると思う…… 
ただその前に俺に腕前なんかを見せてくれたら的確な相手……騙すような非誠実なパーティじゃない所を…な」

(あくまでも彼女の腕前を確認してから……話の続きはその後だと男はとりあえずの結論をつけていって)

シェラ > 「まあ、そりゃそうでしょうね。
 逆に即答されてたら不安になるわ。」

相手が素直に即答せずに、考えるそぶりを見せるのだから、そこは素直に頷いて。

「……いいじゃない。別にいくらでも見せてあげる。
 っても、荒事は苦手だけどね。 殴り合えって言われたら逃げるけど。

 何で見せればいいわけ? この状況から抜け出せるなら、何だってやってやるわよ。」

腕を求められれば、むしろ前のめりになってくる女。
現状に不満しかないのだろう。

ボブ > (腕前を見せろ…という男の売り言葉に見事に買い言葉を返してくる彼女を見つめて、
男は『さぁ~て、困ったぞ。 この場で確かめる術なんてないしなぁ~』…と思っていれば
男の視界に裏社会の顔役の下に付いている男がちらりと入ってくるのを見て、その男を呼び寄せ、なにやら話を付ければ)

「ふぅ~~、何とか試験が出来そうだな。
この近くにある倉庫の扉に掛かる南京錠を使わせてもらう事が出来た。
その南京錠を解けるか解けないか……解けるとしてどれくらいの時間が掛かったか、それで紹介するパーティを決めるよ」

(腕前判定を鍵開けの腕前で確かめると言いだし、それに彼女が応じるなら倉庫まで向かっていくだろうか)

シェラ > 「………ふーん? いいわよ、手持ちの道具で何とかできる腕があれば、実際に道具を準備して挑めばもっと役に立つはずだものね?」

相手の言葉に頷きながら、それじゃあ行きましょう、と歩みを進める。

「ん、で、まあ。 疑うようなことを言って悪かったわね。
 これで不合格になってもお礼くらいはするわ。」

頬をぽりぽり。
どうにも、悪ぶっているけれど悪人にはなりきれない、少し褐色肌の女。

ボブ > 「まぁ……色んな高価な物が収められている倉庫だ…、遺跡とかにある宝箱と同等かそれより難関な物だと思ってくれ」

(裏社会でやり取りしている顔役が所持している倉庫だ、厄介な代物である事は彼女に伝えなから、
顔役の配下を見守り役…うっかり盗みなんかしない様に見張りとして同行させながら倉庫の前まで辿り着く)

「それじゃあタイムリミットは無し……、シェラがギブアップするまでか鍵を開けられるまでで試験を始めようか?」

(見張り役の男の隣にこの男も立ち、妨害工作などはしないとばかりに数歩離れた所に立てば、彼女の事をまっすぐ見つめていく)

シェラ > 「………オッケー、それを準備無しで開けられたら、役に立つってことね。いいじゃない。」

相手の言葉に頷く。どこまでも公平に接してくれるし、そういう意味ではやりがいもある。
よし、と気合を入れながらもぞりと鍵の前に座り込んで、丁寧に鍵開けを始めて。

まあ、顔役の配下は嫌な顔というか、アイツ、という顔をするかもしれない。
汚名は広がってしまっているのだ。悲しい話。

露出のある程度激しい衣装を身に纏って、見守られながら鍵に奮闘する姿はなかなか珍しいもので。
何の罠や魔法もかかっていなければ、ちょっと退屈を感じ始めた程度で、鍵を開くだろうか。

一流、とは全く呼べないまでも、三流では無い。
本人の言ったそのままの、そこそこ腕は立つ女。

ボブ > (彼女から離れ、後ろから眺めていた男……カチャカチャッという音だけが夜の貧民地区に響くのをしばらく聞いていれば
カチャッと間違いなく倉庫の鍵が開錠された音が男の耳に届き、おっ!…と驚いた表情を顔に浮かべて、
隣に立つ配下の男のわき腹にとんとんと肘打ちして…
『おい……もっと厄介な鍵に変えておかないと顔役にどやされるぞ…』 …と小声で忠告していけば)

「大したもんだな。 こりゃあ、結構いいパーティに紹介しないとアンタに文句言われるな。
これは突然試験なんかしでかした俺からの迷惑料だ」

(感心した口ぶりで彼女を褒め称えていけば、指先でコインを弾き、彼女の手元に届くようにしていけば
その手のひらの上に乗ったっていたのは金貨であった)

シェラ > 「冗談。こうやって腕を見てくれるならむしろ払う方だしね。
 そんならこの後のお酒代でいいわ。」

手元に届いたコインを、ぴん、っと弾き返せば相手の手元に届くように。
その上で、に、っと初めて笑顔を見せる。

「………はー………開かなかったらどうしようかと思った。」

自信満々に開けたわりに、膝がかく、かくとちょっと震えていて。
プレッシャーには弱いのだろう、ということはわかるだろうか。

すっかりホッとしたのか、へへへ、と照れるように笑う女に、もう警戒心は見られない。

ボブ > (隣に立つ配下の男に迷惑掛けたな……と詫びを入れつつ、男は弾き返されたコインを受け取り返して)

「ははっ、ずいぶん笑顔がいいじゃんか? 
いつもそうしてろよ、ずっと不景気な顔してて気になって声をかけたんだからよ」

(少し膝が震えている彼女の首に腕を回し、自分の方へと抱き寄せると彼女の頭…髪をワシャワシャっと掻き乱すように
頭を撫で上げながら、彼女の表情に関して突っ込んでみせていって)

「おぉぉ~~しっ、そんじゃいい店を教えてやる。 
この貧民地区にあるからこそ激安の店だけどな、牛や豚の臓物とか打ち捨てられている小魚を使って
極上の肴を作り上げる頑固親父の店だ、やたらめったら怒鳴られるけどそれも店の味と思っておけ」

(彼女の髪を乱れさせる手のひらを外し、これから案内する酒場の紹介をし、彼女をその酒場へと引き連れていくか)

シェラ > 「ちょ、っとやめなさいってば。
 流石に私だって、いいことあったら笑うわよ。」

わしわしと撫でまわされれば、ちょっとぉ、と不満げにしながらも、抵抗はしない。

「いいわ、それじゃ、行きましょ。
 なんか、こう………………悪かったわね、ありがと。

 ……そんな顔してる人には、誰でもこうしてるの?」

力を試す場を貰い、気にかけてもらい。

ボブ > (彼女の頭を解放させ、酒場へと歩み始めて)

「ん?…さすがに毎度毎度はしてないさ。
俺自身だって他人の事なんて気にしていられないと思うくらい暗い気持ちになっている時もあるさ。
今日は機嫌が良かったから……そういう意味合いではシェラって幸運の持ち主だよな」

(さすがに聖人といったくらい人格者ではないとあけっぴろげに話しつつ、
機嫌が良い時の男に出会った彼女は強運の持ち主と持ち上げながら、道案内をしていき、一軒のボロ屋……
目的の顔後親父の酒場の前で立ち止まって)

「まぁ、ここからどれを頼んでも安いから、腹の皮がはち切れんばかりに食って、
頭がどうかなっちゃうんじゃないかってくらいの飲んでも構わんぞ」

(頑固親父の店…ボロ屋の前でドンッと胸板を叩いて見せ、奢ってやるというその堂々たる姿っぷりをみせていって、
二人で席を並べながら、美味い肴を楽しみ、酒に酔い、男が代金を支払って、連絡先を交換して、店前で別れていった)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシェラさんが去りました。