2019/08/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 とある酒場」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「ふむぅ」

貧民地区の酒場で、男は退屈そうにしていた。
カウンター席で一人酒を飲みつつ、喧騒に耳を傾ける。
そして、面白そうな話があれば、酒を奢り、情報を貰っていたのだが。

「ヨタとか噂とかはいらんのだよ」

カウンター越しにマスターに声をかけるが。
マスターは苦笑するのみ。
さすがに、信憑性の欠片もないウワサにまで出費はしたくなかった。

「な~んか面白い話転がってねぇかなぁ」

儲け話。あるいは、胸躍るような仕事の話。
そういうのがほしいのだ。もしくはいい女。
そんな感じで、男は退屈そうにしていた。

セイン=ディバン > そうして退屈そうにしていた男ではあったが。
とある話を耳にして、興味をそそられ。
店を後にすることにしたのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 とある酒場」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 娯楽施設裏口付近」にブレンダンさんが現れました。
ブレンダン > ギィ、と軋む音を立てる、ありふれた娯楽施設の裏口だ。
怪しげな室内の明かりを引きずるように億劫そうな足取りで出てきたのは黒づくめだった。
中に居る者と二、三、言葉を交わして、最後に黒い手袋の中に何かを握らされる。
結構だ、必要ないと言葉を返したが結局受け取る形となって裏口のドアが閉まった。
「やれやれ…小腹の足しにもならねぇんだよなぁ。」
握らされたのはパンだとか、果物、菓子だった。

ブレンダン > 娯楽施設の、名の売れた踊り子が大事にしている飼い猫、の診察に呼ばれていた。
報酬は受け取ったが、次のステージへと急ぐ踊り子が紙袋に詰め込んで渡してきたそれをどうしたものかと抱えたままのろのろと歩き始める。
礼にと貰った物に対してこう言っちゃなんだが、煙草を一本吸うくらいの方がまだマシというものだ。
とは言え煙じゃ腹に溜まらない、ここ最近ろくな餌にありつけていないのでもそもそとパンを千切っては口にする。

「……食った気がしねぇ。」

栄養源は生き物の体液だ。
残念ながらパンはこの体に不要で、舌がこれっぽっちも喜ばない。
千切った小さなかたまりを指で弾いてネズミに一切れくれてやる。

ブレンダン > さっきの娯楽施設で踊り子の一人でも引っ掛けてくりゃあよかったかなと思ったが、踊り子ってのは何をするにも激しい。
ちょっと腹の足しになんてつもりで近付いたら初老の体力が続かず情けない思いをするにきまっている。
淫魔のくせにもう終わりなの?などと言う、悪魔のような暴言に射抜かれるのは堪え難いし。
ぐぎゅる、と鳴いては訴える腹の虫にまた味のしないパンを千切って押し込む其の場凌ぎ。