2019/07/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 とある酒場」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 貧民地区のとある酒場は本日とてもにぎやかだった。
理由はいたってシンプル。
うだるような暑さのせいで、満員御礼。
そうして冒険者という名のごろつきが集まれば、喧騒が大きさを増し。

「あーあーあー、落ち着いて飲めやしねぇ」

カウンター席、というよりも、カウンターの中で屈みながらエールを飲む男。
店内では、イスやら酒瓶やらが飛びまくり、殴り合いまで勃発している。

「あぁ、暑さってのは人を短気にするねぇ」

そんな店内の様子を他人事として見ながら、男は、ケンカでノックアウトされた冒険者たちを、転送呪文で店の外へと投げ出していく。

セイン=ディバン > 『セインさん。なんとかしてくださいよ』

カウンター内で屈む男の隣で、店主たるマスターも屈みこみ、そうボヤく。
男は肩を竦めながら、マスターにエールを差し出す。

「何とかも何も。もうちっと数が減らなきゃどうしようもない。
 気絶してるやつらは外に出してるから、まぁあと少しで落ち着くさ」

マスターと二人、酒を飲みながらどうしたものか、と考える男。
むりやり冒険者たちを制圧してもいいが。それだって、報酬無しではやりたくないことだ。

セイン=ディバン > 数十分ほど経ち、店内は静かになることになった。
最終的には、暑さに参った冒険者たちは、スタミナ切れでほとんどが自滅。
男が場を片付け、気絶していない冒険者たちが、ゆったりと酒を飲むようなことになった。

「……結局こうなるんなら、暴れるだけ損だろうに」

顔を腫らした男たちが酒を飲むのを見ながら、男が静かに笑う。
マスターも、同意するように頷きを繰り返した。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 とある酒場」にロロさんが現れました。
ロロ >   全くだ ね。適度な運動って、空腹のスパイス、らしいけど。

(それでも、これでは元の木阿弥だ、と。
フロアの隅っこから、第三者の同意。

あまり目立たないような、端のテーブルを占拠して。
肉料理に舌鼓を打つミレーの人影。

尚。小娘一人前としては、随分な量の品々が、テーブルに並んでいるのだが。
其処は、相席していた男達が。互いに争いダブルノックアウト、見事自滅した為に。
漁夫の利を得た…というのが。理由だった。)

セイン=ディバン > 「うん?」

ぽ、と聞こえた誰かの声に、男は店内をきょろきょろと見渡す。
そうして見つけたのは。
まったくケガをしていない、一人のミレーの少女の姿。

「お~い、そこのキミ。
 今のはキミが言ったのか?」

もしよかったらこっちに来いよ、とカウンター席で声をかける男。
ニカッ、と笑いつつ、奢るぜ、と相手を口説き始め。

「あの騒ぎの中で無傷とは。
 やるねぇ」

そういう男も無傷ではあるのだが。相手のことを評価するように言いつつ、杯を掲げてみせる。

ロロ > そそ。…この前ケガしたばっかで さ。
直ぐにもっかいケガするってのも、バカだ し?

(軽く手を振り、同意。どうやって回避したのかは口にしていないが…まぁ、大人しくしていた、というのが大凡だろう。
此方が標的にされない限り。後は周りが勝手に潰し合っていくだけ、という状況だったから。

招かれると少々思案。…悩む理由が。行くか行かざるか、ではない事は。直ぐ分かる筈。
軽く首を傾げてから。両手にそれぞれ、二枚ずつ。無理矢理大皿を抱えて、男のテーブルへ向かい出す辺り。
単純に料理を取捨選択していただけだった。)

で。…期待して、良い訳?
所謂アレだ ね、「其処のお嬢さんの分」とか言って、カウンターにグラス、滑らせる奴。

(何となく。酒場で奢ると言われたら。良く有るシチュエーションを思い付いた。
…もっとも。既に声を掛けられているのだから、順序としては破綻済み。
それに気が付いているのだろう、此方に目を向ける事こそない侭だが、店主が苦笑していたり…など。)

セイン=ディバン > 「へぇ、なるほどね。
 しかし、そうやって実際ケガを回避したんだ。大したもんだよ」

笑いつつそう言う男。
事実、多くの客は怪我なり気絶なりをしているのだから。
この場での無傷は一つの勲章じみている。

「おいおい。店員に運ばせりゃあいいだろうに。
 期待、ってのがどんな期待かはわからんが。金には困ってない。
 好きなだけ飲み食いしな。
 ……やってほしいのか? アレ、実際やると相手にも店にも迷惑なんだぜ?」

いつからか巷で流行り始めた、ナンパの教本みたいな方法について、男は苦笑をする。
実際の所、絵的には格好いいのかもしれないが。
普通に考えて、見ず知らずの人間に酒を奢られたら大抵の人間は警戒する。
ましてや、勝手に酒の銘柄まで指定されていたら尚更だろう。
『何が入っているか分からない。だって、店主と男がグルかもしれないじゃない?』
なんて考えに至るのは極めて正常な思考なのだ。

「よって、仲の良い店主がいる店でも、普通はやらないのがマナー、さ。
 オレぁセイン=ディバン。ま、中堅冒険者だ。
 キミは? かわい子ちゃん」

よろしく、と笑いつつ、店主に酒のお代わりを頼む男。
その笑顔は、まぁ、うさんくさかったり、子供っぽかったり。
見る人次第で印象が変わる笑顔である。

ロロ >   あー…病院って、高い し。お金無いし。

(物凄く切実な理由が。其処には在った。
軽く首を振りつつ、何はともあれ、男の隣席へ。
質より量、と言わんばかり。肉に魚と蛋白質重視な大皿達を。前へと並べ。)

だから結局、喰って寝て、が一番だから。カラダ造り。
そういう意味で、期待、ってカンジ。
んー…分かってる。冗談だって ば。

(当人はジョークやらネタやらのつもりでも。
真顔で言うから勘違いされるのだろう…多分。
表情らしい表情は、浮かべる事をしないものの。遅ればせにコミュニケーション失敗を恥じた如く。
軽く、舌の先を覗かせてみせ。)

大体。何が入ってるかどうか、以前に。
結局お近づきの印。…お近づきになって、何かしようって魂胆のアラワレ、な訳で。
そりゃぁオモテナシ、裏が有る、って風に。勘繰っちゃう――誰であって も。

(言っておいてから、おっと、と小さく。
今正に、お呼ばれに乗じて奢って貰おうとしている癖に。
人間不信真っ盛りめいた持論を述べているのだから。

行儀悪く。香辛料の匂い立つチキンの塊に、トドメの如くフォークをぶっ刺しておいて。
スツール毎、男の方へと向き直す。
上から下まで、男の容姿やら表情やら。ぶしつけに観察する半目加減は。
矢張り仏頂面じみるというか、無愛想というか。)

――――ロロ。初心者というか、新米というか。…まぁ、職探し、中。

セイン=ディバン > 「ふぅん。まぁ、確かに?
 回復魔術やスクロールがなきゃ、怪我の治療は出費に繋がるからな」

相手の言葉には、男は納得しつつ頷く。
男は回復魔術を習得しているから良いが。
そうでない冒険者や騎士、傭兵などは、怪我はイコール報酬の目減りに繋がるのだ。

「ははは、確かにな。
 良い物くって血肉にするのが一番だ」

笑いながら相手の肩をぽんぽん、と叩く男。
ちら、と見えた相手の舌先。随分可愛らしい仕草だ、と思いつつ。
表情が変わりにくいのは、性格か、性分か、どちらだ? と考える。

「……カハッ。カハハハハハハハハハハハハハッ! クハハハ、ゲホッ、ゴホォッ!
 ……げふっ、げふっ。失礼。いや、気に入ったぜ。
 そんなに真っ直ぐに物を言うとはなぁ。
 まぁ? もちろんオレも、そういう下心がないでもない」

相手の見事な一刀両断言語っぷりに大爆笑の男だが、笑いすぎて咳き込んでしまう。
しかし、すぐに笑い直すと、相手に向かって、乾杯、とばかりにグラスを一度揺らし。
ぐっ、と酒を飲み干して、もう一度胡散臭い笑顔を見せる。

「ロロちゃんか。かわいい名前だな?
 ……新米、職探し……。
 その格好だと、純正冒険者でも、傭兵でもないハンパ、って感じか?」

それまで笑顔だった男が、真剣な表情になる。
相手の姿からの予想。冒険者にしては、ちょっと装備が心元無く見える。
かといって傭兵にしては軽装な気もする。故に、勘でそう答えを導いたのだが。

ロロ > …魔法、使って貰うのも、ネー…足元見られるんだよな ぁ。

(それもそれで、思い当たる点が有るらしく。
無論自分で使えるのなら、高い金を請求される事もないのだが。
それには、先ず。学ぶ所から始める必要が有る。金だけでなく、年月も掛かってしまう訳で。
結局、無駄な怪我は避けるのが一番だ。…丁度。今日この場のように。)

それに比べると、此処、良心的じゃない? 値段とか。
だから結構助か――っちょ、やめっ、…うわ、うわ…!

(隣の椅子。肩を叩けるだけの至近距離。おまけに相手の方を向いている。
その状態の侭。至近距離で噴き出されるわ、咳き込まれるわ。
色んな物が真っ向から飛んで来そうで。ぱたぱたと眼前で両手を振った。
ついでに、微妙に躰全体、斜めにするのは。カウンターに積んだ料理を護る為。
…唇を尖らせ、眉を顰めて。まぁ、人並みよりは薄いにしても。まるっきり鉄面皮…ではなく。)

危ないなぁ、ったく。…そりゃまぁ、そうでしょ。こちとら狼だけど、男ってのも、同じ以上にオオカミだ し。
…ふぅん?…ぇと、セインか。…セインも、同じか。そりゃぁ男だし ね。

(世の凡例に添って、彼も同じなのだろうと。肩を竦めてみせる。
もっとも、所謂ナンパという物にも――人によって程度が有るのだが。
例えば、飲んで食べて、それで終わる場合も有る。一通り一緒に遊ぶ場合も…その遊びが、どんな物になるのかも。
場合によって、相手によって、千差万別。
取り敢えず今の所は。折角奢ってくれるというのだから、飲食重点。
差し出されるグラスに、軽く首を傾げた後。店主の方を向いて、甘めの果実酒を一杯、注文。
どうやら今迄は水だけに終始していたらしく。)

んー…どう だか。
…まぁ…冒険って聞いて。アウトドアひゃっほぅ とか?そんな風に興奮するタチじゃない――町育ち だし。
出来たら、何でも屋でも良いし。求む、この辺での仕事―― ってカンジ。

(狼を自称しておいて難だが。填められた侭の首輪やら…安物だが、明らかに反抗期の町娘、な格好やら。
どちらかと言えば飼い犬か。それに準じた雰囲気が抜けきらない。
程無く差し出されたグラスを受け取れば。同じく、乾杯の一声を。男へ向けてから。
さらりと一言付け足した。)

  …ま。それこそ、ケガしたり、させたり?…それしか出来ない自覚は、有るケド。