2019/07/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシスター・マルレーンさんが現れました。
シスター・マルレーン > 療養はたった一日ですか?

喉まで出かかった文句をなんとか大人の対応で堪えて、勤労シスターは今日もお仕事にやってきていた。
毒を飲まされ、背中に怪我をして。
療養とは名ばかりの工事をしてから、今日は今日とて路地裏にある廃教会の確認である。

「今日も荒事なのは本当は勘弁なんですけれど。」

ごろつきに囲まれ、ははは、と遠い目になるシスター。
まあ、黙っていれば見た目だけは麗しい妙齢の女性である。
一人で堂々とこんなところを歩いていれば、いつの間にやら周囲を囲まれ。

「……いや、その、どいてもらってもいいですか……?」

まずは温和にお話で解決を試みる。
隠れ潜んでいる家の前、男の下卑た笑い声が響くだろうか。

「いくらと言われましても。……ふふふ。」

尻はいくらだとか言われて、目の中のハイライトが消えていく。
ふふふ、ふふふふ。

ブレイド > ……せっかく隠れたというのに、なんだか外から聞こえる声はやや不穏。
少しくぐもったその声は聞き取りづらいが
ごろつきが女性に絡んでるということはよくわかる。
ああもう、なんてことだ

「ちくしょうめ…」

コソコソとドアの前までこっそり移動し
ドア越しに聞こえる声で、位置関係を大雑把に把握。
男は複数、女は…少し離れたところ。
ドア前にもひとりいるが、そいつが声高に女の値段を聞いている。
仕方がない、正直こんなのやってられない。
だが、しかたない

「おらぁ!!」

思いっきりドアを蹴破り、ドア前の男もろとも吹っ飛ばす。
冒険者のエントリーだ。

シスター・マルレーン > 「あら。」

エントリーした冒険者を待っていたお姫様は、今から拳を握り締めたところでした。

「お久しぶりです。お元気でした?
 ちょっとこう、見られたくないシーンなんですけれど。」

握った拳がきらきらと、今の眩しい笑顔と同じくらいに輝いていたけれど。
助けに来てもらったとあれば、大立ち回りを控えたい気もないわけではない。

「ドアが取れちゃいましたね。
 今から戻しましょうか。」

ニコニコと笑顔のまま、殺気立つ男たちの前で取れてしまったドアを片手で持ち上げて。

「………いい硬さのドアですね。
 3人くらいまでなら折れずに耐えてくれるかしら。」

脅す。プレッシャーだけでこの場面を切り抜けようとする系シスター。
てへ、と、見えない様に助けに来てくれた相手にぺろりと舌を出す。

ブレイド > 「あ」

お姫様…と言うにははばかられるステゴロ系シスターの姿が目に入れば
状況を見誤ったといった気持ちがたっぷりと乗った一言。
見られたくないシーンとはいっているが
正直今更感はある。

というか、闘技場以上のものを見せられるのかと思うと気が気ではないのは事実だが。
そして、ドアを軽々と持ち上げるシスターを見れば
そういうことかと目を伏せる。
これから始まるルール無用の残虐ファイトに思いを馳せつつ…

「とりあえず…片付けちまおうぜ」

などといってるあいだに、ごろつき共は逃げ腰だ。

シスター・マルレーン > 「止めておきましょう。
 やってしまえば、どちらも怪我を………

 どちらかが死にますからね。」

あえて、じゃらりと鎖帷子の音をさせて、ドアをそっと地面に置いて。

「お互い、今日は無かったことと言うことで。」

なんて、てへ、と微笑みかけ、呆気にとられたまま、どうするべきか顔を見合わせる男たちを尻目に、ふい、とブレイドの手を取って。

「では用があるのでこの辺りで。」

などと言って、そそくさと逃げようとする。
目くばせをして、視線を僅かに左右に揺らして。 戦うのがまずい、と相手に伝え。

不味い理由はまだ口にはしない。

ブレイド > ああ、そういうていにするのね。
彼女の目配せを受けてなんとなくうなずく。
アドリブでこういうことをしかけてくるからタチが悪い。

「えーっと、ってわけで…」

手を取られるとそのまま彼女に引かれてあるき出す。
あそこまでの脅しを決めた上で戦わないという選択肢。
なにか理由があるはずだ。
すこしばかり安全な場所にでも…
彼女は知っているのだろうか?そういう場所を。
とりあえず、黙ってついていくことにする。

シスター・マルレーン > 「………いやー、冷や汗かきましたね。」

あはは、と笑いながら唐突に話を始める女。
何処か目的がありそうな足取りで歩きながら、その実何も目星は無い。

安全な場所、というよりも、安全な歩き方。
ふらふらと迷うような歩き方が、一番危険だ。

「………実はまあ、そんなに力が出ないんですよね。
 なので、ちょっぴり派手に暴れて、脅かせないかなーって。」

なんて、てへ、と舌を出す。

ブレイド > 「いや、こっちこそだっての…
なんでこんなとこにいんだよ。どういうとこかわかってんだろ…」

彼女ほどの実力であれば、それこそ問題はないような連中であろうが
奴らのホームで大暴れというのがどれだけまずいか
彼女にもわかっているはずだ。

迷いなくあるく彼女の足取りから
なにかアテはあるのだろうと信じつつ
彼女の話に耳を傾ければ…

「は?」

何いってんだこいつと言った顔。
あのドアを片手で持ち上げておいてどの面下げて言っているのかと。

シスター・マルレーン > 「お仕事であれば仕方ないんですよ……」

一瞬目のハイライトが消える。毎日勤労です。

「こういう場所に来て無事に帰ってこれる人が、他に何人いる、って話になりますからね。
 最初は何人かいても、そのうちずーっと無事な人に集中して回ってくるというわけです。」

………相手の目線が痛い。

「いや、まあ、本当なんですって。
 私のアレ、別に私自身のスタミナとか強化されたわけじゃないので。

 ほら、熱を出してても、一瞬なら力出せるじゃないですか。アレです。」

いや本当ですって、と言いながら………。同じ場所を一度、二度と通って。

「多分こっちに廃教会があった気が……」

ブレイド > 「またかよ…」

どれだけ環境悪いんだ。
教会というところは。……いや、いや、そんなはずはない。
それこそ、彼女に何度もお鉢が回ってくるというのはおかしな話で
少し前に話した内容を鑑みれば、別の理由が浮き彫りになってしまうわけで。

「バカ言えよ。そんなの、アンタの心をへし折って
ヤルダバオートの地下にでも送りたいってだけだろ」

もしくは身も心もボロボロにしていいようにしたいか、どちらかだ。

「つか、病気かよ!ねてろ!!まじでねてろ!!
…って、なにうろうろしてんだ?」

廃教会?そんなものこのへんに…あっただろうか?

シスター・マルレーン > 「いやまあ、本当に折りたいだけならもっと別の方法があると思いますしね。」

さらりと恐ろしいことを口にする。
最悪がまだまだある、らしい。げに恐ろしいところよ。
だから、ちょっとだけ苦笑を浮かべて。

「………もし無いとするなら大変ですネー。
 実在しない建物を確認してこい、って、なかなか難易度高い依頼ですからネ。」

ははははは、と片言になって笑う。
まさかまさかそんな。
まさかね?

「………病気、まあ。………病気ですかね。
 一日は療養日はありましたし、もともと耐性もあるので。

 それにしても、目的地が無いとなると困りましたね。 行く当てが一切ないです。」

若干、足取りが重くなり始めているのは注視していなければわかるまい。

ブレイド > 「どんだけ闇が深いんだよ。教会ってのは…
さっさとやめて冒険者専業にでもなっちまえよ。
アンタがいてもいいこたないぜ?」

うへぇ…と、思わず声に出てしまった。
だが、そのようなものに嫌悪感を感じない人間などいはしない。
教会の人間以外の話だが。

「………ガチでいじめられてんじゃねーの?
っていうか、このへん違法建築ばりばりなとこだからな?
ちょっと前にあった建物が別の形になってるなんてザラだぜ?」

このあたりは貧民地区でもさらに治安が悪い場所だ。
もう、法もなにもあったもんじゃなく好き勝手にやっている。
そんなところで廃屋が元の姿を保っていられるとは思うまい。

「やっぱ馬鹿だろ馬鹿だな?ったく…オレが寝泊まりしてる廃屋がある。
そこにいくぞ。アンタが嫌だってなら、そこらの宿に連れ込むけどよ」

シスター・マルレーン > 「ふふふ、そうですねぇ。
 私が生まれも育ちも教会、でなかったらあっさり行けたんでしょうけどねー」

何も覚えていない昔も昔。孤児であることすら覚えていない自分を引き取って、今の今まで育ててもらい、生き残る術まで与えてもらったわけで。
心が折れたことが無い女は、苦笑しながら曖昧に顔を伏せるだけ。

まだ大丈夫、まだ大丈夫。

「あー、そうですねぇ。 最近そんな感じは無いわけでもないですね。
 五体満足無事なシスターって珍しいらしいんですよね。 
 ………まー、そりゃあ、ねぇ?

 しかし、それは困りましたね。
 廃教会とされていた場所は別の店になっていて、証拠も押さえられませんでした、で通しますか。

 あ、じゃあお願いしまーす。」

んー、と顎に指をあてて考えながら、先頭を譲る。
嫉妬の対象になっていることは直接的には言わないまま、んー、と言い訳を考え続ける。

ブレイド > 「生まれも育ちも関係あるか。
自分を殺そうとしてる奴らにいつまでもついていけんのかよ…」

訝しげにしつつも彼女の手を引く。
明らかに無理をしている。
いつもハイライトなくしてる彼女ではあるが…。

「なんだそりゃ…つまり、五体満足じゃなくなってもいいと思われてんだろ
シスターってもん自体がよ。
だから女一人でこんなとこおくられんだ。つか、軽いな!?」

自宅に連れて行くと言っているのにこの軽さ。
男として見られていない可能性がかなり高い。
仕方がないとは思うが…しばらく歩けば2階建ての小さな廃屋にたどり着く。

シスター・マルレーン > 「その前にはなんとか独立したいですねー。
 お金をこっそり貯めて、こう、遠くに小さな教会でも建てて。」

夢のあるようで、そんなに無い話をふわりとする。
それが今の彼女の夢。

「まあ、……………そうでしょうね。
 正直、否定したいんですけど。」

軽いと言われれば、そうですね、最近痩せましたかね?
なんて、ウィンクを一つして、ころころと笑う。

廃屋にたどり着けば、2階です? なんて上を指さして。

ブレイド > 「教会からは離れねーんだな。
見上げた信仰心ってやつだ。でも、一人でやるなら悪くねーのかもな」

信仰だなんだという話。
それは自分たちを迫害した教えの話。
だが、彼女自身の性格は嫌いじゃない。だから否定はしない。

「バァカ、無理すんなよ…てか、キレがねーぞ、キレが。
強がるならもっとバチコーンとウィンク決めろ」

少し入り口でかちゃかちゃとなにかを弄った後にドアを開ければ
彼女の問にうなずく。

「ベッドのある部屋があるから。荷物おろして横になってろ」

シスター・マルレーン > 「あはは、まあ、その時は教会として認められないでしょうから、無印の孤児院でしょうかね。
 できればいいんですけどね。」

微笑みながら、さらりと言葉を落とす。
まあ、認められないだろうなあ、なんて苦笑は一つ。

「本気でやったら私のウィンクでこの廃屋吹っ飛びますけどいいんですか。」

なんて軽い冗談をぶち込みながら、はーい、と素直にお返事をして二階へと上がっていき。
荷物を置いて、とりあえず窓から周囲を確認する。

水筒を出して、僅かに水を口に含んで。
うーん、まだ調子はイマイチ。
とはいえ、………病気ではないのだから、しばらくは我慢するしかない。

ブレイド > 「いいじゃねーか、それでも。
むしろ教会とは違う…なんかこう、正しいことを教える…
がっこー?みてーなかんじ?でいいんじゃねぇの?」

彼女の言葉にケラケラわらいつつ
あんなブラックな組織がそんなものを許すはずがないと言うことは
お互いにわかっているんだろうなと考える。

「やめてくれ。瓦礫から荷物探すのも大変なんだ」

彼女が二階へ行く間に、ドア前のトラップを仕掛け直し
自分も荷物をおろしながら階段を上がる。
フードは…流石に教会関係者の前でははずせない。

「おう、どうだ?」

シスター・マルレーン > 「それはそれで、教会がまるで正しくないような。
 こほん、もうこれ以上は私の口からは言えませんねー」

ころころと笑いながら二階に上がる。
相手が上がってくると、ベッドに座って、ふー……っと深いため息をついているところで。

「………ええ、大丈夫ですよ。
 病気っていうより、なんでしょ、ちょっとダメージが残ってるだけですからね。
 荒事を上手いこと避ければいいですし、荒事も、それこそ遺跡とか行かされなければ大丈夫です。

 あ、闘技場も今は×ですね。」

あはは、と笑いながら。
……まさか言わないよな、なんて遠い目をして。

ブレイド > 「ダメージ?って…むちゃしてんだなぁ
てか、アンタでも傷つくことあんだな」

イメージ的には鋼+ステゴロ上等の喧嘩屋。
パワーとタフネスと信仰心とやらの化物とおもっていたのだが
どうやらそうではないらしいと笑ってみせる。

「……で、こんなところに送られたと。
下手すりゃ遺跡以上に絡まれやすいとこだぜ?このへんはよ。
なんか飲むか?茶とかコーヒーとか。
オレんちだからな。ないもの以外は揃ってるぜ?」

などと茶化しつつ、自身は床に腰掛ける。

シスター・マルレーン > 「いやー、……何か混ぜられたんでしょうね。
 あれは毒ですかねぇ。
 なんか最近耐性がついてきたのか、もうすっかり動けるようになっちゃって。」

あっはっは、と笑う。
二日くらいは本当につらかったが、今はもう病み上がりレベル。
荒事もばっちりこなすぞ。
化け物ではあったのだけれど、そういうとこは流石に普通。

「絡まれる程度ならなんとでもなりますよ。
 一人二人なら一撃で片付ければおしまいですしね。

 あれです、人間以外が面倒なんですよ、今は。
 ……そうですね、今はまだ大丈夫です。」

ぎゅ、ぎゅ、っと手を握っては開いて。力の入り具合を確認しつつ。

ブレイド > 「毒ってお前…毒ってよぉ……
むしろなんで動けてんだよ
いや、ちがうな…なんで耐性つくくらい盛られてんだよ」

いつものように笑う彼女。
流石に呆れる。
彼女の頑丈さもだが、耐性つくまで毒を食らうような生活にだ。
とりあえずコーヒーでも淹れるとしよう。
毒の話の直後でなんだが。

「人間以外…いや…まぁあんたのとこならそういうもんだろうけどさぁ…
砂糖とミルク、いるか?」

コーヒーを差し出しつつ、再び床に。
彼女は鈍いわけではないだろうが
悪しき環境にあっても頑ななところが玉に瑕か。。。

シスター・マルレーン > 「なんででしょうね?
 まあ、敵が多いんでしょうねぇ……」

から、っと笑う。
苦笑を浮かべながら、砂糖とミルクに関してはもらっておく。

もちろん、躊躇なく全部入れて、躊躇なく口をつけるシスター。
石のように頑ななままの彼女は、ふー、っとゆっくり吐息をついて。

「でもまあ、そういう意味で、助けに来てもらって助かりましたね?」

なんて、に、っと笑って見せる。

ブレイド > 「仲間が敵じゃあむしろ味方がいねーじゃねぇか
多いどころか全方位敵だ」

ほんとにこいつは。
笑ってはいるが、精神的にも肉体的にもだいぶ追い詰められていそうだ。
砂糖とミルク入のコーヒーを自分も一口飲んで、同じように一息。

「どういたしまして。万全になるまで休んでってもいいぜ?
床で寝るのくらいどうってことねぇ
冒険者だからな」

笑顔を返しつつ、毛布もあるしと付け加え。

シスター・マルレーン > 「あれですね、私もう将軍とかになればいいんですかね。」

くすくすと笑いながら、ばったばったとなぎ倒しー、なんて冗談交じりに笑う。
追いつめられつつも、なかなか折れないから負担が増えるのだけれど。
本人はそれに気がついてはいない。

「……いえいえ、任務失敗の報告はちゃんとしないといけませんからね。
 お叱りもセットでしょーけど、それはそれ。
 さらーっと聞き流しておけばいいですし。」

ぺろー、と舌を出しながら、申し出はありがたいんですけどねー、なんて、ベッドに座ったまま。
ごろーんと横になったらそのまま眠れてしまいそうだ。

ブレイド > 「おうおう、なっちまえなっちまえ。
そんでもって、教会のハゲ共をアゴでこき使っちまえ
つか…もうなんだろうな、おまえ…」

底抜けに明るく振る舞っているのか
それとも本当に苦を感じていないのか
そこはよくわからないが、なんか心配になる。

「ばかやろー。休め。睡眠薬もるぞ。
叱られて次に送られるのがオチだろうが
せめて十全になるまでやすんでろ」

ため息ひとつ。
なんだ、この娘の頑固さは…。まったくもって心も鋼なのだろうか。
思わずフードをおろし額を拭う。

シスター・マルレーン > 「止めてくださいよ、流石に睡眠薬の耐性とかまだできてないですからね!?
 あーでも、そうか、睡眠薬盛られたら危ないんですね、確かに。」

うーん、と腕を組んで悩む。
基本的に気合とパワーで何とかしてきたシスターであるが、どうにもならんことはどうにもならない。
凄い人間ではあれど、人間を超えた存在でもないのだ。
心配をよそに、睡眠薬に対抗する方法をじりじりと考えつつ。

「あ、でもさすがにいろいろあったので、町の外には出ないことになってるから大丈夫だと思うんですけどねー……。」

フードを取る姿をちら、と眺めて、目をぱちぱちと瞬かせて。

ブレイド > 「そりゃいいこと聞いた。今日明日くらいはここで寝てってもらうぜ?
なんていっても、這ってでも出ていきそうだけどな。
まぁ耐性できるまでたっぷりもるわけじゃねぇから安心…」

なんか視線がおかしいような?
首を傾げつつコーヒーを一口。
とりあえずは、このシスターを休ませる必要がある。
などと考える。

「ばか。中でもあんな感じなんだぞ?
それこそそんなへろへろで…さっきからなんだよ」

シスター・マルレーン > 「私を二日閉じ込めるってのは、どうやるんでしょうね?
 鉄格子とか鉄の扉くらいならぶち破りますよ、私は。」

ふっふーん、と圧倒的などやった顔を見せておく。
猛獣か何か。

「大丈夫大丈夫。
 次は内勤じゃないですけど、教会周りの仕事にしてもらいます。
 思ったよりも調子が悪い―、って嘘の一つ二つつかないとやってられませんもんね。

 何だと言われたら、特に何でも無いっちゃ無いんですけど。」

言いながら、コーヒーのカップをかちゃりと置いて。

「最近暑いですもんね、私も修道服とか暑くて暑くて。
 ベールとかフードとか被ってると死ぬかと思います。」

ころころと笑いながら、自分から手を出すことはせずにそれとなく。

ブレイド > 「鬼かなんかかよ。おっかねぇな…
そろそろ人間って名乗るのやめたほうがいいんじゃねぇのか?」

そこでドヤるあたり
むしろ自分で自分を人間と思ってないフシがあるような気がしてならない。
なんなんだこいつ。

「墓穴掘りとか教会老朽化したとこの修繕とか力仕事頼まれそうだな。
つか、そういうとこで嘘つくならもっと大規模にいけっての。
せせこましい嘘でせせこましい仕事をもらうって…
いつものふてぶてしさ、そういうとこで出せよな。

まー、シスター服ってのは暑そうだしな…オレもずっとフードで…」

などと軽口を返し、次の彼女の言葉にも軽く返事をしようとしたが…
違和感。
いや、逆に違和感がない。
思わずマルレーンの方を目を丸くしてみる。

「……はは…ははー、はー……」

シスター・マルレーン > 「誰が鬼ですか。
 生まれは分かんないから鬼とのハーフとか言われたら困るんですけどね!
 否定する材料が無いから!」

あっはっは、と笑いながらコーヒーをまた一口飲んで。

「……そうですねー、大規模な……。
 まあ、考えなくも無いんですけど、まだちょっと怖いかな。」

ぺろ、と舌を出しつつ、大きな嘘、は口にせずに。
相手の顔色を見て、いろいろと察する。
その上で、コーヒーを口にして、何か言葉を考えて。

「部屋の中でくらい、外しとけばいいんですよ。
 そっちの方が、顔がよく見えますよ。」

なんて、ウィンクをばちーん、と決めて、ついでにぺろ、と舌を出して笑ってやろう。

ブレイド > 帰ってきた彼女の言葉は
思った以上にあっけらかんとしたもの
っていうか、なんだあの舌ムカつく。

「…あーえー…こういうの大丈夫な感じ?おまえ」

一応の確認。
というか、茶化されたようでムカつくので
どうしてくれようという表情。
この女、こめかみぐりぐりしても効かなそうだし。

「ったく、不良シスターだったなアンタは。
気ぃ使って損したぜ」

彼女がうろたえるようなこと…
尻か胸でももんでやろうかと思ったが、それは命の危険を感じる。

シスター・マルレーン > 「……まあ、私は臆病ですから。
 外だったら少し困ったかもしれませんけど。
 ……怒られることくらいなら慣れてますしね。」

世間的には大丈夫ではないけれど、と僅かににおわせつつ、穏やかに微笑む。

「不良じゃありませーん。
 不良っていうより、ちゃんと教育受けてないだけでーす。」

ふふ、と笑いながら、目を細め。

「気を遣ってもらって、すいません。
 いいんですよ、私といる時くらいは。」

とても、とっても穏やかな声で、そう囁いて。

ブレイド > 「バカヤロー、慣れたじゃねぇんだよ。
そんなんだから、今だって前だって…
むしろここでオレと一戦やっときゃ言い訳くらいにはなるんじゃねーのか?」

本当にあきれるというかなんというか。
鬼のように頑強で頑固な彼女だが
その包容力というか…優しさはシスターというものの慈悲そのもので。

「なんか企んでるんだろーが。
だったら不良だっての。
まぁ、不良でもオレにとっちゃ助かるんだけどな」

流石にベッドの横に座るのは距離が近すぎるか。
再び床に座って頭を下げて

「こっちこそ、わりぃな。隠してて。
騙す気はねぇ…とはいえねぇが、そう言ってもらえると助かる」

シスター・マルレーン > 「お、なんですか、闘技場の続きですか?
 いいですけどこの廃屋くらいぶっ飛ばしますよ。」

ウィンクに引き続き二度目のぶっ壊す宣言。
流石シスター、清楚な言葉の選び方である。

「まあ、これは奥の手です。奥の手。
 不良って意味ならずーっと不良ですー。
 毎日お小言とお叱りとお仕事ですー。」

ぷー、っと頬を膨らませながら、頭を下げる相手にころりと笑って。

「暑いからフードを脱いだだけ。
 謝る必要なんか、何一つ無いじゃないですか。

 むしろ、“暑くさせていた”のは、私でしょう。」

そう囁きながら、首を緩やかに横に振る。
彼女はよく知っている。 この恰好が。 この職業が与える別種のプレッシャーを。
それを口にして。

ブレイド > 「いちいち物騒だな、アンタは。
オレみたいな一般人捕まえてよ…その有り余る破壊欲求は
別のところにぶつけてくれると助かる」

清楚すぎてデタラメ言っているようにも聞こえる彼女発言だが
彼女がその気になれば可能なのが恐ろしい。
さすがシスター。

「いつもそれですんでりゃよかったんだろうけどな。
最近そうでもねぇだろうによ。
小言どころか大言だ。
体よく使うついでに弄ばれてこいって言われてんのとかわんねーってのによ」

ふくれっ面を見せるが…要は教会が言ってるのはそういうことだ。
だからこそ余計に腹が立つのだが。

「…たしかにそうだけどな。
それはそれだ。アンタ個人に謝ってるとおもってくれ」

ひらりと手を振り、コーヒーを一気に飲み干して。

シスター・マルレーン > 「そいつは流石に嫌ですねぇ……。
 まあ、そうならないようには頑張りますよ。

 人助けでない依頼は、バッチリ断ってますしね。」

微笑みながら、バカみたいに頑固なままの明るい女。
闘技場はもうそういう意味でも断りたいものだなぁ、なんて思いながら。

「……はい、では受け取りましょう。
 その上で、私は誰が何と言おうと、もう許しました。
 ですから、はい、もう大丈夫です。」

懺悔を聞いて、うん、と静かに頷いて相手の言葉を受け止める。
神という言葉を出さずに、あくまでも自分を主語に置いて。

こんなこと言ってるから、不良シスターでしょうね、なんて微笑みを向け。

ブレイド > 「こいつはほんとに…こいつは……」

本当に止まることを知らない。
暴れ馬…いや、頑強さから言えば暴れ牛だ。
本当に痛い目に遭わなければわからないのだろうが…
そういう目にあってほしくないからこっちだって言っているのだ。

「そうだなアンタ…不良シスターだ。
でも、アンタの知ってる神様よりも
オレにとっちゃ優しいんでな。
不良シスター様は神様以上だ」

うなずき、微笑む彼女。
これだけみれば、優しく暖かな女性だ。

「でも、睡眠薬仕込んで二日くらい寝かせとこうってのはあやまんねーぞ
ガチでやすめお前!」

シスター・マルレーン > 「あっはっは、その言葉は聞かなかったことにしておきます。
 ちゃーんと、シスターですからね。」

くすくすと笑いながら、穏やかなままの空気を身に纏って。
空になったコーヒーをかちゃん、と置いて。

「だからちゃんと休みは取っていますって。
 ここで2日寝て帰ったら、後が本当に面倒なんですよ。

 本山に呼ばれることだけは避けたいんですよねー。」

ははは、と苦笑いを浮かべて遠い目をするシスター。

ブレイド > 「そうしてくれ、つか、ただの喧嘩屋じゃなかったことに驚きだ」

こちらも笑みを浮かべつつ
彼女の飲み干したマグカップを回収する。
自分のとまとめて後で洗ってしまおう。

「…気をつけろよ?ほんとにな
アンタみたいないいヤツがヒデー目にはあってほしくねぇからな。
まぁ、無理やり休ませるってプランはなしにするけど…」

ベッドに座る彼女に向ける視線は心配の色が濃い。

「ま、休める時間はいくらでもベッド使っていいからよ」

シスター・マルレーン > 「誰がケンカ屋ですかぶっ飛ばしますよ。
 ………シスターですからね。 ね?」

穏やかな微笑みのまま威圧してくる。
得意技はプレッシャーです。

「……ふふ、いいひとじゃあないですけど。
 ひどい目には遭いたくないもんですね。

 ………ええ、ゆっくり休める時には、そうしましょうか。
 ここなら、フードも外せますしね?」

ベッドを二度、三度撫でて。
ふふ、と明るく声を出して。………でも、外を見る。

「これくらいの時間をかければ、ゆっくり探した、って言い訳も立ちますかね………」

重い体を、よいしょ、っとかけ声と共に立たせて。

ブレイド > 「おう、シスター、ぶっ飛ばす。
喧嘩屋、違う、覚えた」

かくかくとうなずく。
声がやや片言だが気のせいだ。
圧力がまいどたかいこと。

「ばぁか、オレにとっちゃいいやつさ。
都合的な意味でもな。
そう、フードも外せるしな」

同じように笑い、同じように露悪発言をしてみせる。
しかし、彼女もずっとここにいるわけにはいくまい。

「おう、またな?できりゃまた会うときも五体満足で頼むぜ?」

シスター・マルレーン > 「あっはっは、そうですね。
 では、次に会う時も。」

よいしょ、と立ち上がってウィンク一つ。
ぺかりん、とハートマークを飛ばして微笑んで。

「…心配、ありがとうございます。
 ふふ、ちょっと嬉しかったですよ。」

なんて、ひらりと手を振って部屋から出ていくシスター。
躊躇も、悩みもせずに、いばらの道だろうと真っ直ぐ突き進む女。

「……甘いコーヒーでも、帰ったらもう一杯飲みますかね。」

なんて。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシスター・マルレーンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からブレイドさんが去りました。