2019/07/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 散歩をするにしたって、こんな場所を選ぶ必要はないだろう。
実際に、睨みつけてくる数人のごろつきの視線は鋭く
なにかきっかけがあれば襲ってきそうなほど。
全くどうかしていると自分でも思うのだが、何故かこの区画に足を運んでしまった。
買い物ついでに。

貧民地区の市でいいものが見当たらないとフラフラしていくうちに
こちらの方へと足を運んでしまった。
危ないし面倒だと思いながら。
だが、心の何処かでスリルでも求めているのか、それとも別のなにかか。
買い物に出たのだからなにか収穫がほしいという貧乏性のせいか。
ともあれ、わかっててここまで来てしまったことは度し難いというか。

「(オレもまだやんちゃなとこが残ってんのかね…)」

ブレイド > かと言って、前に足を踏み入れた時に考えていたように
下手な喧嘩をしてしまえば
このあたりのごろつき共を一斉に敵に回してしまう。
そうなったらスリルもなにもあったものではなく待っているのは確実な死だといえる。
もちろんそんなことは望んでいないし、なにもなしていないというのに街から出ていくのも嫌だ。
そんな事を考えているうちに、少し人通りが…

「…(ごろつき共が動きを見せたってなると…逃げどきかもしれねぇな)」

ふつうに道を利用している通行人ならばまだいいのだが
このあたりを縄張りとしている連中に包囲されてしまったというのであれば…
正直ちんたら歩いている場合ではない。

ブレイド > しかしながら、ここでまた走り出してしまえば
以前来たときと何ら変わらない。
なんの収穫もなく帰る羽目となる。それではつまらない。
立ち寄れる店でもあればさっさとはいってやり過ごすのだが…

気取られぬように周囲を見渡せば
なんとなく、店と言えそうな建築物が
1,2…3つほど。
外れであったとしても、なにもない廃屋にはいっていくような者は
住む場所に困った浮浪者程度にしか思われないだろう。そんな人間を襲うほど暇な連中でもあるまい。

よく見もせずに、目に入った3つ目の建物の扉に滑り込む。

「っ、ふー………」

ブレイド > 伏せていた顔を上げてみれば
建物の中はガランとしており、人っ子一人いやしない。
自分の見立ては外れだったようで、廃屋だったようだ。
それが確認できればそれはそれ。
無遠慮に部屋の奥へと歩みだして身を隠す。

「(ここで少し休憩してきゃ…ま、なんとかなるだろ)」

建物の中までおってこないところを見れば
相手としてもあわよくばという感じだったのだろう。
ならば安心できるというものだ。
廃屋の部屋の片隅で、腰ををおろして肩もおとし、大きくため息を付いた。