2019/06/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 娯楽街」にユエルさんが現れました。
■ユエル > (ぼうっ、と熱に浮かされた様子で街に出る。わいのわいのと騒がしい喧騒と眩い程の光はちょっとばかし苦手であるはずなのだけれど今日は不思議と気にならない。それでも少しだけ影のある方を選んで歩くのは普段の癖か。
今日の散策は魔女にとっては珍しい理由であった。何か目的がある訳ではなく、ただ――身体に宿った熱を冷ます為、に街に出た。
先日、錬金術に使う素材の調達に出向いたとある街。そこで味わったのは徹底的な、壊れそうな程の陵辱だった。 ・・・正直に言えばあの街であれば然程珍しいことではないのだろう。そのような光景、見渡せばそこかしこできっと見られた。でも・・・自分がそれを味わうのは、初めてだった。
未だに自分の中に熱を持った杭が入っているような気もするし、ぽっかりと穴が、大事な何かが失われてまっているような気もする。あれは現実ではなく、夢だったのではないか、という気さえする。けれども、ひとつ確かなのはあの街から帰ってきても何も手がつかず、頭をよぎるのはあの夜のことばかり、ということ。あれから大分経つのにきゅんきゅんと子宮さえも熱を持っているような気がする。
このままじゃいけない、とばかりに自分のアトリエを留守にしてこうしてふらふらと目的もなく街をさまよっている始末。
自分を苛んでいるのは消えない火、すなわち情欲の類である。本来であれば娼館なんかを利用したり、どこかで男を捕まえてみるのが最適、なのであろう。けれども、自分にそんな勇気はなく。ただぼんやりとぱたぱたと油断すると熱を持つ顔を手で扇ぎながらふらふらと街を出歩いてみせる。
消えない火を灯す、僅かな発情の色香を残す少女はほんのりと甘い女の色香を残り香として残しながらふらふらと出歩いていて)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 娯楽街」にピングさんが現れました。