2019/06/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にフラニエータさんが現れました。
フラニエータ > 貧民地区、とある場所の地下にある小さな酒場。
静かで薄暗い店内、怪しい風体の店主、他の客はだぁれも居ない…そんな場所に女は居る。
カウンター席の一番端、店の奥側、カウンターに肘を突いて掌で頬を支えるスタイルもいつもの通り。
生憎今日、この店には女の扇情的な仕草を見る他の客が居ない。
女は退屈そうにスパークリングワインを傾けながら、干し棗を齧っていた。

「…失敗したかしら…でも…これが飲める所、少ないのよね…」

鴨が居ないのならば店を変えればいいのだが、女は躊躇っている。
理由はグラスでスパークリングワインが飲める店が少ないからだ。
逆を言えば、酒を飲み終えればこんな店に用はない。
だからであろう、今日の女の酒を飲むペースは、若干速い。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にロベリアさんが現れました。
ロベリア > 薄暗い店内に新たな客がやってくる。
既にほろ酔いといった加減で、ほんのり頬が赤い。
足取りはまだしっかりとしているが、よほど機嫌がいいのかその表情は緩みきっていて。

「んふふ~、あんまりキツくないの一杯貰えるぅ?」

と適当な注文をつける。

「っと、そこのお姉さん、お隣いーい?」

閑散としていて誰もいないかと思えば、奥まったところに先客が一人。
無遠慮に、声をかけながら返事も待たずにその隣に座ろうとしていた。

フラニエータ > 店の扉が開くと、ちらりとそちらを見る女。訪れた新たな客は、明らかに酔っていた。
酒の匂いは嫌いではないが、酔った人間が嫌いな女は、彼女が店に入るなり小さく眉間に皺を寄せた。
その彼女は己の返事も待たず、横に座ろうとしている。

「…え…?隣に?」

頬杖をついたままの女が、まず彼女に向けたのは淑女の微笑。その微笑の裏で彼女を観察する。
金を持っていそうか、はたまた使える人物か…それ以外か。
前者ならばそれを頂けばいい。後者ならば己の駒にすればいい。その他であれば無視すればいい。

「…私の横で後悔しないのなら…構わないわ、どうぞ?…フフ…」

淑女の微笑が若干妖しく歪んだのは、
女にとって少なくとも彼女が「その他」に含まれていないからであろう。

ロベリア > 「えっへっへぇ、おじゃましまぁす」

といっても既に腰掛けた後。
更につまみを注文すると、運ばれてきたワインと一緒にちびちびとやりながら。

「美人と一緒に呑めて後悔することなんて何もないわよぉ。
それにしても静かねえここ。
落ち着けるところ探してたけど、想像以上にね」

辺りを見ても先客は一名だけのようで。
火照った体と頭をクールダウンさせるには都合は良いが同業者としてこの店の状態は若干心配になったりもしつつ。

「あ、もしかして待ち合わせとかしてた?」

と、こういったひとけの少ない店で誰かと待ち合わせという可能性も頭をよぎる。
その場合自分は完全におじゃま虫である。
まあ邪魔でなければこのまま美人とお近づきにという腹づもりなのだが。