2019/05/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシャノンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシャノンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にウズメさんが現れました。
ウズメ > 「あの、大丈夫ですか?」

心配そうに、倒れているカーレルに声をかける。
白っぽい、娼婦とは違った過激な服装をした彼女は、明らかに垢ぬけておらず、王都になれていない様子だった。

「おうちまで、歩けます?」

他の気絶した4人は、物陰に隠れていて、気づいていないようである。
心配そうに声をかけている。

カーレル > 痛みには慣れているがだからといって好きなわけではない
身につけた衣服は冷たく重いが、血を吸った部分だけがほんのりと暖かく気持ちが悪い
身に宿した精霊もこの程度の傷では身体を修復しようとしないから厄介と言えば厄介な傷である

頭の中で家についてからの傷口の治療の手順を考える
服を切開し、傷口を消毒して縫い合わす。湯も沸かさなくてはいけないだろう
傷口の痛みは思考を鈍らせるが、治療の手順だけはハッキリと思い描けるのは慣れのおかげもある

歩いていれば不意に声を掛けられ、ぴた、と足を止めた
貧民地区で血を流す男などトラブルの種でしかない…にも関わらず、声を掛けるとはどんな阿呆か、変人か
そんな事を考えたかどうか、痛みであやふやだったが声の主へと視線を向けた

「ぶっ…なんつう、格好…」

酷い第一声だったと自分でも思う
布地面積の少ない衣服に身を包んだ少女がそこにいた
場違いにも見える彼女の様子に思ったことがそのまま、口に出てしまった

「あ…いや、大丈夫。これくらいなら平気…」

経験上、王都にいる異邦人であればその服装や身なりや仕草、言葉で何処の人間か大凡の検討はつく
…が、彼女の身体的特徴はともかく、その衣服は何処の出身とも思いつかない格好であったから、
首を傾げてしまう…あの世なる場所が実在するのであれば、とうとう、お迎えが来てしまったのか、とさえ考えた

ウズメ > 「あまり良くなさそうですね。肩を貸しますよ」

そういってカーレルの下に潜り込み、肩を貸して立ち上がらせる。
その薄着の服の、柔らかい肉体を感じることができるだろう。

「ひとまず適当な場所で休みましょう。えっと、あそこに宿って書いてありますね」

宿と書かれた場所にそのまま連れていく。当然こんなところにあるのは連れ込み宿だけだが、少女はそれに気づいていないようであった。
抵抗しなければそのままカウンターで多めの金を支払い、部屋に連れ込まれるだろう。

カーレル > あれよ、あれよと言う間に彼女に肩を借り宿に連れて行かれてしまう
抵抗できなかったのはふにり、と当たる柔らかな感触のせいでもあり、痛みにどうでも良くなったからでもある
少女に肩を借りる、というのは何と言うか面子が潰れそうな気もするがその豊かな身体に免じて黙っておこう

「…いや、待て。その宿はマズい…
 代金を支払うな、階段を登っていこうとするな…待て、待て…」

聞こえているんだか聞こえていないんだか判らないけれどもとにかく、ずんずんと連れて行かれてしまう
抵抗できなかったのは豊かな胸元が歩く都度、身体に触れるからであり、痛みのせいではないのかもしれなかった
ニヤニヤする宿の店主をキッと睨めつける間もなく、部屋までたどり着けばとりあえず、ベッドに腰を下ろして

「悪いんだが、宿の親父に湯と針と糸、借りてきて貰えるか…?
 酒があったらそれも頼む、出来ればなるべく度数が高いやつ」

取り敢えず、傷の手当をしてしまおうと思う
彼女にお使いを頼めば、財布を手渡し自分は上着をずらし傷口の患部を観察する
思ったとおり、そこまで傷は深くはない。数針縫えば、術後しばらくは突っ張るだろうが、問題はなさそうであった

ウズメ > 姫業は、待てと言われて待つような稼業ではない。
そのままずんずんと連れて言ってベッドにポイとすわらせる。

「応急処置ですね、任せてください」

そういって一通りの道具を持ってくる。どこからか取り出したかはわからないが、軟膏までまじっていた。

「はい、タオル噛んでいていください」

タオルをかませて、そのままチクチクと傷を縫い、その上からワインで濡らした布を巻き付ける。

「置いておけば、すぐよくなりますよ。まったく、気を付けてくださいね」

そういいながら仕事が終わったとばかりにベッドにベターッと寝転がった。

カーレル > 任せてください、と言って出ていったが何を任せてください、なのだろうか
ベッドの上で傷口を観察しつつ、もしや…と思っていれば、ばぁん、とドアが開き彼女が立っている
手にしていた道具を見て一安心したのも束の間、彼女がそばに寄ってきて針と糸を手にした所で、ツバを飲んだ

「待て…止めてくれ自分でやる…ふがっ…ふごっ…」

タオルを噛まされてしまった
傷口を医者でなく自分でもない彼女に触られるのは酷く不安であった
待て、とやっぱり止める間もなく彼女がチクチクと傷口を縫い始めるとそれをおっかなびっくり眺めて
ワインで湿らせた布を巻きつけるのには驚いたが、酒には変わりないので大丈夫なのだろう
………と、思うことにした

「何が全くなのか、俺には全く判らんのだが…
 取り敢えず、礼は言っとく、ありがとうな…やれやれ、生きた心地がしないわ…」

はぁ、と深く息を吐けば瓶に残ったワインをそのままぐびり、と一口飲む
ん、と彼女にも勧めようとワインの瓶を差し出しつつ、片手で湿っていない紙巻きの煙草を取り出し咥える
先端に火を灯して、ふ、と紫煙を吐き出せばようやく一息ついたような心持ちであった

「…しかし、見かけない格好だな…何処から来たんだ?」

ゆらゆら、と差し出したワインの酒瓶を揺らしながらもう片方の手で煙草を燻らす
視線は彼女の衣装の方へ向いており、衣装に包まれた豊かな四肢にも当然向けられる
………何処かの酒場の踊り子か何かだろうか?薄らぼんやりと考えていた

ウズメ > 「海の向こうの東の国、ミズハラからきました~」

起き上がりワインを受け取ると、ちびちびと舐め始める。

「人口なんと5人の国のお姫様ですよ~。すごいでしょー、島自体は豊かなのですが、過疎が進んでまして。それで、どうやって人口を増やそうかと神様に聞いたらですね、お前が産めと仰せだったのです」

カーネルの座る横にぴったりとくっついてワインを飲み始める。

「なので、人が多い王都に来てみたのですが、いやぁ、子作りのやり方すらわからなくてですね。途方に暮れてうろうろして3日目ですよ。こまりました」

えへー、とだらしなく笑いながら、ワインをもう一口、唇を濡らす。

カーレル > 「ミズハラ…?知らない国だな」

初めて聞く国名に首を傾げて続く彼女の言葉に耳を傾ける
ベッドに脚を乗せて、枕を腰の後ろに置くようにしながら煙草を吸うようにしながら聞いていた
ふむふむ、と初めの内は興味深げに聞いていたが、人口5人とか、神託が下ったとか、
その辺りで壮大な詐欺にでも巻き込まれようとしているんじゃなかろうか、という気がしてきた

「姫様ってのはともかく、人口5人で国と言えるのかねえ…
 というか、子作りの方法って、そう言うもんは姫様だったら教育されるもんじゃないのか?」

少なくとも自分が知る姫という人種はそうであったように思う
と言っても、受け取り方はそれぞれで家の為の義務と捉えるものもいるし、変に浪漫を求めるものもいる
中には色々拗らせてしまい、復讐の為に刺客を送ってくるようなのもいるのでまあ、それぞれなのだろう

「………王族ってのも大変だな
 それじゃあ、助けてくれた礼に俺がどうすれば子供が出来るか教えてやろう
 あ…あんまり、ワイン飲みすぎるなよ。ガキのうちから酒の味なんて覚えるもんじゃない」

ひょい、と彼女の手から酒瓶を取り上げればぐびり、と一口
こういう時に酒に酔わない、というのは大変助かる

「よく聞け…良いか、子供は教会で信心深くお祈りするとキャベツ畑で拾えるのだ
 だから、毎日…でなくても良いが、王都の聖堂へ行って祈りを捧げ、その帰りに郊外のキャベツ畑を周れ」

これで完璧だぞ、とでも言いたげであった
彼女の信仰する神がどんなものかは知らないけれど、いい加減で神をも恐れぬ物言いであったかもしれない

ウズメ > 「人口5人ですからね。教えてくれる人も居ないんですよ~」

みんなお年寄りですからね~ とのほほんとワインを飲み干していく。

「お祈りして、キャベツ畑に通うのは昨日と一昨日やりましたが、
残念ながらうまくいきませんでした。キャベツ農家さんにも邪魔するなって怒られましたし……
カーレルさん別の方法を教えてくださいよ~」

酔っぱらったのだろう、カーレルの腕に抱き着き、おしえろーっとその胸をムニムニと押し付ける。
きっと似たような方法で逃げた人間はカーレル以外にもいたのだろう。
よくこんな性格と格好で襲われなかったものだと感心するかもしれない。

カーレル > 「ジジイとババアが知識くらいは授けてくれるだろ、普通は…」

本当に姫なのか、この時点でだいぶ怪しい気もするが空気を読まずに善意を振りまく辺りは
確かに世間知らずの姫様と言えない事もないように思える

「既にやってたのかよ…それにも驚きだけどな…一体、誰がそんな嘘知識を…
 こんなお上りさんに酷い事するやつもいたもんだ…」

自分以外の誰から嘘知識を教えられたのか、自分と同じ発想の人間が王都にいると思うと何か恐ろしくも感じる
彼女が腕に身体を寄せるように抱きついてくると、否が応にも柔らかな感触を押し当てられるわけで
しばらく、その押し当てられる感触を堪能しながら、違う方法か…とクソ真面目な表情で思案する

「…俺が教えると色々面倒になりそうだな…
 さりとて、このお上りさんを放っておくのも、助けられた手前、心が痛む…
 というか、えーっと、ウズメは誰彼構わず子供が欲しいのか?」

宿帳を記載した時にちらり、と彼女の名前を偶然見たから名前は知っていた
そんな事を尋ねながら、彼女の脇の下に両手を伸ばして抱き上げれば、膝の上に乗せるようにして
正面から彼女の顔を眺めつつ、酔っているような気配であったから、頬のあたりを摘んで引張り

「別の方法ね…
 まあ、ぶっちゃければいきなり子供欲しいです!なんて言っても変人扱いされそうだしな…
 『九頭龍の水浴び場』の混浴とかでナンパするとかか…?」

多分、きっと自分より悶々としたやる気のある誰かが教えてくれるんではなかろうか、と提案してみる

ウズメ > 「のーびーちゃーいーまーしゅー」

頬っぺたを引っ張られて、そんなことを言いながらどうにか振り払う。

「相手はまあ、いっぱい欲しいですからいろいろお願いするつもりですがー、どうせなら優しいおにいさんみたいな人がいいですねー」

といいながらいきなり唇を奪う。キスといっても唇が触れるだけの軽いものだった。

「ムー、キスで子供ができるという話もありましたが、やはり嘘っぽいですねぇ」

押し倒してまたがり、猫の様にすりすりと胸にすり寄りながら、再度そんなことを言う。

「九頭竜の水浴び場チャレンジは明日するとして、今はお兄さんと子作りなのです」

楽しそうに胸に顔を摺り寄せる。

カーレル > 振り払われた腕をベッドに下ろせば、彼女の柔らかな唇が自分のそれと一瞬触れ合う
キス程度でどうこう言う程、子供でもないつもりだが面食らってしまった
その隙を突かれるように、ドン、と押し倒されてしまえば胸の所にすりすりと頬摺りをされて

「…どれだけここまで騙されてきたんだウズメ…
 というか、俺と子作りはしないのっ!ウズメが欲しくても俺は欲しくないしな
 この空の下の何処かに自分の分身がいると思うだけでゾッとする!」

ぺしぺし、と彼女の後頭部を小突いたかと思えば、そのうちそっと撫でるようにして
するすると長い髪を梳くようにして手を離せば、ゆっくりと身体を起こして

「悪いな、『何でも屋』だけどそればっかりはどうにもなんねえわ…」

するり、と彼女と身体の上下を入れ替えるようにするついでに尻を撫でておく
これくらいしても多分、怒られないと思う…判らないけれど。彼女の身体の上下が入れ替われば、
彼女の額に軽く唇を触れさせてから、バッと離れてベッドから立ち上がる
それじゃあ、まあ、頑張ってな。とヒラヒラと手を振れば再び捕まらないようドアを開けばすばやく退散するのだった

ウズメ > 「むー」

逃げられてしまった、残念である。
しかし何か知ってそうだったのに……
このよく分からない勘違いの旅は、まだまだ続きそうである。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からウズメさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカーレルさんが去りました。