2019/05/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 降りしきる雨の中、人通りのない路地裏に人影が1つ
辺りの殺気を悟ってか野良猫一匹辺りにはおらず、立ち尽くす人影の周囲を倒れた影、3つ、4つ
多勢に無勢、無傷というわけには行かず薄っすらと刻まれた上着からは血が滲む
さりとて、傷は浅く失血の量もそれほど多くない、雨を吸った衣服が重く、傷口に染みるのが難儀であった
「今日のはヤバかった…一張羅が台無しだ…」
こなくそ、と倒れた影の頭を軽く爪先で小突く
倒れて動きはしないが死んではいない、それでも、数刻は目覚めないだろうが
流石に4つもある気絶した影を何処か目のつかない所に移動するのも面倒臭い
胸のポーチから紙巻きの煙草を取り出し、咥えるが水気を吸ったそれは力なく折れ曲がり、
先端に火を灯そうとも雨に消されてしまう…ジクジクと痛む傷口と火のつかぬ煙草に苛立ったように手にした煙草を
投げ捨てれば、現場を人に見られぬうちに、さっさとこの場を後にする
雨の中、衣服を血に汚している男が歩いていようとも、誰一人声を掛けてこぬのが貧民地区であるから、
少し大きな通りに出た所で誰が気にするわけでもなく。腹の傷を手で抑えながら歩いて行く
通り掛かる人間は遠回しに視線を向けるか、足早に立ち去るか…今はこの無関心がなんともありがたい