2019/03/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にジェリアさんが現れました。
ジェリア > 茜色に染まり始めた周囲は先程よりも人が増えてきた。
一日の疲れを癒す為にやってきたのだろう姿がちらほらと。
当然、中にはガラの悪い者もいる。同じ娼館で働いている女性と身を寄せ合い。

「やだやだこわーい。」

本気では思っていないであろう事が丸わかりな声を出して戯れて。

ジェリア > そうこうしている内に常連客がやってきた。
手慣れた様子で同僚と二人で客を店までエスコートして。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からジェリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクウさんが現れました。
クウ > 貧民地区の大通りに並ぶ商店の一つ。
その前で静かに佇みいかにも用心棒という様子で佇む。
この店にはよく雇われるのか、行き交う人々や客もあまりに気はかけない様子。
ただ…一つ違うのはその用心棒の少女の顔には赤みが差し、足元にはポツポツと水滴のような跡がある事。

「……いらっしゃい。……買うのは中…」

何処か震える声で話しかけられれば客を中へ行くように話し。
それを見送ればまた行き交う人に目を向ける。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイーシャさんが現れました。
イーシャ > 貧民地区はミレーの青年にとっては庭のようなもの。
かろうじて明るい雰囲気の大通りは当然、何が行われているかわからない裏通りまで目を通すようにしている。
もちろん、自分の良く知る女性がよく務めている店のことなんかも。
今日も彼女が雇われているらしいので、顔を見に行くことにした。

「クウ、元気~?」

行きかう人々の中で唯一だろうか、用心棒の少女に視線を向けて近づく青年。
気さくに声を掛けつつ彼女の顔を覗き込む様、首を傾ければ…ちょっと様子がおかしいことに気づくだろう。

「…具合、悪そうだねぇ」

彼女の表情、そしてその足元に視線が落ちれば、にやっと笑ってみせた。

クウ > ちゃんとした客もいれば冷やかしも多い。
それでも盗人でなければ客と扱うので追い払いはしない。
ただちょっかいを出してくる住人には軽い脅しもかける事、そうならない事もあり…。
そして声を、知った声と名前を呼ばれると誰か直ぐに判る。

「それなりに…元気。イーシャは…買い物?」

行き交う人の中から近づいてくる青年はやはり知った顔。
それなら少しは気を抜いてもいいと考えるが直後に身震いをして気を引き締め。
顔を覗き込まれると少しだけ視線が泳いでしまう。

「そんな事……ない」

そうは言うが青年の視線が下がり、笑う姿に顔が真っ赤に染まる。

イーシャ > 「いんや、ぷらぷらついでにクウの顔見に来ただけ…
て、ちゃんと働いてるからね」

養育費をきちんと渡していることを考えれば納得するだろう。
青年が普段どんな仕事をしているかまでは知らないだろうが。
買い物ではなくただ彼女に会いに来たとだけ伝え。

「あはは、何とかしてあげたいけど…お勤め中だからね~」

青年の前で気を抜こうとして、何故か身震いをする彼女。
明確なまでに分かりやすい彼女の反応に、ただ微笑むだけ。

クウ > 「そう……それじゃ、何か買っていって……。
その方が…お給料…もらえる…から」

青年からは子供を育てるに十分なお金は貰っている。
それとは別に今お世話になっている教会への寄付という名の色々な支払いもある。
青年の仕事がどんなものかは判らない、聞こうともしないのはきっと言えるものなら言うと思うから。
買い物ではないと聞くと買って言ってと強請っても見せて。

「…誰かのせい……私も…商品……」

むっとした顔で青年を見つめ、足元にしずくが更に落ちてシミを作り。
自分は用心棒で商品、店専属の娼婦でもある。
それが嫌そうな表情でじっと見つめて。

イーシャ > 「なんだ、用心棒兼客引きなんだ。
まぁそういうことなら見てくかな」

青年の働きについては聞かないほうがいいだろうし、言うつもりもなく。
お互いそこらへんは不干渉とすれば、都合がいいだけのこと。
ともかく、買い物を強請られれば仕方なさそうに店のドアに手を掛けて。

「俺の女なのに買わなきゃいけないのか…
どうしようかなー」

冗談交じりで嫌そうな表情の彼女を見やりながら店内へ。
数分後店から出てきた青年の手には、何か購入したのか紙袋が一つ。
さらに続けて店主の男が出てくると、用心棒兼商品である彼女に、この青年に買われたから行ってこいと指示されるか。

クウ > 「看板娘…。お客が入れば…なんでもいい……。
沢山……買って」

知り合いで子供の父親、そして自分をこうした原因。
そして冒険者仲間でこの街ではまだ信用できる青年。
だからこそ言わない事を詮索するつもりはなく、それが付き合いを続けれる秘訣だと考えて。
ドアに手をかける青年にしっかりと注文をつけて。

「イーシャの……?そうだった……。
大丈夫…滅多に売れない……」

見た目珍しい東の国の少女の買値は高く滅多に売れるものではない。
嫌そうな顔の青年を店内に見送れば、引き続き客引きを続け…。
数分後に紙袋を一つ持った青年、そして何故か店主も出てくる事に何をしたと見つめるが。
続いた指示にわかったと頷いて。

イーシャ > 「看板娘にしては愛想が少し…足りないかな」

彼女が看板娘と言うとなんとも言えないような感じで、くすくすと笑う。
やはり彼女の雰囲気からすれば、用心棒と言ったほうがしっくりきそう。

「クウってなかなか値が張るんだね…
まぁともかく、今夜は俺がお客さんだから、よろしくね」

店から出てきた青年は、それなりの値を払ったのか、もしくは特別なやり取りがあったのか。
詳細を語らぬまま店主に指示された彼女の手を取り、近場の宿にでも向かおうか。

クウ > 「ここで、愛想……出してたら…強盗か人さらい来るだけ。
これぐらい……丁度いい」

くすくすと笑う青年に危ない場所だからというように。
実際に何人も切っているが、それは現地のお方が綺麗に持って行ってしまうので残らず…。

「値段……知らない。
お買い上げ…ありがとう?」

店主が自分に付けている値段は知らない。だからその金額を支払ったのか取引があったのかは気にしない。
判るのは今日のお給金はすごく多くもらえるという事。
それに…今日のお客は青年だからおかしなことはされないだろうと、そこか安心した顔で手を引かれて近くの宿へと連れて行かれて…

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイーシャさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からクウさんが去りました。