2019/02/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 「ふむ…」

ここは貧民地区、裏通り。
足を止めて佇むのは一人の少女、何やら考え込んでいる様子。
ゆらりゆらりと揺れる尻尾が、時折、あらぬ動きを見せる。

「迷ったか…やはり、予想通りじゃったな、うむ」

一つ頷きながら、どこか自慢気に呟く。
普段は屋根伝いに移動をする少女だが、気紛れに、通りをこうして歩く時もあるもので。
そして、そのたびに、こうして迷う訳である。
なぜ迷うのかって?道を覚える気がまったくないからだ。
気に入ったりする場所は覚える、だが、道としては覚えない。
位置として覚え、屋根伝いに真っ直ぐ向かうのが少女の移動方法だった。

「さてはて、どうしたものかのぅ…」

やれやれ、と肩を竦めつつも、先を考える。
目的は相変わらずだがない、何かあれば楽しもうとは思う。
まぁ、何もないなら何もないで、散歩をして終わりだ。

タマモ > 屋根に登れば、迷う事はない。
だがしかし、それは何か負けたような気がしないでもない。
何と戦っているのかは知らないが、そんなものなのだ。

「………仕方ない、もう少し歩いてから、また考えるとしよう」

陽の差す時間でもないから、唐傘も不要。
代わりに、ごそごそと袖を漁り、中から扇子を取り出した。
寒い時期に、それこそ不要じゃないかって?
別に涼しむ為だけに、己の扇子がある訳ではない。
ぱさりと広げると、ぱたぱたと扇ぐ。
扇がれた風に紛れ力が漂い、周囲に広がって行く。

「掛かれば良し、そんなところじゃろうな」

くすくすと笑いながら、少女は歩みを再開し始めた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にナータさんが現れました。
ナータ > 少女は物乞いのような生活から、とりあえずは脱していた。
とはいえ決まった職があるわけでもなく、日雇いに近い仕事。
当然、宿や食事も贅沢などできず。
今宵も簡素な安宿に宿泊していたが、ふ、と目が覚めた。

もう少し寝ないと、明日の朝の仕事探しに差し支える。
そう思い薄い毛布に包まっていた少女はけれど、むくりと起き上がった。

そして普段着に着替え掛けてあったコートを羽織り、ふらり、と宿を出ていた。

「……、……」

あてもないように貧民地区を進む少女。
その足取りはどこか頼りなげで覚束ない。

5分ほどの「深夜の散歩」の先、辿り着いた先に居たのは
自分とそう変わらぬ年頃に見える少女のすぐ近く。
そこまで進むと少女はぼんやりと立ち尽くした。

その表情は感情に乏しく、瞳も虚ろに揺れている。
扇子の戦ぐ風に紛れた力によって導き出された
「獲物」であった。

タマモ > 時間も時間だ、まぁ、本日も散歩で終了、そう考えていた。
…が、どうやら、それで終わる事はなかったらしい。
近付いてくる足音に、ぴくん、と耳が揺れる。
そして、その足音の主が、目の前に姿を見せた。
見た目は同年代、人間なのだから、年齢は違いないか。
そんな少女が姿を現わせば、まじまじと見遣る。

「おや、これは…良い子や、忙しい子はぐっすりな時間じゃろうにのぅ。
こんな時間に起きておったとは、幸か不幸か…」

そう、人によって効果が変わるのだが、誘いの力。
どうやら、この少女は催眠のような効果が現れたらしい。
すぃ、と側まで歩み寄り、その顔がよく見える程の距離に。

ナータ > 少女は夢現のような状態にあった。
狐耳の少女が「撒いた」力はそれぞれに様々な影響を及ぼすらしかったが。

すぐ傍まで進み立ち止まった少女を認識し
狐耳の少女もまた近づいてくる。

「夜更かし……悪い子……」

そんな相手の言葉に還す返事は、見た目よりもどこか幼さを感じさせる。
どうやら夜更かしして母親に叱られた幼い頃でも思い出しているかのようで。
家出し、実家から離れた少女には懐かしさすら覚える感情であった。

夢現で、深い催眠状態にある少女。
嗜好や理性、自我といった魂の外殻もまた、今は薄く。

自分が自分でないような感覚に、恍惚さえ感じているような顔つきだった。

タマモ > ふむ、ふむ、と頷きながら、少女の言葉に頷く。

「そう、夜更かしとは悪い子じゃな?
そんな子には、お仕置きが必要じゃろう。
ほれ、お主の住処へと案内するのじゃ」

ぽんぽんと気安く肩を叩き、耳元でそう囁いて。
今の状態ならば素直に案内を行うであろう、その後に続けば良いと。

ナータ > 「悪い子……お仕置き……?お家……帰るの……」

トロン、とした顔で、少し舌足らずな口調で。
目の前の相手は同世代のような外見のはずなのに。

そう返すと、前を先導するようにフラフラと歩きだした。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からナータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……ふ~む……」

貧民地区のとある酒場。男は、壁に張ってある張り紙を、麦酒を飲みながら見ていた。
男が本日酒を飲む為に来たこの店では、冒険者ギルドからの依頼の一部が張り出されている。

「……う~ん」

しかし、この店で引き受けている依頼はあまり気乗りのしないものばかりらしく。
男は、首をかしげながら表情を苦いものに。

「最近大きい仕事ができてないからな……。
 そろそろ稼がないと」

とはいえ、仕事をえり好みする余裕はある男なのであった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にノアさんが現れました。
ノア > 寒さから逃れるように戸を開き、 安酒場に入店。

「 ん、 久しぶ り……… て、 酒くさ !! 何時から呑んでんのー ? 」

見知った面々と挨拶や談笑を交わしながら店内を進めば、 其処に…
貴方の後ろ姿を捉えて、

「 あたしも そろそろ… 仕事 (するフリ) しとかなきゃ。」

なんて、 独り言のように呟きつつ。
貴方の背後より手を伸ばし、 適当な依頼を一枚 ペラっと剥がす。

セイン=ディバン > ふむぅ、と考えていれば背後から聞きなれた声を聞き、ちら、と視線だけを送る。
相手が酒場の客と話している様子を横目に見ながら、依頼についてどうするか考えていれば、目の前で依頼の紙が剥がされ。

「よぉ、ノア。お久し。
 ……やっぱお前は顔広いんだなぁ」

オレぁ基本同業者どもから疎まれてるからな、と笑いつつ。
相手の交友の広さに笑い、相手が手にした紙を指差す。

「依頼、受けるのか?
 オレぁやめとくけど」

ここじゃない酒場で他の仕事を探すさ、と言いつつ。
相手にグラスを見せ。

「飲むなら奢るぜ。……最近、調子はどうよ」

カウンター席へと向かいつつ、相手に問いかける男。
この相手とは深い関係だが。あまりイチャイチャすれば、また同業者に恨まれかねないので。
ちょっとドライなフリ。

ノア > 荒事も力仕事も請けない分、 比較的報酬も低く変わった依頼が殆ど。
そんな便利屋は同業者に疎まれる事も少なく、 ライバルというより
単なる "呑み仲間" という認識なのだろう。

「 奢ったり奢られたり一緒に呑んだ事ある程度、 ただの呑み仲間よ。」

そう返しながら、 手に取った依頼書に目を通す。
内容は、 街道沿いの村へのおつかいと配達のようなもの。
表向きの商売を再開するのには、 これくらいが丁度良い。
女は依頼書を数回折って胸元へしまい、 視線を斜め上の貴方へと向け

「 ん… ぼちぼち。 うん、 呑む♡
  すみません、 あたしにも彼と同じのー 」

誘いには勿論頷いて、 店員に彼と同じ麦酒を注文。

「 そっちは ? イイ話ないのー ? 」

セイン=ディバン > 「ふぅん。オレぁどうしても一人で飲むことになるからなぁ」

飲み仲間がいるだけいいじゃん。などと言いつつ、相手の姿を見る。
ぱっと見、怪我などはしていないように見える。
まずはそこは一安心、であった。

「そうか。ぼちぼち、ね。
 そりゃあよかった」

何事もほどほどがベストだからな、と笑いつつ。
男は麦酒を呷る。

「ん~。いや、キッチィわ。
 男の淫魔に懐かれるわ。仕事はうまくいかないわ。
 あぁ、あと。フラニエータのヤツに嬲られるわ……」

手の平をひらひらと振りながら、苦々しい顔になる男。
互いの共通の知人である女盗賊に関しては、いつか痛い目みせる予定である。

ノア > ファーコートを脱ぎ、 スツールに脚を組んで座る。

「 あっちこっちに手ェ出すからでしょ ? 」

仕事とも、 女性関係とも取れる揶揄いを口にして、 くすりと肩揺らし。
注文した麦酒受け取ると、 貴方に向けて軽く掲げ

「 頂きまーす♡ 」

貴方に続きグラスに口を付け、 くいっと豪快に喉へ流し込む…… が、

「 …………… っ、 ?! 」

貴方の近況に、 危うく其れを吹き出し掛ける。
一つは "男の淫魔" が云々という内容に、 もう一つは、
ライバルであり恩人でもある女性の名前を聞いて

「 相変わらず……… 波瀾万丈な人生歩むの好きね… 」

唇の端を指先で拭いながら、 何とも言えぬ微妙な笑みを浮かべた。

セイン=ディバン > 「なぁんだよそれ。……まぁ、反論できないが」

女絡みであれ、仕事がらみであれ。
この男は、とにかく悪目立ちする傾向がある。
そのクセ実力は中堅所なものだからまた評価も悪く。

「へいへい、ど~ぞめしあがれ」

相手が実に楽しそうに酒を飲み始めれば。
男はくすり、と笑うが。
相手がなかなかなリアクションを見せれば、大きく肩を揺らす。

「望んでそうしているわけではないけどな~。
 ……あぁ、そういえばこの間面白い呪文習得したんだよ」

我が人生ながら困ったものだ、と笑いつつ、男は相手に手の平を見せる。
男が顔をしかめると同時に、爪がビキビキと音をたてて伸び。
さながら、鋭いダガーのような長さにまでなる。

「肉体変化の呪文なんだけどな。
 まだ習熟できてなくて、激痛を伴うけど。便利だぜぇ?
 性別も身長も顔もスタイルも思いのまま。
 おかげで潜入とかすげぇやりやすい」

更に表情をしかめつつ、爪を元の長さに戻す男。
考えようによっては、髪を切る必要もなくなったしダイエットとも無縁な生活になったわけだなぁ、と。

ノア > 女もまた、 人の事は言えないのだけれど。
いつ、 何処で、 何があったか ───
そういった類いの話を、 貴方に話す事は あまり無い。

「 呪文 ? 」

貴方の声に耳を傾けつつも、 自身に起きた出来事が ふと、 頭を過る。
こんな風に、 大概の事は軽く笑い飛ばしてみせる貴方を、
女は、 羨ましく思う。

そんな中、 貴方が習得したての能力を披露すれば

「 ……… ゎ、 何それ !! 」

其の光景に ぱちくりと目を瞬き、 伸びて 縮んで と、 自在に変わる様に
驚きと羨望の表情を浮かべ

「 あたしなんて、 メイクで誤魔化したり染料使って髪色変えてんのに…
  苦労して化けんのが馬鹿みたいじゃない、 ずるいー 」

むぅ… と恨めしそうに目を細め、 残りの麦酒を勢いよく飲み干した。

セイン=ディバン > 基本的に、この男は他人に対して詳しく近況を聞いたり。
過去を探ったりということをしない。……よほどでなければ。
これは単純に、自身にも色々あるように、相手側にも聞かれたくないこともあるだろうから、ということで。

「くっ……ふっ……!」

相手にまるで手品の如く呪文を見せるが、当然爪を武器にする、というだけでもかなりの痛みが伴う。
だがまぁ、例えば性別を変更したり、顔を変化させたりという。
そんな大規模の変化に比べれば、痛みはたいしたことは無い。

「呪われてた時期のおかげで、こういう呪文に素養があったみたいでな。
 魔術屋のババァに頼み込んで教えてもらった」

金貨が随分かさんだがな、などと笑いつつ、手を振り。
少しでも痛みを誤魔化そうとする。

「いやぁ、でもこれマジ痛ぇんだよ。
 規模が大きくなればなるほど、な。
 例えば……」

相手が麦酒を飲み干すのを見て、男もお代わりを頼みつつ。
相手の耳元で囁く。

「チンコでかくしたりしようとすると、もう最悪なんだ」

などと、下品なことを言いつつも、それを実践したことがあるので。
ちょっと、相手にそんなからかいをしかけてみたり。

ノア > 二人寄り添う時は、 貴方を想い。
時に語り合えば、 其の能力に嫉妬もする。
女にとって貴方は、 己の正体を知る数少ない相手であり、
ライバルでもあり、 大切なパートナーでもある。

だからこそ 人目に触れる場で其の関係を大っぴらにはしないし、
スツールに並んで座り酒を酌み交わすだけにしていたのだけれど

「 ふぅん……… 」

耳元へ、 悪戯な囁きが落とされ。
痛みを伴うという能力を見せた手を、 まるで心配でもするように
そっと、 白い手のひらに包む。
久方ぶりに触れた貴方の手を、 優しく撫でたかと思えば…

「 習得したての能力なら尚更…
  何事も、 "実践" は大事だもんね。"実践" は。」

なんて言いながら女は "元から鋭い" 爪を、 貴方の手の甲に突き立てた。

セイン=ディバン > そういえば、昔一緒に仕事をしたな、などと過去を思う男。
あの時はダンジョン探索で、あまり稼ぎは無かったっけ、なんて笑いつつ。

「……なぁ。そういやお前。
 あの指輪って……」

その時にプレゼントした指輪。どんなだったか、男自身もう忘れかけている。
それでも、相手にそう尋ねてみるのだが。
手の甲をつねられれば。

「いでっ!?
 な、なんだよ。いいじゃねぇかよ別に……」

結構な痛みだったので、涙目になりながらそう言ってしまうが。
むぅ、怒らせたか、と反省の男であった。
てっきり喜んでくれると思ったのだが。

ノア > 女の耳や手首は 華やかなアクセサリーで飾られているものの、
其の薬指に、 贈られたペリドットは光っていなかった。

指輪を嵌めなくなったのは、 ある女性に出会った夜 ──
完全に "敵わない" と、 そう認めてしまった瞬間から。
その癖 捨てる事など出来なくて、 大切に保管してあるのだけれど

「 ん、 今日はピンクゴールドで統一したの。」

なんて、 あやふやに返す。
冗談よ とでも言うように、 爪を突き立てた手の甲を軽く撫でながら

「 ………で、 "実践" してみた結果 どーだった ? 」

今度は貴方の耳元へ、 そんな囁きを返す。

セイン=ディバン > こんな風な、追求なんてしたいとも思ってはいない。
だが、ふと思い出して尋ねたそれは。聞きようによっては、責めているようにも聞こえただろうか。

「そっか。……いやまぁ、アレだぞ?
 別段、お前の趣味に合わないってんなら売ってもいいんだからな?
 ……残しておいてくれれば、嬉しいけどよ」

相手の言葉に、男は素直に納得し、そう呟く。
元々、ダンジョンから回収したものだ。贈り物としては、買った物やオーダーメイドに比べれば格も品も劣る。
だが、それでも残してくれていれば。当然嬉しいわけで。

「ん~……相手は喜んではくれたが。
 オレが、キツい。まっさいちゅー、に激痛が走るとな……。
 どうしても、萎えっちまうわ」

カッハッハ、などと笑いつつ、冗談の様に言う男。
もしもこの魔術をセックスに用いるのなら。
行為に入る前に呪文を使っておかないとだな、などと笑いつつ。

「そっちこそ。お互い縛らない約束だけどよ。
 オレ以上に反りの合う相手とか見つけてないのか?」

オレとしては、パートナーとして扱ってくれれば喜ばしいんだが。
なんて嘯きつつも、そう尋ねてみる。
興味半分。けん制半分、という具合。

ノア > たまには妬いた素振りを見せたり、 寄り掛かりたい時もある。
いっそ自制心が溶ける位に、 思い切り酔ってしまいたい…
そんな事を、 思ったりをするけれど

「 ちゃんと大切にしてるよー 」

カッコつけて、 何でもないフリをして、 澄まし顔で酒を煽る。
売るなんて、 出来る筈ない。ただ、 薬指に嵌める勇気が無い、 だけ。

「 ふぅん、 随分楽しんでるのねー "元気" そうで何より。」

可愛らしく拗ねる訳でもなく、 悲しげに睫毛を伏せるでもなく、
視線を貴方の下半身へ向け、 悪戯に皮肉を言うのが この女。

そんな女が… 安酒場の喧騒に紛れて つい、 口を滑らせる。

「 ん……… 別に、
  反りが合うどころか… 寧ろ、 最悪。」

自身の口から溢れた言葉に気付き、 慌てて酒を煽る。

セイン=ディバン > 正直な所を言えば、お互いがお互いをそれぞれどう思っているのか、なんて。
確認の使用もないのだ。だからこそ、男は相手を大切に思い。
今や、ヘタに突っぱねたりしないようにしている。

「そっか。まぁ、お前にくれた物だからな。
 お前が好きにしてくれていいよ」

さらっ、と言うものの。微妙に表情がにやけてしまっている。
大切にしてくれているのなら、嬉しい、というのは目に見えるほどだろう。

「まぁ、それこそボチボチだ。
 最近は本当に、起ちが悪くてな……」

中年オヤジの悲哀、というものであった。
まだまだ現役! ではあるが。
やはり若い頃に比べると体力というものは落ちてしまっている。

「……ん? 何かあったのか?
 愚痴くらいなら聞くぜ?」

コイツにしては珍しいな、と男は考える。
基本、この相手から他人の悪口や、それに類するものは殆ど聞いたことがなかったはずだから。
だからこそ、気になった。