2019/02/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカリノナさんが現れました。
カリノナ > 王都マグメールの貧民地区。ここに足を踏み入れたのは初めてだが、まず驚いたのは空気の淀み。そして雑然とした路地だった。いや、路地というかこれは

「…勝手に家を建てたのだろうなぁ?」

家というのも烏滸がましい掘っ立て小屋。しかしそれでもこの周囲ではいいほうで、ぼろ布を張って目隠ししただけというような場所にも人が住んでいた。
興味本位でのぞき込み、睨みつけられたのはついさっきの事。
いつも通り笑って誤魔化し、軽い謝罪と共にその場を立ち去った白髪の女は、のんびりと区画の奥へと足を進めて。

カリノナ > 裸と変わらないようなボロを纏った子供に、足を失い路上に座り込む乞食。先ほどから感じる視線の多さは、それだけこの場で己が目立っていることを示すもの。
確かに、上等ではないがここの住人よりはいい服をきているし、腰の刀は異国の武器とあって売ればそれなりの値段にもなるはずだ。大刀のほうは飾り気のない実用刀だが、脇差のほうには透かしの入った鍔に、目釘にも細工が施された美術的価値も付随する刀だ。まあ、こちらでもちゃんと斬っているのだけれど。

幾度目かのスリを体捌きだけで回避しながら、ふと足を止めるのは、狭い路地のさらに奥深くに続く道。

「ふむ…」

カリノナ > 足を滑らせ、半歩前に進む。それだけで周囲の気配が変わるのを感じた。
どうやらこの奥には、行ってほしくないらしい。
実力で阻止してくるのなら、それを斬るのもまた愉しそうではあるが…

右手が自然と刀の柄に。とんとん、と指を遊ばせるのは考え事をしている時の癖だ。
特に、斬ろうかどうか迷う時によくやってしまう仕草。

「特にこの先に用はないのだが……其方らをそこまでさせる理由については、興味が出てきたな」

鬼が出るか蛇が出るか。どちらでも構わない。どちらにしろ、斬るだけの話。

カリノナ > 「では。行くとしようか」

楽し気に笑って歩を進める。無事に済む保証も無ければ、面倒事に巻き込まれるかもしれない。記憶も無く知り合いも少数でしかない冒険者など、最初からいなかったことにもされかねないのだが、許容した上で奥へとその姿を消して

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカリノナさんが去りました。