2019/01/25 のログ
■ユエル > (はぁ、はぁ・・・、と疲労の為か息を乱し、魔女の証たる三角帽子を目深く被り貧民地区の路地裏を駆ける少女の姿が今宵見受けられた。
普段であれば、あまり治安が宜しくないから用事がなければ通らない地区。そこを今宵あえて選択し、走り抜ける理由が今宵はあった。
魔女の帽子の下に隠された顔に多少布で拭ったとはいえど未だに残る魔物体液。おそらく精液に近しいもの。それがべったりと付着していた。それも顔だけに収まらず、上に羽織るコートやスカートにも付着していて、まるで魔物に性的に襲われた後のように見えるだろう。
実際に襲われた、という程ではなくてただちょっと錬金術で使う植物の採取に行った際に見慣れない植物に突然体液をぶっかけられた、という程であるのだけれど。
慌ててその場から離れたが為、何事もなかったけれど、あのままあの場所にとどまっていたらよからぬ事態になっていたかもしれない。けれど、精液にも似たその植物の体液は布で拭った所でどうにかなる量ではなく、その匂いも残されていた。ほんのり甘く、理性を溶かすような匂い。・・・成分を分析すればなにかの薬に使えそうだけれどそれをかけられた今はそうも言っていられず、早急に自宅へ帰ることを求められた。普段はもうちょっと人目のある通りを通るのだけれど、あまり人様に見せられるような格好でもなく、結構濃厚な匂いも残っているのでこうして人目を避けるように路地裏を走り抜けることを選択した結末である。
されど、当の本人に一気に駆け抜ける体力なんてあろうはずもなく。直ぐに体力を尽かせ、はー・・・はー・・・、と壁に手をついて息を整えるに至った。)
~~~ッ・・・!
(ぶるり、と身体を震わせる。魔物の体液はやがて少女の汗に混じり、少女の身体に染み込んでその効力を発揮させていく。とくん、とくん、と心臓は高く昂ぶるようなリズムで叩かれて、身体には熱を帯びていく。吐く吐息はフー、フー・・・、とまるで興奮しているかのように。身体の奥からはきゅんきゅんと、なにかを求めるような熱が灯り始める。 ――なんとなく、そうじゃないか、とは思ってはいたけれど、あの魔物の体液・・・媚薬、ないし興奮剤の成分を持っていたらしい。)
早く・・・帰ら、なきゃ・・・。
(発情を覚え始めた身体を引きずって少女は急ぎ帰路につく。まずはシャワーを浴びて体液を流して、鎮静剤飲んで身体を落ち着けて、それから・・・。
今のことを考えると欲望に流されてしまいそうだから、なるだけこれからの事を考えて思考を紛らわせる。
周囲に甘ったるい匂いを垂れ流しつつ、きゅっ、と胸元の服を握るようにして少女は再び家の方に向けて歩みを進めて。)
■ユエル > やっと・・・着い、た。
(どうにかこうにか自宅へと辿り着き。その扉を開き、シャワーに駆け込んでいく。路地裏の道中、何事もなかったのは少女にとっての不幸中の幸いであったことか――。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区路地裏」からユエルさんが去りました。