2019/01/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にカーレルさんが現れました。
カーレル > 暗い路地から出てくると足首を掴まれる感触
一瞥もくれずに足首を掴んだ手をゲシゲシ、と踏みつけて幾らか明るい通りに出た
背後の暗がりの向こうでは久方ぶり現れた王城からの刺客らしき男が三人ほど組んず解れつノびている
自分でも時折、忘れてしまうがある王族の女から随分と恨みを買っていて時折、こうして刺客が送られてくる
平凡な日常にちょっとした刺激を提供してくれている、と思えば聞こえは良いけれども、
ギラリと暗闇に光る刃物を見ると背筋が凍る思いをするのでもう少し日を選んでほしいとは思う

「追手、討手の質が落ちてきたなァ…流石に資金繰りが厳しくなってきたかな……」

あの御方が美し怖い顔をなさって臍を噛む思いをしていると思うと寒気とは異なるゾクリ、とした感覚があった
なまじか育ちが良いものだからそれを隠そうと努力されるがひしひしと空気越しに苛立ちを感じる事になるであろう
あの御方の臣下はさぞ苦労をしていることであろう。変わってやりたいよ、と1人零し、ニヤリと笑みを浮かべると、
頬についた己のものか、刺客のものか判らぬ血液を拭い、胸中より取り出した煙草を機嫌良さげに銜えた

先端に火を灯し誰かに見られないよう辺りを確認してから通りへ出る
あの御方は自分を忘れられないのだ、と思えば尚の事、上機嫌で紫煙を吐きながら刺客が倒れている現場から
離れるべくポツポツと歩き出す
ポツポツと人通りや地面に座り込む人の姿こそあれど、商店や酒場は少なく寂しい通りであった