2019/01/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にティルニアさんが現れました。
ティルニア > 貧民街の中では比較的穏やかな雰囲気を持つ小さな広場。
家を持たない人々が暮らすテントの集まりを少し遠くに眺めながら、ため息をこぼす。
ここ数日、薬売りの仕事が不調だったせいで金欠気味。
困り果てて、この広場で寝泊まりするのを許してもらったけれど、空腹のせいで寝付けない。
明日の朝食兼昼食として取っておいた大きなパンを両手に、じっと考え込む。
これで明日も稼ぎがないと困った事になるけれど、このまま空腹に耐えるのも辛いところで。

「明日は売れるかなあ…」

ぼやいた後に眉を吊り上げ、覚悟を決めた顔。
何が何でも稼ぎを手にすると心に決めて、大口でパンにかぶりつく。
食べ物が落ちてくるのを待ちきれない胃袋が、ちょうどのタイミングで小さく鳴いて。

ティルニア > 黙々とパンを食べる。二食分と考えて大きなサイズのものだから食べきるまで時間もかかる。
半分だけでも残しておいたら朝食にもなっただろうけれど、
その我慢も忘れてしまうくらいの空腹で、気がついたころには完食してしまっていた。
とりあえずお腹の虫は泣かなくなったからよかったものの……

「……売れんかったらどうしよ」

今になって後悔に襲われた。
悔やんでいても仕方がない。反省しても食べたパンが戻ってくるものでもない。
揺らぎかけた決意を強引に奮い立たせて腰を上げた。
夜が明けきる前に商品の整理でもしようと、貸してもらっているテントへ向かって歩いていった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からティルニアさんが去りました。