2018/11/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にフォールさんが現れました。
フォール > ぶらぶらと歩いている内に男は貧民地区へ迷い込んでしまった。

さてさてどうするかと呟きながら男はきょろきょろと周囲を見渡しながら、まぁ良いかと足を進めていく。

貧民地区の路地や酒場は安いながらも美味しい物もあると聞く。 
それを目当てに行くのもいいかもしれないと考えながら足を進めていく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にぼたんさんが現れました。
フォール > 巨躯の男がぶらぶらと貧民地区を進む。
男が来ている服の上からでもわかってしまう圧倒的な筋肉のせいで絡んでくる者もおらず、男に取っては退屈な散歩ではある。

ぼたん > 「おっかしいねえ…」

貧民地区の孤児院へ、手伝いに来てくれていた子供を送り届けた帰り。何度か来ている筈なのに、いつの間にやら見覚えがない道に居る。
灰色のフード付きマントを目深に被って、視界が悪かったせいもあるだろう。きょろきょろとしながら曲がり角へ差し掛かると、貧民地区には珍しい、スーツ姿の巨躯の男に出合い頭にぶつかりそうになる。

「わッ…」

フォール > 小さな気配がこちらへと近づいてくるのを察知するが、さっきも無ければ別段気にしていない様子の男はのんびりときょろきょろと見渡しながら道を進んでいた。
そして差し掛かった曲がり角。
ぶつかりそうになった小さな影は小さく声を上げる。

男はとっさに木の幹の様に太い腕を相手の背に回し支え。

「と、大丈夫ですか? お嬢さん。」

聞こえた声に女性ではあろうと判断した男はそう問いかけながら自然と相手を見下ろした。

ぼたん > あんまりな体格差と黒いスーツ姿のせいか、大きな影が襲ってくるように錯覚し、声も上げずに身体を硬直させてぎゅっと目を瞑ってしまう。

「!!…」

しばらくしてから、背中を支える手と気遣う声が聞こえたことに気付いて、うっすら目を開けてみる…

「…あァ…だいじょぶ…」

未だ混乱中なのか、見下ろす視線にカクカク頷く。

フォール > 相手が曲がり角で見たのはまさしく筋肉の壁であろう。
分厚い胸板、襟首から出るのは太い首。

観察していれば、ぎゅぅっと閉じられた目。
それがようやく落ち着いて大丈夫と言う声を聴けば、
目の前の男は穏やかな笑みを相手に向ける。

「怪我はないようだな…。 ここは貧民街だろう? 一人で出歩いていて大丈夫なのか?」

そこでようやく相手の背中にあった大きな手は離れながら、男の鷹の様な眼は相手を観察する様にのぞき込んだ。

ぼたん > まだ心臓がうるさい音を立てていたが、穏やかな笑みを向けられて段々と落ち着いて来るのが解る…

(…これまた…すごい体格のにィさんだね…)
自分のぶつかった相手の胸板を思わずしげしげ観察しそうになっている所、問いかけに弾かれたように顔を上げる

「ああ…ありがと、おかげさまで…。
ちょいと用事があってその帰りなンだけど…迷っちまってサ」

鷹のような眼を、気だるげに笑いながら墨色の瞳で見返す。そうしながら、驚いた拍子に化けの皮が剥がれて獣の耳に戻っている自分の耳辺りを、フードの上から何となく抑えてしまう。

「にィさんこそ、この辺りの人じゃァないっぽいね?」

フォール > 相手が落ち着きを取り戻してくるのが分かる。
しげしげと、自身の体を眺める相手。
むしろ胸の筋肉を張ってみようとばかりに軽く力を込めればスーツは軽く悲鳴を上げる。

「それは何よりだ。
ふむ、迷子か…。」

ある意味で似たようなものであるなと、男は小さく笑みを浮かべた。
眺めていれば、なにやら頭をフードの上から抑える相手。
なんとなく何かあるのであろうが、触れられたくないのであろうと、男はあえてそこには触れず…。

「あぁ、散歩をしている内に迷い込んでしまってな。この辺りは物騒とも聞く、送ろうか?」

自分と比べれば小さな体の相手男は問いかける

ぼたん > 胸板が盛り上がりスーツが悲鳴を上げるのを見ると、眦の下がった目を真ん丸にして
「……!」
男の顔と交互に見て何か言いたそうに口をぱくぱく。

段々と落ち着いてきて、耳を抑える手をゆっくりと降ろす。男の問いかけにはくすくすと笑って
「迷子に送られる迷子ってェのも乙だね…まァ、旅は道連れってェいうし…」
了承の頷きを返すが、首を傾げて
「でもホント、アタシ道分かンないよ…」
相手も巻き込んでしまう不安で、顔が曇る…

フォール > 相手が驚いたように自身と胸のあたりを交互に見やり口をパクパクさせるのを見れば、悪戯な笑みを向ける。

「うむ。 迷子であれば、家に帰るまでは冒険だからな。 少しは腕に自信もあるからな。 肉の盾か壁ぐらいにはなろう。」


相手の言葉に男は腕を組み小さく笑う。

「うむ。道を知っている迷子がいたら美人局か罠かどちらかであろうからな。
と、言っておくが別に俺は迷子になったわけではなく迷い込んだだけだ。
目的地を定めていたから迷子ではないぞ?
なに。散歩の延長線上だ。気にすることはない。」

男はそう優しく諭しながら、大きな体を揺らし愉しそうに笑う。

ぼたん > 男の悪戯な笑みを瞬きながら見上げる。
「まァ、そのナリで『腕に自信がない』ってェいわれても、困っちまうけどね…」
あはは、と気だるげに笑う。

「…ホントかい?」
迷子ではない、と言われると腰に手を当て、疑わし気に目を細めて見上げる。相手は貧民地区どころか、平民地区でさえあまり見かけない身なりだ…
「二人して行き倒れとか、アタシやだよ…」

フォール > 「ただの心優しい巨人かもしれないだろう?」

と、男はけだるげに笑う相手に向け小さく笑い。

「うむ。 本当だ。」

と、男は頷き、続く相手の言葉に小さく笑う。

「なに。そんなことになったら空でも飛んでみるか。さ、そろそろ進まなければ、ココでしゃべっている内に野垂れ人でしまうぞ?」
と、男はどこか人の悪い笑みを浮かべた。

ぼたん > 言い返されると、ううん、と考え込む女。
「まァ、たしかにね…でもにィさんの場合、どう考えても、腕に覚えアリの方にしか見えないケド」
言いながら、首を傾げてしげしげと男を見る。
何がそういう感覚を生み出しているのか解らないが、相手からタダものではないという雰囲気を感じるらしい。

「にィさん、飛ぶなンて…そンなこと出来ンの?」
問い返しながら、進もうという言葉には同意の頷きを返す。やるだけのことは、やらなければ…
きょろきょろと左右を見て、どっち?と交互に指を指して男を見上げる。

フォール > 「爪を隠しきれていないというのは中々に悔しいものがあるな…。」

むむむ、と唸りながら、しげしげと見られれば男は小さく笑う。

「興味があるなら触ってみるか?」

等と言いながら、男は相手の言葉ににやりと小さく笑う。

「努力すれば叶うぐらいのことであればな。それにお嬢さんを飛ばすぐらいのことは俺にもできる。」

背中から翼をはやして飛ぶことも出来るしいざとなれば、相手を空に投げ飛ばすことも出来る。
まぁ相手にとっては驚きではあろうが。

「む。 では右に行こう。 何か目印はないのか?」
等と問いかけながら相手の隣を歩きはじめる。

ぼたん > 触ってみるか?と聞かれれば数度瞬いて改めてしげしげと見てからいいの?と返す。
何だか別の生き物みたいだったので、興味深々なのだ…

「…空飛ぶのって、努力で何とかなるモンなの?」
確かに魔術とか、そのようなものを使えば何とかなるのかもしれないが…考え込みそうになったところではっと顔を上げて。

「あァ、アタシ『ぼたん』てェの…『お嬢さん』てえ年じゃないよ…」フードの奥で気だるげに笑って、右という相手に従って一緒に歩き始める。
「目印…は…道が広くなってきたら、平民地区ってえ、カンジ」
自分で言っていてかなり幼稚な回答だ…照れ隠しにフードをさらに押し下げて、爪先を見ながら歩みを進める…

フォール > 「削れるほど触られるのは嫌だが、そこまでではないだろう?」

と男は小さく頷き、興味津々な様子に小さく笑う。

「うむ。 どうにでもなる。飛びたくなったら行ってみるといい。」
と、筋肉は頷いた。
そして少し人の悪い笑顔。

「そうか。 俺はフォールと言う。 まぁ女性はいくつになっても俺からしたらお嬢さんだな…」
といったところで何とも言えない回答。

「平民地区…なのか? であればもう少しだ。」

迷子ではない故に、来た道は分かる。
富裕地区から平民地区、そして貧民地区へとたどり着いた男。

曲がった場所は違うが、相手をとりあえず平民地区の大通りへと連れ歩いていく。
その間、うっかり絡まれそうになるも、横に立つ男を見ると、何事も無かったかのように去っていく者達ばかり。

ぼたん > 「…どうやったら削れンの…」寧ろそれを知りたい。という雰囲気で言葉を漏らし、白い手を伸ばす。

「ホントに?…じゃァこんど、飛ばして欲しいってホントに、お願いするよ?」
本当に本当なら、孤児院の子どもたちが喜ぶだろう、なんて考えながら。
そうこうしているうちにあっという間に見慣れた平民地区の道へ戻っている。
「………?」
いや嬉しいし有難いのだが。何だか化かされたような気持ちで、きょとんとした墨色の瞳が男を見上げ
「…ありがと…」
そうしてから本当に?という気持ちで辺りをもう一度見回す…

フォール > 「こう思いっきり撫でれば削れる。」

相手の手が男の体に触れればその場所だけ筋肉に力を込めて応えてみる。
その場所は弾力やしなやかさを持ちながらも、圧倒的な筋肉量。

まさか孤児院の子たちを飛ばしたいとは思ってもいないが、そこは加減も出来るので大丈夫である。

そしてたどり着いた平民地区。

こちらを見上げ、あたりをもう一度見まわす様子におとこは小首を傾げた。

「む? どうした?ぼたん。」

ぼたん > 「思いッきり撫でるって、何…」
呟きながら、初めて触れる感触に目を丸くして押したり、撫でたり。そのたびに感嘆の吐息めいたものが漏れる…

「エ?…あァえと…ありがと」
問われると再び相手を見上げてから礼を言って、あはは、と気だるげに笑う。
「いやだって…アタシ、あンな迷ったのに…」
納得の行かない感情と、信じられない、という気持ちでぽかんとした声音になる。
…ともあれ、恩人を改めて見上げて
「…助かったよ」
ぺこりと頭を下げる。

フォール > 「こういう感じか?」
と、頭を撫でる様に空中で前後に動かすが、ものすごい速さで撫でる手を往復させてみせる。

「まぁ、迷子なんてそんなものだろう。
只の迷子と散歩人を一緒にしてはいけない。」

ふふふと胸を張りながらぺこりと頭を下げる相手に男は小さく笑みを返す。

「まぁではあるがまだ目的地ではないだろう? 家まで送ろう。そして良ければこのあたりの美味しいものを紹介してくれると嬉しいぞ。」

ぼたん > 「???!?!?!?」
あんまりな出来事に声にならない驚きを漏らし
「…!」
吃驚しすぎて涙目になって男を見上げる。

迷子と改めて言われると、不服そうに口を一瞬尖らせる。
「あれ…にィさん、お腹空いてンの?」
美味しいもの、と言われると眼を瞬いて、首を傾げて
「アタシん所でよければ、ごちそうするケド…」
言いながら、身なりの良さそうな相手の舌を満足させられるかどうか…ちょっと不安になって語尾は弱めだ。

フォール > 「ほら 手で削れそうだろう?」

涙目になってみ上げられれば、男は愉し気に笑い飛ばし。

「うむ。 散歩しながら美味い物でも食べようと思ってな。
ぶらぶら歩いていたのだ…。
ほう。では遠慮なくご馳走になろう。楽しみだ。」

不安そうな様子の相手、男は穏やかに笑い、ぽんぽんと優しく相手の頭を撫でていく。

ぼたん > 「ちょいと…からかわないどくれよ…!」
性分で自分が誰かをからかうのは大好きだが、自分がからかわれるのは全く不得手だ…むっつりと笑い飛ばす相手に抗議の声を上げて、フードを深く引き下ろす。

「貧民地区で探してたのかい?珍しいひとだね…」
大概が、「良いもの」は富裕地区にしかないと思っているご時世。確かに、貧民地区にも良心的で、かつ美味しい店もぽつりぽつりと存在しているが、知っているのは貧民地区の住人を除いてごくわずかだ…

フードの上から撫でられるとくすぐったい気がする。あはは、と笑みこぼして
「じゃァ、ちょいと付いてきて…」
流石にここまでくれば、慣れた様子で平民地区の西、自分の店の方へと男を誘う。
「にィさん、苦手なモノとかない?」
打って変わって自信のある足取りで歩きながら、ちらりと見上げて男へ問いかける。

フォール > 「くっくっく… だが、たまには揶揄われるのも面白いだろう?」

フードを深く引き下ろす相手を男は愉し気に笑い。
珍しいと言われればコクリと頷き。

「まぁ富裕地区の美味い物とはまた別物だからな。」
相手の後についていく様に巨漢は大人しくついていく。
「苦手な物? 無いな。 何でも食べられるぞ。
出なければこの体は作れないからな」
まぁある意味子の体でニンジンが嫌い等と言うわけも無く。
此方をちらりと見上げてくる相手に男は愉し気に笑いかける。
どんな食べ物が食べられるのかとワクワクしていて。

ぼたん > 「……!ちィっとも…」
むっとしてフードの下から睨み上げる。
大人しくついて来る男にやや憤懣やる方無いが、恩人は恩人だ…
それに、自分の料理を食べてもらえるのはやはり、嬉しい。
感情がごちゃ混ぜになったまま、平民地区でも本当に西のはずれにある自分の店の前へと到着する。

扉の横には『たぬきばやし』と書かれた赤い提灯が下がっている。ドアのカギを開けて、一足先に中へと入ると相手を招く。
「ちょいと、手狭だけど…にィさんにはちょっと、窮屈かも…」

フォール > 「はっはっはっはっ。すまなかったな。 次からはもう少し優しく撫でる事にしよう。」

と、男は愉しそうにプンプンしながらも料理を作ることに嬉しそうな相手を感じながら歩く。
さすがにもう迷う事も無ければ男はうむうむと満足気。

「ほう。ぼたんは料理人だったのか…。」

物珍し気に提灯をつんつんと指先でつついて見て。
相手に招かれればゆっくりと暖簾をくぐる。
「む。 こういうときに体が少しおおきいと困るな。 まぁ 大丈夫だ。 なんだ、ココには酒もありそうだな。」
と、店の中を物珍し気にきょろきょろとする男。

ぼたん > カウンター席だけの、漆喰と木で出来た壁の店内。比較的新しい様子のその壁には、札のようにメニューが書かれた短冊がいくつも貼られている。

「好きな席に座っとくれ…椅子、駄目そうだったら、奥の座敷、上げたげるから…」
言いながら、自分はカウンターの向こうへ回っていく。灯りが点けば、絵のひとつも掛かっていない質素な店内。
「お酒もあるよ…にィさん、行ける口かい?」
気だるげな笑みを浮かべて、カウンターの向こうから問いかける。

フォール > 「あまりここらで食みない様式だな。 東の方か…?」
大昔旅をしていた時に見かけた記憶もある。
そして、薦められた椅子…。

軽く手のひらを乗せ体重をかけて見れば何とか大丈夫そうで…。
恐る恐る腰を下ろし。
「あぁ まぁ大丈夫だろう。 料理を作ってるところに近い方が良いからな…。 あぁ。もちろんだ。酒も好きだ。
ボタンも店じまいなら一緒にどうだ?」
と、カウンター越しに相手を見やり問いかける。

ぼたん > 「あァ、そう…アタシ、東の島国の出なンだよ」
何やら鍋の火を点けたり、まな板を取り出したりしながら受け答える。相変わらずの気だるげな喋り方だが、カウンターの中で動きはきびきびしている。

恐る恐る腰を降ろす男の様子にくすりと笑って
「うン…今日は休みにするつもりだったから、ご相伴に預かろうかねェ」
酒の棚を物色しながら、ちらり振り返りって
「にィさん…お酒は甘いのと辛いの、どっちが好み?」

フォール > きびきびとした動きで本当に料理人だったのか等と考えながらその動きを眺めている。
「東か…なかなか面白いものが多いところだな」
男が腰を下ろせばギシィと小さく一鳴き。

「そうだな 両方いける口だが…いや、料理に合うのであればどちらでも。」
だんだんと香ってくる料理の匂いを楽しんでいて。

ぼたん > 軋む音が聞こえると、ぴくんと一瞬肩を震わせて、ちらりと男の方を伺ってみる…

ことことと、作り置いていたおでんの鍋から湯気が立ってくる。酒について『おまかせ』を注文されると、少し首をかしげて「…じゃァ、先ずは中辛…」
酒瓶から徳利に注いで、お猪口をふたつ、カウンターの上へ。つぎに中くらいの椀におでん種をとつゆをよそって、男の前に。

フォール > 「まぁ最悪は椅子等無くても大丈夫だ。 そう。鍛え上げた子の体があれば、不可能は少ない。」

と、どこか冗談っぽく言ってにやりと笑う。
そして店内に立ち込める湯気。 汁の匂いが何とも言えない食欲を誘う。

「これは、旨そうだな…。 具材に汁が染み込んでいて…。」
受け取った徳利からそれぞれの猪口に酒を注ぎ相手を待つ。
散歩で減らしていたお腹が今にも鳴きそうである。

ぼたん > 男の軽口に数度瞬いてから、何言ってンの、とくすくす笑う。
茄子の糠漬けを切った小皿も男の前へ並べて、旨そう、という言葉に嬉しそうに、眦の下がった目を細める。

フード付きマントを脱いで、料理台の下に押し込む。耳はもう人のソレに戻っている…男の向かい側にスツールを引っ張ってきて座ると、気だるげに笑って
「…ありがと。じゃァ、乾杯?」
男に注いで貰ったお猪口を小さく掲げる。

フォール > 「ふむふむ。 これもうまそうだな」
出された糠漬け。なすだろうか、一つ摘まむと口の中に放り込む。
むぐむぐ。

茄子の皮の部分と果肉の部分の歯ごたえが異なるのも何とも言えない旨さ。
相手が隣に座れば、男の中に握られた猪口はさらに小さく見える。

「あぁ 乾杯。」
と、軽く掲げると男は酒を一口。
中辛のそれが男の舌を刺激し胃までの食堂を流れ落ちていく。
その味にうむうむと満足気な表情。

ぼたん > 満足そうな男の表情を見て、女の方も満足げに目を細める。お猪口の酒を一口、喉に流し込めば案外直ぐに頬が染まる。
片手で頬杖をついて、隣の男が食事する風景を眺めて幸せそうだ…

「そういや、にィさんは富裕地区のひと?平民地区じゃァ、ないよねえ…」
スツールの下で足をぶらぶらさせながら、答えをあまり期待しない調子で問うてみる。

フォール > 漬物を味わい酒を味わってから突くおでん。
大根を食べればはふはふとしながら、口の中に広がる出しの味を堪能している。

「んぐ…。 あぁ まぁそうだな。 たまにはこういった穏やかな食事を食べるのも好きでな。」

隠す事でもなく、男は答え、小さく酒を煽るとお猪口はあっという間に空になり、お代わりを継いでもらおうと、相手に向ける。
「そういうぼたんは、こっちに来て日が浅いのか?」
店の中のしっくいはまだ歴史を感じず新しさを感じるような気がして問いかける。

ぼたん > お代わり椀を受け取るとふふふと笑う。どうやら会心の笑みだ…
男にお猪口を向けられると、徳利を手にして、淵のぎりぎりまで注いで
「こぼしちゃダメだよ…」
悪戯っぽく笑う。

「うン…そうだね、今年ンなってからだよ。だから未だ、路詳しくなくッて…」
今更迷子の言い訳をしながら、気だるげな笑みを浮かべる。
「にィさんはもう、この街は長いのかい?」

フォール > なんだか相手の笑みに邪なものを感じる。
案の定縁のぎりぎりまで注がれ悪戯っぽく笑われればにやりと、男は笑みを返し、軽い動きで顔を寄せ、猪口に口をつけ一口吸う様に飲んでから悠々と猪口に口をつけ。

「ふむふむ。そういうことにしておこう。」

汁をよく吸ったがんもどきを味わい一息。

「まぁそれなりには長く住んでいるな…。そろそろ10年か…。」

気づけば長いものだと、猪口に口をつけながら一息漏らす。
酒のお陰で毎度口の中の味が流され、おでんの味を楽しめていて満足気。

ぼたん > 零さず飲んだ男に、おや、お上手…と目を瞬いて気だるげに笑う。

10年…と男の言葉を繰り返した後、少し首を傾げて
「その前は?別の国に居たのかい?」
自分のお猪口の酒を、もう一口。

フォール > お上手と褒められれば男は小さく笑う。

「所謂放蕩者だったからな。あっちにフラフラこっちにフラフラしていた。
ん、ぼたんは食べないのか? 」

相手が猪口の酒を傾け、空になればお代わりを注ぎながら、相手が手を付けていなければ、戯れる様におでんを小さく一口分切り分け相手の口元へと運んでいく。

ぼたん > ふゥん?と少し疑わしげ。
「随分、身なりがきれいな放蕩モノだねえ?」
追及するでもなく、くすくすと笑みこぼす。

「ン、いいの?」
口元に運ばれれば何度か瞬く。子供になったようで恥ずかしかったが、男の手のそれをふうーっと冷まして、ぱくんと口の中へ。暖かい出汁が喉を通って、噛めばはほろりと口中で崩れていく。
我ながら、上手に出来てる…
「お代わり、いる?それとも他の何か、作ろうか…」
徳利と、おでんの椀に視線を這わせながら

フォール > 「まぁ 10年もたてば落ち着きもする。」
と、男は小さく笑い。

相手が良いのかと問えば、男は小さく頷き、相手の口元へ。
相手もうまそうに食べていれば、男も笑みを浮かべる。

「休みの日に押しかけているのだそこまで強請れないな。
あまりいっぺんに食べさせてもらうと、この店に来る口実がへってしまいそうだな。」
空になった中鍋。その出しを掬い一口。
小腹もいっぱいになり満足気。

ぼたん > 男の言い様にくすくす笑って
「今日の内に恩返しできて良かったよ…。気に入ってくれたら、たまに、来とくれね」
出汁を掬う様子に目を細め、周りに宣伝してくれてもいいよ、と首を傾げて笑う。

フォール > 「あぁ。 まぁ利息を取れるほどの音でもなかったからな…。 暴漢でも襲って来ればもっと高く貸せたのに残念だ。」

男は悪戯っぽく笑いながら猪口の酒を味わい、体が温まった。
次の言葉に小さく笑い。

「うむ。伝えておこう。 俺の紹介で客が来たら、次の食事になにかおまけをつけてもらうとしよう。
さて、あまり長居しても迷惑であろう。」

と、男はまた来る胸を言葉に混ぜ楽し気に笑いながら残った酒を飲み干し男はゆっくりと立ち上がろうとする。

ぼたん > 物騒な物言いに瞬いて、またくすくす笑う。

客を呼んでくれるといって立ち上がる男。垂れ気味の眦を更に下げて
「ありがとね、ホント…おまけ、何が良いか考えとくよ…」
男を見送ろうと、自分もスツールから降りる。

フォール > くつくつと男も小さく笑う。

「あぁ、おまけ楽しみにしている。
む。だが、見送り入らないぞ?
外は寒いからな。」
スツールから降りた相手に男はそう静かに言葉を紡ぎ笑いかけてから男は相手の横を大きな体ですり抜けていく。

「ぼたん。美味かったぞ、また来る─。」
入り口で一度振り返ると男は扉を開け夜の街へと姿を消していった。

ぼたん > 見送りはいらない、の言葉を返す間もなく、器用に横をすり抜けていく相手。戸口で振り返った彼に、頷いて軽く手を振って

「良かったよ、気に入ってくれたみたいで…うン、待ってる」

また来る、という言葉に心底嬉しそうに笑う。
扉から男が姿を消してしまえば、店の中にぽつねんとひとり。

「…さァて」
自分のお猪口の残りを飲み干して、食器を片付けにかかる。そうして、居酒屋としては早めの休息に入る―

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からフォールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にしずくさんが現れました。
しずく > (荒々しい呼吸をしながらも街を歩いていた。
何かから逃げて来たとか、風邪を持っているとかではなく、ただ単に欲求不満により、爆発しそうであったのである)

「ふーっ、ふーっ…」

(誰でも良いので自分と寝てくれる相手を探してうろうろと歩く、大きな胸を前かがみにして垂らして揺らし、柔らかい尻を左右に振って魅了させる。
ついでにドレス越しから乳首を立たせてぷっくりと服の上に立たせ、性欲を解消できる人を探す)

しずく > 「お仕事までに時間があるけども…もう、我慢も限界だわ…。」

(ぼそぼそと独り言をつぶやきながら暗い顔をして歩き続ける。
家で済ませればいいのだが、今は滅茶苦茶にされた良くて仕方がない気分な故に、自分で処理ができない。)

「誰かいないかなぁ…」

(周りをキョロキョロと見渡して相手を探してみる)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエズラさんが現れました。
エズラ > 早朝まで続いた娼館での用心棒の仕事を終え、平民地区にある安宿への帰宅途中――
近道になるからと男の足は貧民地区へと向かう。
一般人は危険だからと歩きたがらないが、自分のような者にとっては特に警戒する必要もなく。

「……んおっ?」

ふと、周囲を見渡しながら歩く不審な人影に気付く。
ここいらではああいった行動をとる者も珍しくないないが――男にとってその姿は、見過ごせない知人のものだった。

「ようシズクじゃねぇか、こんなとこで会うなんて珍しいな――?」

声をかけつつ、背後から歩み寄っていく。
相変わらず豊満なその肢体をムフフと眺めながら――

しずく > 「へ…?」

(後ろからかかる声に反応して立ち止まる。
静かな貧民地区に荒々しい吐息が聞こえる。
振り返れば変わらない黒い髪に不健康そうな顔。額や頬は汗ばんで、周りには「したい、したい」っと言葉が周りに出て来るかのように性欲が漏れていた。)

「え、エズラ…さん…。
えひ…お、お久しぶり…です…。どうしたんですか?こ、こんなところで…。」

(振り返って、手を前で組んで行儀よく言うも、肌を隠すようにしたドレスの中で汗がくっつき、体のラインをしっかりと刻みながら、立った乳首が丸見えになる様に浮き上がっている)

エズラ > 「いやなに、今から帰るとこ――って」

ふり返った姿はやはり思った通りの少女。
しかし――その「仕上がり」ぶりに、思わず目を見張ってしまう。
艶めかしい肢体のラインを浮かび上がらせるドレスの向こうからは、雌の芳香がこれでもかと漂い、男の鼻腔をくすぐってくるのである。
知らず、ずいずいと距離を詰め――

「危ねぇぜ、シズクのよーなのが一人でこんな場所歩いてちゃ――オレみたいのが寄ってきちまうからよ?」

流れるように壁ドンへ以降――間近に顔を寄せ、わざとらしく鼻を鳴らし――

「――とりあえず、オレの部屋まで来いよ――ここより「危ねぇ」かもしんねーが」

少女の腰を抱き、己の下半身をその下腹へと押し当てる――
丁度、子宮のあるあたりに――反り返った男の肉棒の硬さと熱さを、布越しに伝えて。

しずく > 「あ、そ…そうだったんですね…。
私は…その…ちょっと用事があって隙間から出たら…ここで…」

(家の周りには結界があり、外に出る際はランダムでどこかに出て来る仕組みとなっていた。
今回はたまたまここであり、用事も済ませようとしていた。)

「えひ…?あ…。」

(自分に寄って来て、壁ドンをされると一瞬きょとんとした顔でエズラの顔を見ていた。
その後腰を抱かれ、熱いイチモツが自分の子宮辺りにくっつけられると、一瞬驚いた表情もするもすぐにメス堕ちした顔となり、子宮がおりながらぐっちゃりと股を濡らしていた。)

「…は、はい♡」

(上目遣いのような目線でエズラに表情を送り、ドキドキとしながら楽しみにしている)

エズラ > ジッとこちらを見つめる上目遣いに、男もウキウキとした笑みを返す。
少女の下半身からさらに濃厚な雌の芳香が漂い始めるのを感じると、もう居ても経っても居られない――

「ようし、そんじゃ行こうぜ――すぐそこだからよ」

腰に手を当てたまま、意気揚々と歩き出すのであった――

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からエズラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からしずくさんが去りました。