2018/10/31 のログ
ブレイド > 無論、このあたりの…しかも細い路地となれば安全とは言えない。
だが、身の守り方も、危険のあしらい方も身についている。
危険はない…とは言わないが、どうにかできる。勘はいいほうなのだ。

たまに見かける迷い込んだ女子供に気を回せる程度には余裕を持って
路地をゆく少年の足取りは、酒を飲みつつとは思えぬほどにしっかりとしていた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にぼたんさんが現れました。
ぼたん > 「あれ…おかしいねえ」
手伝いに来てくれていた子どもを孤児院に送り届けた帰り。日暮れもとおに過ぎてしまって辺りはすっかり真っ暗だ。

(参ったね…まだ道、おぼえてなかった…)

初めての大都市暮らし、おまけに異国の建物や道の作りに慣れていない。
…せいだと思う。最近よく道に迷う気がする…
うっかり路地に足を踏み入れ、足は止めないものの少し途方に暮れる。「どおしよ…」

ブレイド > 薄暗い路地、フラフラと歩いていれば人影なども少なくなっていく。
つまりは、このような場所に不慣れなものをわかりやすく浮かび上がらせるということだ。
だからこそ、そのような素振りを見せるものはいの一番にとって食われてしまうわけだが…。

「ん…?」

途方に暮れている人影を見つけたのは自分だった。
悪漢よりも早く見つけることができたのだから、良かったというべきか…。

「おい、あんた。こんなところでウロウロしてんじゃねーよ。
あぶねーぞ?」

危なかしくみえるその人影に声をかけてみる。

ぼたん > 「っ!?」
暫く人とすれ違っていなかった。何となく迷路を辿っている気分になっていて、まさか人声がするとは思っておらず、吃驚してちょっと跳ねてしまう。

(やだよ、お化けとかじゃないよねえ…)
そおーと振り返ってみると、フードを被った人影。
「ええと…アタシだよねえ?」
辺りにはほかに見当たらないが、一応聞いてみる…

ブレイド > 人影が跳ねる。大層驚いたようだが、それも仕方ないか。
なれぬ路地で怯えているところ、人に声をかけられたのだから…。
危険を感じても仕方がない。

「あんただよ。こんなとこで一人でよ…。
声からして、女だな?ったく、何やってんだよ。
この街じゃなくてもあぶねーだろ…貧民窟の路地裏なんてよ」

呆れつつ歩み寄る。
やれやれというジェスチャーをとってみせるが
それ以上に自分は手に危険なものを持っていないということを相手に伝える意味がある。

ぼたん > 掛けてくれる言葉からも、身振りからも相手は敵意がないようだ。フードを被ってはいるものの、親切な人なんだろう…

あはは、と気だるげに笑って
「ごめんよ…もうちょっと早く出るつもりだったンだけど、ちょいと迷っちまって…」
ちっとも危機意識がない声音で言って、少し首を傾げて
「平民地区へ出る方、教えてもらえると助かるンだけど…」

ブレイド > 声の調子はのんびりとしたもの。
警戒は…しているのかしていないのかわからないが
話しやすいのはいいことだ。
逃げられても余計に危ないし。

「迷子かよ。あっさりンなこと言って…騙されて犯されて女郎屋おくりになっちまうぞ?
まぁいいけどよ。
いいぜ?たまたまあっちまったにしたって、見知った相手がひでー目に合うのは気分わりーし」

女性の言葉にうなずいて、半ば中身の残った果実酒の瓶をしまう。
歩み寄り、眼前まで近寄れば身長はあまり変わらないようで。

ぼたん > 女郎屋送りという言葉に「そんなことあンの?」と目を白黒させてから、ふたたび気だるげに笑って
「アタシ、色々運が良いンだよ…迷ったけど、こうしてキミにも会えたしねえ?」
傍に来れば身長差は余りないが、相手はまだまだ子供のようだ。そのことには少し驚いて
「…ありがと。済まないね…方向だけわかれば、何とか大丈夫だと思うからサ…」
少年相手に、あまり迷惑を掛けてはいけないと、ほんの少しの協力を願う

ブレイド > どうもピンときていないようだ。
運がいいとはいっていたが…この国で通用する運かはわからない。
警戒に越したことはないと思うが…。

「迷子になってんだから運は悪いだろ。
あと、方向だけって…迷路みたいになってんのわかってんだろ?」

だから迷子になったんだろうにと、呆れ顔。

「迷子が変な遠慮すんなよ。連れてってやるから…」

女性に手を差し出して

ぼたん > 「ううん…まァ、最終的にはどっか端っこに落ち着くだろ。道なんだし…」
自分でも訳の分からない理屈だと思いつつ言いながら、改めて辺りを見回す。…迷路なのも確かだが、暗くなって一層解らないのも確かだ…

差し出された手に目を瞬く。流石に少年に手を引かれるというのは気が引けるが、折角の好意でもある…
「迷子、迷子って…アタシ、随分年上なンだから…」
まるで介護だね…と気だるげに笑いながら、差し出された手を遠慮がちに握る。

ブレイド > 「年上なのか?
まぁ、いくつになっても迷子は迷子だろ。
一人で歩くのは勝手だけどよ、オレ以外のやつが黙って通してくれる保証はできねーぜ?」

ケラケラと笑いつつ、女性の手を取る。
やわらかで白いを引き歩きだせば、ぐねぐねとした路地を縫うように。

「それに、オレだって見た目以上に年上かもしんねーぞ?
まぁ、ガキに見えるかも死んねーけどな」

などと冗談も交えれば、気も紛れるだろうかという思惑。

ぼたん > 「まァ…そうだけど」
迷子は迷子、の言葉に不承不承頷いてから、次の言葉には少し首を傾げて
「そンなことあンの?…お金に困ってる人は多そうだけど、あンま悪い人には、まだ会った事ないねえ…」

自信を持っている様子の足取りに、すっかり安心して、手を引かれるままに歩みを進める。
「おや、そうなのかい?…幾つなのさ?」
少年らしい雰囲気というものがある。自分より年上ではないだろうと踏んだうえで、笑い含みに尋ねてみる

ブレイド > 「そういうこった。
それに、なれてる相手にゃしたがっとくもんだぜ?
意地なんてはってもいいこたぁねぇよ。
会ったことねぇか。そのへんはまぁ…運がいいんだろうな。あんたが言うように」

強盗が潜んだりチンピラが群れたりするのに向かない道を選んでいるせいか
だいぶあるき辛かったり遠回りだったりするが、危険な目に合わせるわけにもいかずやむなし…といったところだ。
年齢を聞かれれば頬をかいて

「かもしんねーってだけだよ。
オレはあんたの見立通り、多分年下だ。確か15だか16だか…」

女性の雰囲気は大人のものだ。
自分でもそれくらいはわかる。

ぼたん > 「郷に入っては…ってやつだねえ」
眼を細めて頷いて「やっぱ運が良いよ、色々」呟くように言って、ほんの少し、握る手から遠慮を剥がす。

見たこともない通りを少年に手を引かれながら歩き続ける。何だか夢でも見てるような気もしてくる…

「おや…思ったよりも若いね」少年の告白にはくすくすと笑って「じゃァやっぱりアタシが随分上。今年で27くらいだから…」

ブレイド > 「そういうこった。
運試しもいいけど、道も覚えろよ?」

目を細める女性に首を傾げつつ
たまに足元が危なければそれとなく注意するように伝え
道を進んでいく。気持ち広く明るくなってきたような気がする。
平民地区も遠くはないのだろう。

「はーん、ま…あんたくらいから見りゃ若いかもな。
でも、ガキのままってわけでもねぇさ。道案内できる程度にゃな」

ぼたん > 「だから…覚えたつもりだったンだよ…」
すこしむくれたように言い返してから、ふと思い出したように
「そういや…ここらに随分詳しいンだね?」この辺りの生まれなのか、と言下に尋ねるように首を傾げる。

子どものままではない、という言葉に違いないね、とくすくす笑う。「逆にアタシが年行き過ぎてンのかも…」

ブレイド > 「次はちゃんと知ってる道確認しとけよ?
ほんと、あぶねーんだからさ」

むくれる女性に振り返りつつ。
詳しいと言われれば

「いや、生まれってわけじゃねーけどこの辺にすんでるからな。
それに、住み始めて結構経ったし…」

などと応える。
年齢の話になれば、女性ということもあってその手の話には少し敏感なのだろうか…

「27だろ?そうでもねーんじゃね?オトナーって歳ではあるけどさ」

ぼたん > 「わかったって…迷惑掛けないようにするから…」
そうとなったらまた昼間、探検に来なけりゃ…とか思っていたりする。

「それでも、よく覚えられるよ…」後ろを振り返れば、細く曲がりくねった路地が闇に沈んでいる。果たして覚えられるか…ほんの少し、途方に暮れる。

年齢の話に妙に気を回したらしい少年に、更にくすくす笑って
「いーんだよ。男はいつだって、オンナは若けりゃ若いほうが好みなンだから…」アンタだってそうだろ、と拗ねた振りをしてみる。

ブレイド > 「迷惑っつーか、あんたがあぶねー目にあったら
つらい思いするやつとかいるだろ」

迷惑と言われれば、これだってただのおせっかいなのだから
迷惑などというものでもない。

「オレだってメンドーな目にはあいたかねーしな」

夜空が広くなる。つまるところ、道が広くなった。
ここまでくれば安心と言えるだろう。

「そーかもしんねーけど、歳じゃねぇ魅力だってあるさ。
それに、27ってならまだ腐るにゃはええだろ」

否定はしないが、だからといって魅力に劣るというわけでもないのだ。

ぼたん > 「辛い目ねえ…」ううん、と首を捻る。どちらかというと『あぶねー目』の方にまだ思いが至っていない…

年齢のことでは何だか慰められている様子になっている。あはは、と笑って「そうかねえ…まァ、頑張ってみるよ…」気だるげな笑みを浮かべて、肩を竦めて見せる。


路が広くなったのに気づいて、辺りを見回す。
「ありがと…もう大丈夫そうだよ…」
言いながら手を離す。「悪かったね、こんな夜中に」
ふと思いついたように首を傾げて「…平民地区に来ることとか、あンのかい?」

ブレイド > 「おっと、こんなとこか…」

女性が手を離せば頷いて。
こちらもてをひらりとふり、構わないと笑ってみせる。

「おう、冒険者だからな。むしろよく行くぜ?」

女性に聞かれれば頷いて。

ぼたん > そっか、と頷いて
「アタシ、平民地区の西の端っこの方で『たぬきばやし』ってえ居酒屋やってンの…
今度機会があったら、寄っとくれよ」ちょっとはおごるから、と微笑う。
「にィさん、名前は?」

ブレイド > 「居酒屋…あの、たしか異国の酒場…」

別の店がたしかそういう店だった。
ああいう雰囲気は好きなのでうなずく。

「ん?オレはブレイドってんだ。
さっきも言ったけど冒険者…礼とかは気にすんなよ?」

ぼたん > 「アタシは『ぼたん』てェの…まァそう言わずに、恩返しくらいさせとくれよ」
気だるげに笑うと、再びありがと、と呟くように言う。

手を振って踵を返し「またね…」平民地区の通りを、奥へと歩みを進める。

ブレイド > 「へぇ、ぼたんね…。変わった名前だな。
わかった、今度寄らせてもらうぜ?」

礼を言う女性にうなずき、こちらも手を振り返す。
去っていく姿を見送れば、自身も帰途につく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からブレイドさんが去りました。